もう一つの物語 1
ひとりの男が愛犬と道を歩いていました。旅の男は景色を楽しんでいましたが、突然「そうだ!自分は死んでいるのだ」と気が付きました。その時の記憶がよみがえり、傍らを歩いている犬もまた何年か前に死んだ事を思い出したのです。「さて、この道は何処へ通じているのだろう」と、旅の男は考えました。しばらくすると、道の片側に、高くて白い石塀が見えてきました。高価な大理石と思われる塀は、長い坂道を登りきった所で途切れ太陽に輝く高いアーチが姿を現しました。手前で立ち止まって眺めると、弓形の見事な門は真珠らしくそこに通じる道は純金製のようでした。旅の男は犬と門の方へ歩みを進め、さらに近づいてみると傍らには一人の門番が机の前に座っています。旅の男は傍に寄って声を掛けました。「すみません、ここは何処でしょうか?」「こちらは天国ですよ」と、門番は答えました。「本当に?ところで水をいただけないでしょうか?」と旅の男は尋ねます。「よろしいですとも、お入り下さい。すぐに冷たい水をお持ち致しましょう」門番は手招きし、門を開けました。「私の友達も・・・」と犬を指し示し「入ってもいいですか?」と旅の男は聞きました。「申し訳ありませんが、ペットはお断り致します。」すみません・・・長くて・・・でもまだ途中です。続きは早ければ今夜の「丑三つ時」(って、何時?)遅くても明日の夜にはUPします。このお話も泣けます