韓国歴史ドラマ『奇皇后』~いよいよ最終章へ
毎週日曜日の夜9時からNHK-BSで放送されている韓国歴史ドラマ 『奇皇后』 。もう46話まで進み、残すところあと5話となりました。ホントに、毎回毎回、緊張が走るドラマです。対立する敵との優劣がくるくる変わるし、敵に少しでも攻撃する理由を与えてしまうと命を狙われる、あるいは敵に陥れられて恐ろしい拷問が。例えば第43話では、主人公のヤン(スンニャン)の味方の高麗王ワン・ユが陥れられ、パン内官とチェ護衛長も一緒に、罪人として元に連行されました。私はあらすじサイトをチラ見していて、この3人は助かると知っていたからまだドラマを見ていられたけど、第44話でワン・ユが拷問され、処刑されようとした場面では、もう見ているのがキツかったです。でも反対に、敵のワナで窮地に追い込まれたヤンたちが、これまた見事な策略で難を逃れ、危機を脱していく場があるのが、見ごたえがあって面白いです。まあこのとき私は、ヤンの指示を受けて動く臣下たちが、悪の手先たちに見つかって捕まったりしないかと毎回ハラハラしていますが。(それだけ感情移入してしまうのです)この『奇皇后』、登場人物のキャラクターが興味深いです。特に悪役陣がすごいです。悪役の代表のヨム・ビョンス。恐ろしく利己的で悪知恵のかたまりで、己の私利私欲のためなら裏切りも残虐なこともどんなことでも平気でやる男。そんな奴だけど、尚宮のヨンファを本気で好きになって、どうやら人並みの感情があるようでした。ヨンファもこれまた利己的な女で、ヨム・ビョンスと将来を誓い合うシーンでは、なるほど、この二人は気が合いそうだと思いました。ヨンファは長年ヤンを苦しめてきた小憎らしい女だけど、ヨム・ビョンスの「一生幸せにする」という言葉にウキウキする顔は可愛かったです。ただその後すぐに皇后パヤンのワナにはまって、幸せになることなく死んでしまいましたが。そしてスゴイのが皇后バヤンフト。人前では「私はいいのです。私にはそんな力はありません。」的に控えめで優しい皇后を演じているけど、腹の中は真っ黒で実は残虐な超ぶりっ子女。どうやってヤンを陥れようかと、常に隙をうかがってます。このバヤンフトと皇太后とヤンは、権力的にはほぼ同じで、この3者が互いに自分以外の二人を戦わせ、生き残ったほうを自分が潰そうという画策を何度もやってきました。第45話でヨンファが「皇后様からもらった」と言っていた指輪をヨム・ビョンスに渡していたので、この指輪をヨム・ビョンスがまた悪事に利用するかと思っていました。でもこの指輪は結局、第46話で皇后の悪事を暴く証拠となってしまい、皇后は廃位で流罪となりました。皇后が宝石箱を見て「指輪がない!」と言っていたから、もしかしたらヨンファがこっそり持っていっちゃったのかな?さて、これから最終回に向けて、ドラマの主要だった人物(主に悪役)が、だんだんと死んでいくようです。昨日の第46話では、ヤンの味方のヨンビスが悪役たちと戦って死んでしまいました。密かに高麗王のワン・ユを慕っていたヨンビス。ワン・ユの命を守るために、飛んでくる矢を我が身に受け、ワン・ユを逃がすために気づかれないよう、苦しくても声も出しませんでした。男同様に戦い、恋心は表に出さず、でも女として心から慕うワン・ユのためにヤンに対する嫉妬心も抑えて、あらゆる場面で命をかけて働きました。最期はワン・ユの腕の中で絶命しました。このあたりは同じく韓国ドラマの『太陽を抱く月』にあった、女の身でありながら大好きな若様を守るために悪党と剣で戦い、若様の腕の中で死んだソルと同じ感じでした。さあ、あと5話でこの先どんな戦いが展開されるのか。悪役たちの最期/最後はどうなるのか?親子の愛、男女の愛は、それぞれがどうなるのか。8月2日の最終回まで、ドキドキハラハラ、そしてワクワクしながら、楽しんで見ていきたいと思ってます。主役のハ・ジウオンさん、本当に綺麗な方です。高位になってから着ている衣装が、どの色も映えて素敵です。