テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:我が社のないしょ話
我が社のレセプション嬢というのは、わたしが入社してから3人変わったが、全員個性豊かだ。
思うに、他の部署から隔離され、入り口(しかも社長室の隣)で独りで働いているゆえん、おかしくなるのではないか、と踏んでいる。 一番はじめのラファエラは、目の大きい美人だったがガリガリで、それもそのはず好き嫌いが多すぎていつも昼食時、彼女のおかげで1時間しかない昼休みがたっぷり15分は会社から出遅れる。 ラファエラ「昨日のバールで食べたサラダ、しなびていたからもう2度と行きたくないわ。」 ラファエラ「あそこのバールは店員の態度が横柄だからイヤ。」 ラファエラ「え~、いやだ。あのバール、ちょっと遠すぎるわよ!」 当然のごとく毎回のことにみんなヘキエキしてしまって、彼女を無視して好きなところに行くようになった。彼女は一番後ろから文句を言いながら着いてきていた。 わたしは彼女と同期なこともあり、なんかちょっと可哀そうでたまに彼女と2人だけで彼女の納得するところに行ったこともあったが、それだけでは彼女のうっぷんは納まらなかったようである日、「この会社、家から遠いし(ちなみにバスで15分。汗)、毎日変なものばかり食べて、胃が不調だから会社を辞めます。」と言って辞めてしまった。 それからしばらく、我が社よりも近いところに仕事がなかなか見つからず、苦労していたようだが、やっと家からバスで7分のところの建築事務所の秘書の仕事を見つけて、嬉々として働いている。 が、ここも独りでしかも暇らしく、時々我が社に電話してきては「今度みんなで夕食を食べに行こうよ!」と言ってくる。 だが最初のころに、あくまで同期のわたしだけが付き合っただけで、誰も一緒に行こうとしない。汗 そういえば、もうすぐ彼女のお友達との趣味で毎年恒例の「デコパージュ展」が催されるなあ。。。 ここに顔を出そうものなら、イヤでも彼女たちの手作りの花々フリフリの何かを最低ひとつは買わなければ出口はないのだ! 彼女の次に入社してきたのは、古いお友達にはおなじみの、雄雄しいセイウチのようなマリーナ。 こんな逸話とか。 彼女の二重人格ぶりと、ずる休みするときの大嘘つきぶりには、皆であきれを通り越して、感心していた。 しかし週のうち3日ほど、会社にいるときの仕事振りは完璧で、豪快さと、レセプションに必要な人当たりのよさと、誰もが振り回されている気難しい社長の扱いを心得ていた。 なので「弟が大怪我をしてわたしが父の仕事(お父さんはがてん系の社長)を手伝うことになったので辞めます。」と本当かどうかはわからないけど言い出したときには、社長は慌ててあれやこれやと、彼女のお得になるような条件を出して引き止めたのだが、彼女の決心は固く、結局辞めてしまった。 そして3番目は現在のキアーラである。 ジャラジャラとゴージャスなアクセサリーを10個は身につけ、プチダイヤを縁にちりばめたメガネと10cmはあるんじゃないかと思われる針のようなピンヒールの靴の彼女を最初に見たときは、我が社始まって以来のタイプにみんなで引いた。 しかし、この日の会議前、きちんと会議室のテーブルの上に人数分のレポート用紙とペンを並べ、会議が始まる10分ほど前に社長に「コーヒーは何時ぐらいにお出ししましょうか?」と聞いているのを見たときにははじめて見る、まるで大会社のような周到ぶりに「すっげ~!プロだプロ!」と大騒ぎをして彼女のおかぶを一気にあげたわたしたち。 しかしこの後昼食中に「わたし今まで20社以上、転職したの。」という話を聞いて、おかぶ↓↓↓。 そして昼食帰りに、彼女が会社の近くにあるネイルサロンにさっそくパンフレットをもらいにいったときも「うわ~、違うなあ。」と思った。 入社2日目、キアーラが「昨日食べたバールで胸焼けがしちゃったから、今日からお弁当を持ってくることにしたわ。」と言ったときには「これはラファエラの再来か?」と構えたがちょっと違うようだ。 それまで雑然としていたレセプション、いつのまにか、花の鉢と造花や仔猫ちゃんのポスターに覆い尽くされた甘い甘い、一昔前のラブホテルの入り口のような空間になった。汗 掲示板に無造作に貼ってあったお知らせや、各地の絵葉書は整然と並べて貼りだされている。 休みの日のカレンダーもひとりひとりのわずかな変更も見逃さず、そのたびにプリントアウトしなおして張り出してある。 女子トイレにあった、ずっと枯れそうになりながらもけなげに生きていた古いポトスの鉢も、そっけなく捨てられ、たいしたことじゃないけれど中のゴミ箱の位置とかも変わって、なんか使いづらい。 朝一番でトイレに入ろうものなら甘ったるい香水の臭いでクラクラくるし、しかも最近、便器の上に「使用後は便器のふたを閉めてから出ましょう。」なんてどうでもいい張り紙がしてあるし、ある日は便器の上のふたをガムテープで固定してあったので、いい加減、むかついてきてベリベリはがした。 彼女は上記の2人と違って、あまり同僚たちと仲良くしよう、というタイプではなく接触は少ない。 なので、よく知らないせいもあるかもしれないけどなんとなく冷たい感じがして、なにか頼ろうとすることとかがあると前の2人は頼りになった、というか、ダメでも真心がこもった応対があったのだが、彼女はそっけなさすぎるというか、待っている答えがいつも返ってこないというか。。。 なんか今までの中でいちばんしんどいタイプかもしれない。 う~ん。 なんか今日ってどうでもいい日記だな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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