『鉄路に咲く物語』 西村 京太郎 選
【本日の一冊】鉄路に咲く物語鉄道の魅力は読書の魅力に似ている。未知の場所へと連れて行ってくれること。かつて気軽に旅行に行けなかったころは、鉄道と聞いただけで胸が躍ったものだった。その二つの楽しみを同時に満たしてくれるのが「鉄道小説」。芥川龍之介、志賀直哉の古典的名作から、宮本輝、浅田次郎らの佳品までを、鉄道ミステリーの重鎮・西村京太郎が精選した画期的アンソロジー。【目次】蜜柑(芥川龍之介)/青い火花(浅田次郎)/鉄橋(綾辻行人)/夏の日々(北村薫)/子供のいる駅(黒井千次)/灰色の月(志賀直哉)/殺人はサヨナラ列車で(西村京太郎)/駅(宮本輝)/鋼索電車(村田喜代子)/ブラック・ティー(山本文緒)/汽車の旅(E.ヘミングウェイ) 懐かしい芥川の「蜜柑」に始まって、ヘミングウェイまで豪華なアンソロジーです。先日読んだ『キップをなくして』に似たようなお話が載っている(「子どものいる駅」)というので本書を購入したのですが、期待以上に楽しめました。村田喜代子さんだけは読んだことのない作家さんでしたが、これがまたよかった。なんで今までこの人の作品を読まなかったんだろう! と思ったほど。是非、他の作品も読んでみようと思います。こういうアンソロジーは既読のものは新たな味わいを得られるし、自分では選ばなかった作家さんの作品に出会えるのが うれしいですねこんな駅弁を食べながら読みたい一冊です(笑) 大宮駅で購入した駅弁♪