テーマ:誕生日の人(1361)
カテゴリ:本当にあった怖い話
今日はわたしの誕生日だ。
その前日に英国で爆弾テロが未然に防げたのはいいが、今日になってもまだ大混乱なのは、まるでわたしの誕生日を忘れられないものにしてくれているような節がある。違) 目目さんが今週、バカンスに旅立つ前に先日の高麗人参エキスと、目目娘ちゃんが画用紙に「いくきーと、お誕生日おめでとう!」とイヌの絵を描いてプレゼントしてくれたのには喜んだ。 近所のカルラがお祝いのメッセージを携帯に、わたしの誕生日を覚えていてくれた律儀な日本人の友人数人が、eカードを送ってくれた。 それ以外、何もイベントもない。おっとは自分の誕生日のときは1ヶ月以上前から「何を買ってくれるの!?」と大騒ぎをし、誕生月が終わるまで、いつもの飲み会を「ぼくの誕生日会」と言って毎週せっせと朝帰りをしていたくせに、わたしのときは忘れたように何もいわない。 というか、ここイタリアでは自分で宣伝するもの勝ちのようである。 でも控えめなわたしはそれも恥ずかしいから誰にも言えないしというより、8月で誰も廻りにいないのでパーティも催し甲斐がないというものだ。 しかし今週になっても何も言わないおっとに腹が立って、とうとうきのう「わたしの誕生日、何をプレゼントしてくれるの?」と聞いた。 おっと「ジェノバ旅行。」 ちっともうれしくねえよっ!! おっと「じゃあ、何が欲しいの?」 わたしはちょっと前からおっとに打診していたものがあった。「猫が欲しい!」と即座に答える。 おっと「。。。ハハハハハ。」と力なく笑い、歯を磨きに洗面所にこもってしまった。 出てくるのを待ってしつこく「ねずみ除けにも猫が欲しいよ。」とリピートするわたし。 おっと「う~ん、わかった。新しい靴、なんてどう?ジェノバで買ってあげる。」 何はなしを聞いてるんだよ、靴なんていらないよっ! 今年もわたしの誕生日は何もなく終わりそうだ。。。 ****** ところで2日前変な夢を見た。 家の中でわたしとおっとは居間のソファベッドを広げてTVを観ている。 そこには何匹かの雑種の子犬たちがよちよちとたむろっていた。 わたしは常にその子犬たちがソファから落ちないように気を使っているのだ。 なぜか、ソファの隅には割れた薄いガラスの破片がまとまって落ちていて、一匹の子犬がよちよちとそこに行ってガラスをぱりぱり食べ始めた。 わたし「ああ、そんなもの食べたらダメ!」と抱き上げて口から吐き出させているうちに、他の子犬がそこに行ってガラスを食べ始めるのだ。 手が離せないわたしはおっとに「ちょっと、他のこたちが食べるのをやめさせて!」と叫ぶ。 しかしおっとはわたしに「え~、わかった。」と面倒くさそうに言って、寝転がって背中を向けたままTVを観続けている夢。 このときすぐに目が覚めて、無実のおっとに憎悪してしまった。 おとといは更に嫌な夢を見た。 いつもの通勤電車に昨日の夕方、知り合ったばかりの女の子と2人で乗り込んで空いている席を探していると、一番奥の座席にまるで切り取られた白黒映画のように色のない、頭からマントをかぶったちょっとだらしない顔つきの男が座っていた。 正面からは顔が見えるのに、斜めからみると空洞である。わたしは「死神だ!」と確信した。 その男に「あなたは。。」と言いかけると「思い込むな。」と言う。 「わたしを迎えに来たんですか?」と聞くと黙って遠くを見つめる目つきになった。 彼の手には汚いビニール袋に入った、なにか証明書のようなものをいじっていた。あれは何だろう? 怖くて目を覚まして隣に寝ているおっとの背中にピタリと貼り付く。胸がどきどき、というよりお腹が痛くなってきた。 おっと「うう~ん。。。暑い!」と後ろ蹴りをわたしに入れて、寝返りを打ってしまった。 非情な奴だ。涙 もしかしたらわたしは次の日の通勤電車で死んでしまうかもしれない、という恐怖がわきあがって来て、この後目が冴えてしまい眠れなかった。 というわけで、子犬の夢はまだしも、死神、というのがなんとも気持ちが悪い。 そういえばこの間、目目さんが「悪い夢は隠してないですぐに誰かにいうと祓われるんだって。」と言っていたことを思い出し、次の日会社に行くとすぐ、同じ課のマッシモに「ちょっと聞いてよ!」と語った。 マッシモはうんうん、と興味深げにうなずき「今からロットやってみな。」という。 