テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:エクアドル人のおっとを持つと
昨夜は2週間のバカンスから帰ってきたばかりの目目さん宅に夕ごはんに呼ばれた。
で、昨日の日記で書かなかったが、あることに気がついた。 おっとはあじのから揚げをつまみながら、目目さんに「ジェノバはそれはそれはそれはそれはそれはそれは楽しかった。」と一部始終を語っていたのだが、昨日の日記のパーティの話になったとき。 おっと「ぼくらが踊ってたらね、夜の1時ごろに玄関のチャイムが鳴ったんだ。開けたらローランドのアパートの下の階のひとが立ってて。。」 ああ、そういえばそのときわたしは一番奥のソファの隅で眠気と格闘していたっけ。 野次馬なみなさんは玄関に集まって、下の階のひとと話し、そのひとが階段を下りていってから扉を閉めて更にミュージックのボリュームを上げていたな。 おっとは続けて言う。「ぼくらはてっきり下の階のひとを見た時、後ろ手にシャンパンでも隠し持ってて『楽しそうだから仲間に入れてくれ!』と来たのかと思ったんだ。 そうしたら、彼『ラテンミュージックと踊る靴音が階下に響いてうるさくて眠れないから、静かにしてくれ!』って怒ってきたんだよ!?なんか、その後パーティがぶち壊された感じで気分が悪かったから、彼が家に入るのを見届けて、ボリュームを更に上げてやった。」 目目さん「。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。ハハハ。」 わたし「。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。」 ち、違いすぎる。 この結婚生活、いつまで続くやろうか? ***** 8月13日(日) この日、起きれたのは朝の11時過ぎだ。カティちゃんはまだ寝ていた。 午前中に起きれただけまだマシ。朝4時半ごろに忍び足でルイスの家に帰ってきたのだから。 おっとはあくびをかみ殺しながら、最近はじめて買ったという電子レンジにマグカップに注いだ牛乳を入れ、チンする。 そこでやっとカティちゃんも起き出して来た。 ルイスもミリーも家にはいない。 オープンしたての店が気になるらしく、日曜日も午前中は開けているのだという。 実は誕生日だったので、家からフルーツケーキを焼いて持ってきた。 前日は食べるチャンスがなかったのでしかたなくそれを朝ごはんに半分ほど切り分けて、3人で食べ終わった頃にルイスとミリーが帰ってきた。 ルイス「昼メシにしようや。」 うう。なんか、この家にいると食べてばかりの生活になる。 ミリー「ローランドたちを招待したのよ。セビチェ(このブログでも何度か紹介した南米料理の魚介の冷たいスープ)にしましょう。」 。。。。。え? 「ローランドたちを招待した?」 つーことは、仲直りしたってこと?? OOOOOOOOOOOOOOOOOHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH,SIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII!!!!!!!!!!!!!!! ミリー「わたしローリーに電話するから、海老のカラをむき始めてくれる?」と流しにうず高く積まれた海老の山を指した。 ふだんなら「ゲ、うざいな。」と思うのだが、このうれしいニュースに鼻歌を歌いながらせっせとカラを剥きにかかるわたし。 いつも腹立たしく思うのだが、ルイスたちの前ではおっとは一切家事をしなくなる。 このときもわたしが独りでせっせとカラを剥いているのに、おっとはルイスとテーブルを挟んで座り、当たり前のようにビールを飲んでいる。 ミリーが電話を終えてわたしと一緒にカラを剥きにかかった。「電話したら、彼らまだ寝てるのよ?もう、この昼食のこと知ってるのにイヤになっちゃう!」 あ、やっぱりまだトゲがあるな。涙 そりゃあ昨日の今日じゃローランドたちも。。。 家が近いせいもあってか、1時間もしないうちにローランド一家が現れた。 ローランドの奥さんローリーは挨拶もそこそこに台所に入り、ひそひそとミリーと2~3言交わして野菜を切り始めた。 あれ、ローリーは今日は招待される側じゃなかったっけ? 海老のカラ剥きが終わって考えていると、「いくきーとは座ってて!」とわたしは追い出されてしまい、彼女たち2人でセビチェと、ジャイアントコーンを細かく切った豚の皮と一緒に炒った「トスタート」を作って食卓に並べたのだった。 なんだかぎこちないながらも平穏な食事が終わった。 子供たちは「今から泳ぎに行くの!?」と水着を手に握りしめてわたしに聞いてきたが、時計を見ると夕方の4時過ぎ。 わたし「今から泳ぎに行くのは無理だよ。どうするか、お母さんたちに聞いておいで。」 子供たちはためらいがちに両親のいるダイニングまで行く。 見れば、男たちはゲハゲハ笑いながら座ってビールを飲んでいるし、ミリーとローリーはそのそばで立って相変わらずひそひそと話している。 ?やっぱり仲直りした??←しかし雰囲気的にはちょっと微妙 ミッシェルちゃんがローランドの腕をつかんで「どこかに行こうよ!」と言っているのだが、彼は耳を貸さない。 わたし「皆さん、今からどうするの?いい天気なのにここで夜までぼ~っとしているつもり!?」と助け舟を出すと、ルイスが気まずそうな顔をして、男たちが面倒くさそうに立ち上がった。 それから大人たちは覇気なくぞろぞろと玄関に向かった。 わたしは「ねえ、いったいどこに行くの?」とおっとの袖を引っ張ると、おっとは面倒くさそうに「コルソ イタリア通り。」と答える。 え~、またかよ~~~~!!!??? 