『六の宮の姫君』 北村 薫
【本日の一冊】最終学年を迎えた「私」は卒論のテーマ「芥川龍之介」を掘り下げていく一方、田崎信全集の編集作業に追われる出版社で初めてのアルバイトを経験する。その縁あって、図らずも文壇の長老から芥川の謎めいた言葉を聞くことに。「あれは玉突きだね。…いや、というよりはキャッチボールだ」―王朝物の短編「六の宮の姫君」に寄せられた言辞を巡って、「私」の探偵が始まった…。 おもしろかった! 途中、芥川の「六の宮の姫君」を再読してから本書に戻る、を何度も繰り返しました。できれば原典の「今昔物語」や菊池寛の「六宮~」も読みながら本書を楽しみたかったけれど残念ながら持っていなかったので…(^^;)取り上げている作品や作家のものがどんどん読みたくなって仕方ありませんでした。この本、図書館で読んだらなかなか先に進まなかったかも(笑)