テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:エクアドル人のおっとを持つと
月曜日からおっとは新しい従業員を教育する為、一緒にワゴン車に乗りこんだようである。
この新しい従業員は、あのわたしが我慢出来ない国のコスティカではない。 あれから他に書くことがあったので報告をしていなかったが、彼はボツとなった。 当たり前だ。 イタリア在住者はご存知の方も多いはずの不法労働者救済の法律「フルッシ」。 全国で170000人の枠に479000人ほどの申請があったらしい。 これを機に彼をうちの従業員にして正式にイタリアで働けるよう、おっとが雇用者側の書類の条件をクリアするために、会計士や銀行を走り回って支度金を整え、書類を完備して手を差し延べた。 というのに、コスティカといえば、3月14日の14時半から郵便局で数時間しか受け付けなかったフルッシの申し込みに、その日の夕方並びに行ったら(ちなみに2日も前から並ぶガイジンも大勢いたのだ。)、やっぱり締め切りとなって追い返された。 で、もう締め切ったはずの次の日郵便局に行くと、無知な郵便局員が受け付けたらしいが、書類の不備が指摘され(コスティカ側の、と思われる。)またもや追い返され、おっとの苦労は水の泡となった。 まったく自分と自分の家族の将来がかかっているはずなのに心がけがなっていない!!! なのにおっとにその後、毎日しつこく「ここまでしてくれたなら、なんで不法で雇ってくれないんだ?」と電話をかけてきていたので、さすがに気の弱いおっとでもとうとう切れて、何かきついことを言ったらしく最近は電話をしてこなくなった。 それでホッとしたのだが、新たな問題が噴き出した。コスティカ用に新しいワゴン車を買うお金の融資をすでに銀行から受けてしまったのだ。 早い事、替わりの従業員を探し出して仕事に出さないと採算が取れなくなり、借金ばかりが重なる! おっとは行く先々で従業員を募集した。 するとペルー人とフィリピン人が応募してきて、面接の結果、フィリピン人を選んで、月曜から試験採用することになったのである。 わたしは「フィリピン人」と聞いてホッとした。 フィリピン人の知り合いはいないし、人種差別をするわけではないのだが、あの我慢出来ない国やヤギの親類のペルー人に比べたら、いくらかおとなしく真面目な気がする。 昨日火曜日に帰宅したおっとにさっそく「どうだった、フィリピン人は?」と聞くと「う~ん、まだわからないな。とりあえず安全運転だけど、いろいろ他に覚えてもらわなきゃいけない仕事もあるし。。。」という答え。 まあ、1日じゃわからないか。。。とちょっとワクワクした。 そして今日。帰宅したおっとに同じ事を問う。「ああ、あいつね。今日は来なかった。ってより、もう来ないな。きっと嫌気がさしたんだ。」 わたし「どういうこと?」 おっと「今朝、電話をかけて来て『全身が痛いから休みます。』だとさ。そんな力仕事をしたわけじゃないのに。イタリア語がほとんど喋れなかったし、顧客コードや書類を読んでもちんぷんかんぷんだったから、それでぼくもダメっぽいな、と思ったんだけどやっぱりね。」 わたし「そ、そうか。。。それでも仕事をしちゃうところがすごいな。 決断が早いんだね。で、その人がダメだったらどうするのよ?」 おっと「最終手段だ。ガットに頼むよ。」 ええええええ。。。ガット? 彼について皆さんは覚えておいでとは思わないが、ずいぶん昔に「オレを救ってくれ!」と泣きつかれ、おっとがひどい彼の雇用主ピエトロのところから引き抜こうとしたエクアドル人である。 その時、我が家には従業員を雇うような余裕などなかったのだが(今もない気がするけど。。汗)、おっとはホロリと来て「任せとけ!」と安請け合いしてしまったのだ。 そのときも現在と同じく雇用の手続きに走り回っているとガットが「オレをピエトロから引き抜きたいなら、今もらっている給料より多く払えよ。」と迫ってきた。 ど~してそうなるわけよ?? 我が家は彼が得ている収入より多くなんて払えない、というか、その当時は従業員を雇う事すら危うい状況だった。それにおっととしては「ひどい雇用主からの救出」というつもりで算段したことであり、「彼の能力を買っての引き抜き」ではなかったから、そんなセリフに傷付きながら彼の雇用を見送ったのだ。 そういった事情でガットはピエトロから一時期逃亡は図ったが、また不平を言いながらも舞い戻ってしまった。という訳である。 そんなストーリーがあった奴を他に思い当たる人がいないからって、切羽詰ってるからって、頼むかな? しかも今は彼はすっかりおっとの飲み友達となっている。 どんな友達とでも「主従関係」を築くのは後で絶対揉め事が起きそう。。。と思うのはわたしだけだろうか? おっとは昨日一晩計算機を叩いてガットを雇った場合の利益を計算していた。 予定だったフィリピン人を雇うより、はるかに利益が少ない。 それにガットはこういう業界で雇われる事に「スレている」から雇用主初心者のおっとから、ガツガツ搾り出しそうだなあ。 わたし「早く従業員を雇わなきゃ行けないのはわかるけど。。。後悔しないよね?」 おっと「。。。会計士と相談してみる。」 ****** どなたか、ミラノかミラノ北東部近郊で免許をお持ちで配達の仕事をされたい方、いらっしゃいませんか?滞在許可証要(学生でもOK)。男女問わず。女性の場合は力持ちに限ります。 ご希望の方は私書箱までお知らせ下さい。(本気です) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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