『真田丸』 第34回 感想(2)~御屋形様もご満悦の『直江状』最高!、そして昌幸パパは甲斐・信濃奪回に夢をかける
NHK大河ドラマ 『真田丸』 。第34回感想の後半で、前回の日記の続きになります。石田三成(山本耕史さん)が佐和山に戻った後、真田源次郎信繁(堺雅人さん)は徳川家康(内野聖陽さん)から、「徳川に仕えよ。悪いようにはせぬ。」と話がありました。しかし豊臣家への思いが強い源次郎は、その話を断りました。家康は重ねて誘いの言葉をかけますが、源次郎の意思は固く、家康の前から去っていきました。屋敷に戻った源次郎は妻の春(松岡茉優さん)に、「これからは兄上と共に、真田の家のために尽くす。上田とこちらの行き来だ。」と語ります。また家康の申し出を固辞した源次郎を、片桐且元(小林隆さん)は「気に入った」と評価していました。それから1年がたち、慶長5年(1600)5月、家康は秀頼がいる大坂城に移り、天下をほぼ手中に収めていました。しかし会津の上杉景勝(遠藤憲一さん)に謀反の疑いが生じ、家康は景勝に上洛せよと命ずるも、景勝は断固拒否。直江兼続(村上新悟さん)は家康に対する痛烈な批判を書き連ねた、長い長い書状を送りつけました。(直江状) 我らが戦道具を集めているとのことなれど、 上方の武士が茶器などをお集めになるように、 我ら田舎武士は鉄砲や弓矢を集めるだけ。 そのようなことにこだわるのは、天下を預かるお方 らしからぬご了見。 我らに逆心はないと申し上げたはず。 にもかかわらず「逆心なければ上洛できるはずだ」とは、 赤子の理屈でまったく話にもなり申さぬ。 家康さまにご分別がついた頃には上洛できると存ずる。 どこぞの誰かのように、太閤殿下のご遺言に背き、 起請文も破り、秀頼公をないがしろにしたりはいたしませぬ。 さようなことをして天下を取っても、悪人と呼ばれるのは必定。 末代までの恥と、あいなりますゆえ。これでもか!と自分への批判が満載の長過ぎる書状には家康もさすがにキレて、「許せぬ!上杉景勝!」と怒りMAXでした。そして、これでもか!と家康への批判と嫌味を満載にした直江兼続の文才に、御屋形様は笑ってたいそうご満悦でした。※直江兼続役・村上新悟さんによる朗読があります 『直江状朗読(※一部抜粋)』 そのころ真田屋敷では、父・昌幸(草刈正雄さん)と兄・源三郎信幸(大泉洋さん)と源次郎で話し合いがありました。上杉から昌幸に味方をするよう密書を送ってきたのです。上杉と共に力を合わせて徳川を倒す千載一遇の好機です。昌幸は乗り気になっています。「合戦が始まったら横からいきなり徳川本陣を攻めれば、 徳川はひとたまりもない。 そして徳川を倒した後は世は再び乱れ、その機に乗じて 甲斐、信濃、駿河の信玄公が治めていた領地を、この手で 奪い返す。」息子たちに「最後のわがままを聞いて欲しい」と頭を下げる父に、源次郎は「家康を許せない」と父に従うことを即答。そして源三郎は少し考えて、自分は真田安房守の嫡男だから父上に従うと答えました。息子たちが自分に賛同してくれて、昌幸は感激していました。しかし源三郎と源次郎の兄弟二人きりになったとき、二人は互いの本音を述べ合いました。二人の考えはどちらも、再び戦乱の世を望む父の思いとは違っているけど、それでも徳川を倒すために今回は父に賛同したということでした。一方、家康の元には片桐且元が来ていて、上杉征伐はあくまでも徳川と上杉での間の戦とするよう、強く進言していました。いつもは家康に強く言えない且元ですが、源次郎のきっぱりとした態度に感銘を受けたようでした。しかしこれで引っ込む家康ではありませんでした。そこで淀の方(茶々:竹内結子さん)の元に行き、秀頼の名は出さないけど陣中見舞いとして軍用金と兵糧をもらえれば兵の士気が上がる、と要望を出します。この件を淀の方は快諾。大蔵卿局(峯村リエさん)が手配のために座を外したとき、家康は「ついでに、豊臣の旗、幟も・・」と要望を出します。淀の方は「好きにせよ」と、あっさりと承諾。少年時代を今川の人質として暮らして苦労を重ね、人を動かす術を心得ている家康にとって、お姫様育ちで常に誰かに守られている淀の方は、まことたやすい相手だったようです。6月16日、家康は会津への進軍を開始しました。そのころ大阪では宇喜多秀家(高橋和也さん)が諸将らを集め、家康弾劾を声高に叫んでいました。そして控えの間には、なんと三成が戻ってきていました。大阪城の内堀です。内堀でこの広さです。番組最後のCGマップで、大坂から江戸に向かうなら、愛知県内は陸路をとるより、海路で伊勢湾と三河湾を抜ければ早いと納得でした。ふだん車や電車(陸路)で生活しているので忘れていました。