あるBARでの出来事/8月12日(金)
先日、お邪魔した大阪キタのあるBARのカウンターでの出来事。先客である若い男性が、マスターに何やら尋ねている。少し聞き耳を立ててみると--。 「この後、(この店の)近くで引き続きBARに行きたいんですが、カクテルも美味しいオーセンティックBARで、おすすめはありますか?」。 マスターは少し困った顔をして、「う~ん…、そうですねぇ…」としばらく考え込んだ後、いくつか具体的な名前をあげながら、「でも、あそこはオーセンティックっていう感じでもないし…」「あそこはカクテルはあまり出されるBARじゃないし…」と悩んでいます。 マスターは、カウンターで少し離れて座った僕の方を横目でちらっと見て、「**さん、どこかいいとこあります?」とでも尋ねるような視線を送っています。で、僕は「***や、***はどうでしょうかねぇ」と、いくつかの店の名前を出しました。結局、マスターは最終的に、ある1軒の名前を伝えました。そして、そのお客さんに道順を教えていました。 そして、そのお客さんが帰った後の僕とマスターの会話。 僕「同業者の人?」 マスター「たぶん、そんな雰囲気です。名乗らなかったけど…、京都の方みたいです」 僕「(この店には)初めて来たんですか?」 マスター「ええ、初めての人です。行き当たりばったりで(うちに)入ったって言ってました」 僕「えーっ! それは怪しいなぁ…。このエリアには星の数ほどBARがあるのに、たまたまだなんて…。(ここで聞けばわかると)事前にわかってて、来たんじゃない?」 マスター「さぁ…、それはどうにも…。本人はあくまで、『歩いていて、たまたま看板を見て』って言ってましたが…」 僕「それより、***の店の名前は出さなかったよね、なんで?」 マスター「いや、雰囲気が合わないかなぁ…と思って。尋ね方もちょっと失礼な感じだったし…。一杯目を注文した直後に、もう2軒目のことを尋ねてきて、『ギムレットが美味しい店はありますか?』なんて聞くんですよ。それなら、うちもカクテルBARだし、うちで(ギムレットを)飲んでくれればいいのに…」 僕「そりゃ、そうだよね。ここだって、このエリアの代表的なオーセンティックBARなのにね。失礼な客だよね、ほんとに」 という訳で、今回の客のマナーには3つほど問題あったと思います。 1.一杯目を頼んだ直後に、もう次の店のことを尋ねたこと(尋ねるにしても、せめて2杯くらいは飲んでから尋ねるべきです) 2.カクテルBARで、「(カクテルの)***が美味しい店は?」という尋ね方をしたこと(自分の店のカクテルに自信を持っているマスターの立場に立てば、そんな聞き方されたら当然、あまりいい感じはしません) 3.次の店まで紹介してもらいながら、また、同業者であることを匂わせながら、最後まで名乗らなかったこと BARを愛する皆さん、このような振舞いは(BARの同業者であるなし以前に)オーセンティックBARでの大人のマナーとして誉められたものではなく、あまりスマートではありません。決して真似をしないでください。こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】