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PELLIZCO

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February 26, 2011
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連載第4回目にしてやっと入院である。

「巨人の星」かっっ!

いや「ガラスの仮面」かっっっ!!
  紅天女はどうなった? マヤはもうアラフォーでは?!


今回の手術&入院に際して、両親とは遠く離れて暮らしているため呼び寄せる事はしなかった。
すべて一人で乗り切るつもりだったのだが、どうしても手術の立ち会いが必要と言われて困っていたら、
友人のナースEちゃんが快く引き受けてくれた。

ということで、退院直後買い物に行かなくて良い様にレトルトやら缶詰、日持ちのする野菜等を買い込んでから
病院に出かけた。

保険のきく6人部屋だったが、カーテンで仕切られており意外とプライベート空間は広かった。
持ってきた荷物を使いやすい様に収納し、パジャマに着替えてやっと「患者」の気分になった。

同室の人々に挨拶しようかな~~と思ったけど、みんなカーテンをひいてるし家族の人としゃべってるし、しかも
日本語じゃないし、、、

となりのおばあちゃんはひっきりなしに咳き込んでいて苦しそう
ひとしきり咳き込んだ後 最後に「あ~~しんどっ」と付け加える

お向かいの若そうな声の人はご主人が付き添っているみたい
抗がん剤治療をされているらしく、病院食がのどを通らないらしい

あとでわかったが、私以外みんな抗がん剤治療中か経験者だった、、

はす向かいの人は寝たきり

窓際のお二人は 韓国と中国の人で毎日ご主人らしき人が手料理を運んでくる


そんな中 手術前の私は全く何ともなく なんとなくみんなの中に入りづらかったので、持参した文庫本を読みふけった。


スケジュールとしては、入院日が手術前日だったので、まず下剤を飲まされた。
体験記でつらかったと書いている方がいらっしゃったので警戒していたが、普段から快便だからか特にどうという事
もなかった。
夕食後は絶食となるが水分は取っても良いので、これもいつもと同じ。

消灯は10時で、それまで本を読んだりラジオを聴いたりして過ごした。
ケチって安いラジオにしたせいでチューニングが難しく(ダイヤル式 指先の微妙な動きにも影響される)、
音も最悪だった。

お隣の咳とそれに続く「あ~~しんどっ」が気になったが、いつの間にかぐっすり眠っていた。

手術は朝一番の9時開始なので絶食も全然気にならない
朝は水分も禁止になった

本読んで暇つぶしていたら、付き添いのEちゃんがかばんにファション雑誌を3冊詰め込んで現れた。

1冊1時間やな、、、

そしてお迎えが来るまでレッスンがどうとか振り付けがどうとかいう話をして過ごした。

「今度 生徒のタブラオがあるの知ってる?」

「うん あるのは知ってる~ で、誰が出んの?」

「えっと~~、」

『○○さ~~ん、お時間ですよー』

「あ、はーいわかりました~」


Eちゃんと連れ立って神妙に看護士さんの後をついて行く。
そして何か区切りっぽい所で別れた。

私ひとり控え室に入って行くと壁際にパイプ椅子が並んでいて、お揃いの手術衣を着た患者さん達が5~6人座っている。
美容院の待ち合いのような一連の並びに混じってしばし待つ。
しばらくすると名前を呼ばれた人から三々五々いくつかある扉の中に消えて行く。

そして私も名前を呼ばれ、案内されたドアを入った。

そして導かれるまま手術台に横たわり、導かれるまま横向きになって膝を胸に引き寄せ胎児みたいな体勢になった。

遂に来たか、、、ここでやっと現実感がわいた

なぜここか、、、「横向き」つまり脊髄を麻酔医のいる方に向ける、「硬膜外麻酔」を打たれるからだ
今回の手術で唯一ビビっていたのがこれなのだ
だって、背骨に針刺されるんっすよ~

唯一の救いは麻酔医の先生がいかにもベテランそうな人だった事、、

しかしベテランなだけあって若手の先生を従えており、私の背骨の感触を確かめながら説明するのである、、、

「ええか?胸部に比べて腰部の方が圧がなんたらかんたら、、、やから刺入部位は、、、」

ついつられてふむふむ、、と思っていたら、背骨を数えていたらしい彼の指がぴたりと止まり、

「まず周りに痛み止めの注射打ちますからね~~」

「ふ、ふぁい(頭を胸につけているのでしゃべりにくい)」

ま、普通な感じだった。

で、いよいよ

「じゃ、いきますよ~ ちょっと冷たい感じしますよ~~」

さー来い!

「はい 入りましたよ~~ 大丈夫ですか~?」

え? いつ??
冷たくもなければ 痛くもありませんでした。針刺さったのもわかりませんでした。

そして表になって手の甲に点滴用の針を刺されたのだが、これが今回の手術の中で一番痛かった。
とはいっても 普通の痛い注射って程度。

その後全身麻酔へと突入 口にマスクをかぶせられ、、、までしか覚えていない。

夢を見ていた。
なぜかさっきの麻酔の先生が出てきた。

普通に気持ちよく眠っていたら、いきなりのどに何かが入っている感触がして苦しくて目が覚めた。
何度も「オエッ」としながら手術中だった事を思い出した。

ほどなくのどの管が外され、「終わりましたよ~ 病室に帰りますね」
と声がした。

半分夢見心地で生まれて初めてベッドに寝たままガラゴロと運ばれる。

病室のベッドに移されてふと見るとEちゃんがいてくれた。

「きついやろうから 帰るね~」
「うん ありがとーー」

麻酔から覚めると気分が悪いと前に訊いた事があったが、そんな事は無かった。

暖かいお布団につつまれ、トイレにも行く必要が無く、痛みも無く(あの硬膜外麻酔のおかげらしいです。背骨に管入ったままで麻酔薬を入れ続けてくれてます)、その日一日とっても気持ちよく眠り続けました~

痛くないどころか気持ちいいなんて~~こんなんで良いの~?


結局 タブラオには誰が出るの~~?









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Last updated  February 27, 2011 09:54:36 AM
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