テーマ:住宅コラム(1809)
カテゴリ:家探し、購入から入居まで
木曜日、先日の我が弁護士団のMONZAの裁判所への訴えが効いたらしい。ルイジがさっそくしらじらしい声でおっとに「金曜日、足場を組みに行くからよろしく。」と言って来た。
その時点ではまだ何もわからないおっとが、弁護士にこのことを言うと「金曜日の午後3時にもう一度、検証に参ります。今度はペリートも不動産屋軍団も揃うはずです。」と答えたので、慌てふためく私たち。 1階の夫婦にその日、足場のためにベランダを開放してもらうように言い、おっとは前回それで無断で半日欠勤するというヒンシュクな結果になってしまったので、かなりこわかったが、わたしが一人1日会社を休んで引きうけることにした。 金曜日の朝。 おっとが起き出して雨戸を開けて「あ、もうルイジが来た!!」 ええ? 慌てて跳ね起きて窓から外を見ると、もう足場の建材を積んだトラックが家の前に停まっていて、ルイジがあの荒くれ系ガイジン弟子共に指示を出している。 わたしは歯を磨きながらパジャマを脱いでGパンに足を突っ込み、ベランダに出た。 するとベランダには新しい瓦が積んであるではないか? OOOOOOOOOOOOHHHHHHHHHHHHHHH,NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!! 慌てて家の中に戻りデジカメを取ってきて瓦の写真を撮る。そして「ルイジ、これはどういうこと?裁判所からは検証が終わって結果が出るまで屋根に触るな、って言われているでしょ?」と問い詰めた。 この間、おっとは心配そうな顔をしながらクルマに乗りこみ出勤していった。 ルイジ「お嬢さん、朝っぱらからカッカするな。これは検証中、誰かが瓦を壊した時の処置として取り合えず持ってきたんだよ。」 そんなのウソだ!奴はきっと午前中は誰もいないと見込んで、こんな朝早くから来て、検証がある3時までに修理を企んでいるに決まっている。 わたしは「あ、そう。。それならいいんだけどね。」と言って足場を組み出した弟子たちをフェンスにもたれて監視することにした。しかし、足場は1階の夫婦のベランダではなく往来側に組んでいる。 ルイジ「マルちゃんにそう言われたんでね。」←ホントかよ おっとが帰ってきた。 わたし「どうしたの、忘れ物?」 おっと「やっぱりルイジ、信用ならないから職場には『妻が急病で休みます。』って断りの電話してきた。」←おっとよ、お前もか。 しかし、いつも最後の詰めが甘いわたしたち。 足場が9割方完成したところで家に入って朝食を食べ、再び出てくると奴はちょうどトイが欠けて瓦が剥き出しになっている一番問題なところの上を隠すように歩行用の木の板を渡したのだ。 下からでは見えなかったので後から弁護士に言われて気がついた。 とにかくこうして足場が完成した。 しかしなんだか割り箸細工みたいで危なっかしい。 ルイジ「実は今から別の仕事に行こうと思ったんだが、ヘタに倒れてケガ人が出ると責任取らされるからな。検証が終わるまで残るわ。」←最初からその腹つもりだったんだろうし、自分の仕事の不出来を認めるような発言だ。 こうしたおかげで、わたしたちは奴らを絶対に屋根に上げないつもりでずっと見張る事となった。 長かった。緊張しすぎて頭がキンキンした。 ようやく3時になって大の男たちがぞろぞろと我が家に集合したのである! ペリートはそのままだった。 なんでこんなに迅速に検証に来たのか、きっと他の人に替えられるとヤバイ、と思ったのだろう。納得が出来た。 男たちはこの日は全員屋根に登る心積もりで来たのだが、ルイジが組んだ割り箸細工のような足場を見て、みんな引く。 ある者は「今日は皮靴で来たから登れない。」といい、ある者ははっきりと「他に登れるところはないのかね?」というので、隣の家に頼んで天窓からあがろうとしたのだが、不幸にもスズメバチの巣があって、上がれない。 で、小心者2人ほど(うちの弁護士と敵の建築士)除き、全員がこわごわ足場から上がったのだった。 30分ほどこうしてドスンバタンと屋根の上を闊歩して降りてくる。 全員でテーブルを囲む。 話し合いが始まった。 仕事の悪さは悪者軍団も含め、全員一致で認めざる追えなかったらしい。 しかし問題は修理にかかる金額面なのだ。 わたしとおっとはただひたすら黙って聞いていたのだが、双方譲らないままずっと平行線でもにょもにょと言い争っている。 3時間も経つとわたしは我が事ながらいい加減イライラしてきた。 もういいやん?ちょっとぐらい歩みよりしようよ!! こっちも負けてもいいから、あっちももうちょっと金額UPして。。。という言葉を頭の中で繰り返す。 わたしの向こう隣で貧乏ゆすりをしていた不動産屋のアンドレアが立ち上がった。 「オレ、もう帰る!こんな話し合い、何時間したって無駄さ。裁判に突入しようじゃないか!!それであんたらが勝ったら黄金の屋根でもなんでも好きなものをつけるがいい!!」 アンドレアの弁護士「そうだ裁判だ!俺たちは弁護士なんだぜ?何を怖がる事がある?」と我々の弁護士団を睨み付けた。 こうして2人は挨拶もそこそこに鼻息荒く出て行ってしまった。 一同はぽか~んとして、不動産屋側のゼオメトラは「ぼくはやっぱり残った方がいいですよね?」とおどおどペリートに聞く始末。 わたしは敵ながらそんなわたしの気持ちを代弁したような態度に心の中で拍手を送り、それと同時にやっぱり本当の裁判になってしまうのか。。と胃がきゅんとなってしまったのだった。 その後、更に1時間ほど、敵といってもなんとなく頼りなそうな不動産屋側のゼオメトラと我が弁護士軍団、ペリートとの話し合いは、世話ばなしも交えながらそれはそれは、腹が立つほどおだやかに進み、結局はうやむやなまま幕を閉じたのであった。 どうなるんだろう?やっぱり本格裁判?? この日は我が弁護士軍団がとても頼りなく、思えて仕方がなかった。 アンドレアの弁護士、ああいうひとのほうが良かったな。←ちなみになんとなく元彼似。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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