ロットというのはイタリア版宝くじのようなもので、ロッテリアで数字を店の人に言ってそれを組み合わせたくじを作ってもらう。 マッシモいわく、そういった意味ありげな夢を見た次の日にロットをやると当たる確率が高いと言う。 マッシモはさっそく彼のお母さんに電話をかけてわたしが見た夢を語る。 マッシモ「うちの母ちゃん、占いに凝っててね。今から本を見てどのナンバーがラッキーか調べてくれるってさ。」 数分後。彼のお母さんから電話がかかってきて、夢の意味と番号を教えてもらった。 夢の意味は。。。 気持ちの悪い夢だったが、悪い夢ではないらしい。 電車は「出発」または「裏切り」を意味する。 死神、というのは悪い現状からよい方向への変化を指すらしい。つまり悪い現状が死んで(終わって)、新しい人生へのはじまりを暗示。 知らない人(←死神は知らない人)は何かがたくさん舞い込む暗示。 番号に関しては、お母さんに「いい、これは絶対一人で遊ぶこと。番号を他人に教えたら効果がなくなるわよ。」と言われたので、会社の昼休みに独りで近所を歩いてロットをやっているBARを探すが8月なのでどこも閉まっている。 結局は家に帰ってからおっとと近所をグルグルクルマで廻り、とあるガソリンスタンドのBARで見つけた。 マッシモのお母さんには7つの数字を教えてもらったのだが「裏切り」の数字が「16」。これは後ろめたいのでこれだけよけて残りの6つの数字を申請してくじを作ってもらった。 店のおばちゃん「いくら賭ける?」 前記の「知らない人(←死神は知らない人)は何かがたくさん舞い込む暗示。」を考えれば、きっと大金が当たってウハウハになることに違いない! わたしは思い切って「3ユーロ。」(←貧乏人)と言ったのだが、初心者のわたしが悪いのか、おばちゃんが勘違いしたのか、3ユーロのくじを2枚も作って結局は6ユーロも払わされたのだった。 しかししかし、1等が当たればこんな6ユーロなんてはした金だ! 当たったら明日には荷物を詰めて、滞在許可証を申請しに行った次の日には日本にとっとと帰って温泉三昧、旅行三昧、ごちそう三昧、買い物三昧でぱ~っと派手に湯水のように使ってやろう! 京都の先斗町で芸者遊びと言うのもやったことないから、やってみたいぞ!!(って、女性も出来るのか?) それから、それから。。。 夢は大きく広がる。 店のおばちゃん「結果は今夜TVでやるから観るといいよ。」 それから家に帰って、夕食もほとんど上の空で食べ、テレビデオのロットのページをどきどきしながらくじを握り締めて見た。 13。。なし 20。。なし 21。。。。。を、あった!! 60。。なし 80。。なし 90。。なし 思いっきりはずれてるやんけっ! 念のために 選ばなかった裏切りの「16」。。。。。。。あった! OOOOOOOOOOOOOOOOOOOOHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH,NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!! これもやっときゃ、最低限の当たり2個で、払った6ユーロはぎりぎり戻ってきたのに!! は~、所詮宝くじなんて、夢だけ見るものなのだな。 _| ̄|○ ****** ところで明日からいよいよジェノバのおっとのいとこの家に3泊4日だ。 この行き先についてなにか夢に意味があったのだろうか? 今年はあの恐怖のミッシェルちゃんとカティちゃんにお土産に、ベネトンのお揃いのTシャツを、お店のお姉さんに教えてもらったサイズで買った。 だが家に帰って拡げてみると、まだミッシェルちゃんはともかく、最近平均的南米人の子供らしく、がっしりした体格になってきたカティちゃんが着れるかどうか不安になってきた。(両親がそういう体型なのでのがれようがないか。) ただでさえ、一触即発のややっこしい~家庭なのに、更にややこしくする原因を作りたくない。 2人ともはじめて会ったときはほっそりとして可愛かったんだけどなあ。。。。ハア。 わたしのジェノバからの無事帰還を祈っててください。 それではみなさん、よい週末を!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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