「コルソ イタリア通り」とは海水浴上沿いの1kmほどの海辺の遊歩道で、きれいなレストランや建物が軒を並べている。 ここで食事やアペルティーボでもすれば、ハイソでロマンチックなのだが 歩くだけ。 しかも、毎年ジェノバに来るたびに 散歩といえばここ。 他に行くところが思いつかないのか、このヤギたちは??!! 4.ジェノバで名所旧跡を巡れる、なんて期待をしてはいけない。 5.ジェノバでジェノバ料理を食べれるなんて期待してはいけない。 6.ジェノバで水族館(海遊館よりはへぼいが、欧州一の規模を誇る)に今年こそは行けるかも?なんてヤギたちの「明日、行こうや。」という言葉に乗って期待してはいけない。 7.せっかくリビエラ海岸沿いのジェノバに行くんだし、行き帰り道の途中にどこか2人で立ち寄れるかも?なんてスイートな期待を決してしてはならない!!! そうだった、そうだった。 わたしはあきらめてクルマに乗り込んだ。 わたしたちのクルマにローランド(いとこ弟)一家が一緒に乗り込んだ。←やはりルイスのクルマに乗るのはまだ抵抗があるらしい ローリー「こんな半端な時間に外に出て、夕ごはんはどうするつもりかしら?」←きみたちは食べることしか頭にないのか? おっと「う~ん、外食じゃない?やっぱり。」 ローリー「わたし中華が食べたいわ。いくきーとに知らないメニューを教えてもらいたいし。」←きみはわたしと知り合って数年経つのにまだ「日本人」と「中国人」の区別がつかんのか!? ミッシェルちゃん「ちゅ~か、ちゅ~か!!」←調子を合わせているだけで考えていない わたし「。。なんでもいいよ、わたしは。皆さんの好きに決めて。」←どうせわたしの意見などいつも採用されない コルソ イタリア通りに着いた。 子供たちはクルマから飛び出してきてわたしの両腕にしがみつく。 去年はミッシェルちゃんにせがまれるまま、腕に彼女をぶらさげて「うを~!!」と走り回ることも出来たのだが、今年、それをやろうとすると重い。 しかもわたしよりきっと体重が上であろうカティちゃんまでが、今年は目いっぱいにわたしの腕を引っ張る。 「うぎゃ~、痛いよいたい!!」 大人たちはしゃべりながらだらだらと先を歩いていく。 わたしは去年同様、服をやぶられそうになるぐらい2人の子供に引っ張られながらその後を歩いていく。 遊歩道にはたくさんの露店が出ていてカティちゃんが一軒のバッグばかりを売っている屋台の前で止まった。 カティちゃん「これ可愛いな。」と古いジーンズで作られたらしいカジュアルなバッグを手に取る。 わたし「それ欲しい?」 カティちゃんはハッとしたようにバッグから手を離しうつむいて「ううん、いらない。」と首を振った。 ミッシェルちゃん「く~き、わたしこれが欲しい!!」とたまたま手の届くところにあった、どう見たって子供用ではないバッグを手にとって振り回す。 カティちゃんは以前からおとなしくて、いつも何かに耐えているようなところがあり、時々痛々しくすら見えてしまう「良い子」タイプなのだ。 それに比べて年下のミッシェルちゃんは、初めて知り合ったときから大人を振り回す子供であった。 欲しくないものでも何でも欲しい。 うそで目をウルウルさせて(おっとの親戚共通のDNA技らしい)「買って。。お願い。」と始まり、「見え透いた演技はやめなよ。」とカティちゃんに釘を刺されると「でへへ~」と笑ってから「うぎゃ~っ!買ってよう!!!」と吠えまくる。汗 このときもそうだった。 わたし「遠慮しないでいいよ、買ってあげる。」と無理やりカティちゃんに選ばせていると、「カティだけずるいっ!!」とミッシェルちゃんが吠え始めた。 わたし「あんたにはTシャツ2枚もあげたでしょうが!」 ミッシェルちゃん「あんなのいらないもん、わたしバッグが欲しいよう!」 こ、このガキ~~~ッ!!!! このときミッシェルちゃんの母、ローリーが即座に駆けて来て「あんた、いい加減にしなさいっ!」と一言言うと、さっきまで吠えてたのが嘘のように鳴き止み「ちぇ」と舌打ちして普通の顔に戻ってかもめを追いかけて走っていった。汗 やっぱり母の威力はすごい。うん。 カティちゃんにバッグを買った後、去年同様、遊歩道を往復した。周りは薄暗くなって、潮風がきつく冷たくなってきた。 ルイス「そろそろ帰るか。」 おっと「せっかくみんなで外に出てるんだし、外食して行く?」 わたしはローリーを見た。さっきは「中華が食べたい。」と言っていたのに、わたしとおっとを訴えるような目で見ながら黙っている。わたしにはその意味がわかった。 わたし「あ、いいね。中華とか。」 ローリーはやっぱり、長男一家には頭が上がらないのだろう。助け舟を出したつもりだった。 ミリー「何言ってるのよ。外食なんてもったいないわ。せっかくマルちゃんといくきーとが来てるんだから、家でエンパナーダ(中にチーズをはさんだ揚げパン)を作りましょ!」とローリーを睨む。 ううう。お見通しだったか。 結局わたしたちはそのままルイスの家に帰ることになった。 帰りはなぜか、ローリーとローランドはルイスのクルマに乗り込んで、子供たちだけがわたしたちのクルマに乗った。 きっとミリーがそう仕向けたのだろう。 家に帰り着いたときにはローリーはすっかり無表情になっていて、素直にミリーに言われるまま、小麦粉をこね、エンパナーダを作っていた。 ここでわたしは今年の彼らの力関係が理解できた。 「長男の嫁は『長男の嫁』であり、次男の嫁より上なのだ!」と。 当然といや当然だけど。。。。。。。 このぎりぎりの平穏がいつまで続くんだろうか? (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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