【ITTETSU Gallery:もう一つの成田一徹】(354)ザ・シガー・ストーリー「ヘミングウェイ」のために
成田一徹・バー切り絵作品集 『NARITA ITTETSU to the BAR』 完全改訂増補版 発刊記念! ITTETSU Gallery:もう一つの成田一徹(354) ザ・シガー・ストーリー「ヘミングウェイ」のために 2002年 ※一徹氏は、大ヒット漫画「ソムリエ」「バーテンダー」の原作者としても知られる城アラキ氏とタッグを組んで2001年から2002年にかけて、隔週刊の漫画雑誌「スーパージャンプ」(集英社・発行)誌上で、前代未聞の切り絵漫画「ザ・シガー・ストーリー:葉巻をめぐる偉人伝」を連載した。 城さんの編む原作(話)に従って、漫画のようにコマ割りし、そこを隔週で12頁~16頁分の切り絵で埋めていく作業は、当時の一徹氏本人の言葉を借りれば、「それまでに経験したことがないくらい過酷で、エネルギーを使う作業」だったという。 通常はA4サイズくらいの切り絵で制作には、どんなに早くでも1~2日かかる。この連載の原画サイズは、1ページが約B4サイズくらいの大きさ。コマ割りもあるので、通常の原画の2~3倍の時間と手間がかかった。なのでこの頃、とにかく寝る間も惜しんでひたすら机に向かい、毎日3~4時間の睡眠だったという。 しかし、一徹氏は稀代の漫画原作者とのコラボを喜び、「絶対に成功させる」という意気込み通り、全10話を完走した。連載は後日、集英社から単行本にもなり、短期間で完売した(本は現在絶版だが、嬉しいことに最近、電子書籍として復刻されている)。 本日紹介した切り絵は、第9話「ヘミングウェイ」の中で使われた1頁そのままの原画(本では95頁に)。実際の誌面では、言葉やセリフが加わっている(下の画像ご参照)。嬉しいことにこの原画は現在、神戸・三宮の「パパ・ヘミングウェイ」というバーの壁に飾られている。ぜひとも生の原画をご覧頂き、一徹氏の切り絵への「熱い情熱」を感じてほしい。◆故・成田一徹氏の切り絵など作品の著作権は、「Office Ittetsu」が所有しております。許可のない転載・複製や二次利用は著作権法違反であり、固くお断りいたします(著作権侵害に対する刑罰は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金という結構重いものです)。※「ITTETSU GALLERY:もうひとつの成田一徹」過去分は、こちらへ★こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】