株式
「歴史的な買い場」を疑う 「企業は倒産、市場は閉鎖」と心得よ (MONEYzine)株は必要以上に売られており、今歴史的な買い場だといわれているが、それは「その企業が倒産しない」が前提にあってのことである。しかし、「あの大手が?」という企業が破たん・倒産したのを何度も目にしたではないか。自分の資産を守るためには、「企業は倒産、市場は閉鎖」の心構えが必要である。【バックナンバーはこちら】■「今が買い時」の真偽を問う 「株価は歴史的な買い場を迎えている」--こう多くの専門家が叫んでいる。最近の世界的な金融危機、景気後退の流れを受けて、「株は必要以上に売られている」と言うのだ。確かに彼らが言うように「買い場」なのかもしれない。しかし、そのような人たちは日経平均が12,000円を割り込んだときもそう言っていたし、10,000円を割ってからもそう言い続けている。完全に「狼少年」なのだ。 株式投資の1つの手法に、「難平買い(なんぴんがい)」というのがある。これは自分が買った値段よりも株価が安くなった場合、買い増しをするという手法だ。この手法を用いれば、持ち株の平均買いコストを低く抑えることができる。つまり、勝ちやすくなるのである。株価が下落している間は辛抱して買い続け、平均買いコストを下げる。株価がこの平均買いコストを上回ったら売却すればいいのだ。 また、同じような方法として「ドルコスト平均法」というのがある。これはある一定の間隔(毎月の給料日など)で、株を一定金額買うという手法だ。これも株価の平均買いコストを抑える効果がある。株価が高いときは少しの株数しか買えないのに対して、株価が低いときは多くの株数が買えるからである。トータルすると平均買いコストが低く抑えられ、勝ちやすい状況を生み出すのだ。■その銘柄は将来も「必ず」安全なのか? しかし、これらの手法は「ある前提」が成立しないと、実現不可能なのである。その「ある前提」とは一体何だろうか?--実は、その企業(銘柄)が潰れない(倒産しない)という前提だ。 確かにその通りだ。潰れてしまっては、株価はゼロである。いくら平均買いコストを抑えたからといっても、何の意味もなくなってしまう。完全に「絵に書いた餅」なのである。 だからよく考えてみよう。あなたの投資している銘柄は本当に安全なのだろうか? 倒産しないと断言できるのであろうか?黒岩 泰[著] ■関連記事個人投資家がしている恐ろしく危険な「自分に都合の良い解釈」[2008年06月16日]チャンスを逃さずエレクトリックサンダー 【株マンガ】「見切り千両」で図太く出直せ[2008年05月02日]原料高の影響による倒産、過去最多に 帝国データバンク調べ[2008年03月13日]倒産件数、1万件突破 暗雲が立ちこめる日本経済[2008年01月18日]国内倒産件数増加に米サブプライムローン問題の影[2007年12月13日]■記事全文へ [ 2008年12月16日9時00分 ]