テーマ:旦那さんについて(2446)
カテゴリ:エクアドル人のおっとを持つと
書こうかどうしようか迷ったのだが、気持ちのやり場がなくて、書くことにした。
かなり個人的な愚痴になるので、「そんなことを読みたくないよ!」という方はパスパス。 おととい日曜日。 おっとは休みだというのに、いつもよりちょっと遅いぐらいだが、早朝から起き出して出かける支度を始めた。 この日は、ずっと前に計画性もなく買って、ウイリアムのお母さんちの庭に野ざらしにしていたワゴン車の保険を前日にかけたから、やっとこの間見つけたおっとの従業員と一緒に取りに行く、と言っていた。 従業員なんて雇ってうまく行くだろうか? ずっと長い間、探していたのだが、今の今までいいひとが見つからず、余分に買ったワゴン車の毎月の支払いに困って売りに出して、やっと買ってくれそうな相手が出てきたときに突発的にこの従業員を見つけたのだ。 この人はステファノというイタリア人で、おっとより年上。 前職ピアニスト。大汗 転職の動機は「前職は自分に合わないと思った。」 そうだろうか? 先週はじめて彼を見たとき、大いなる不安に駆られた。 彼は痩せ型で背は高くないが、ちょっとインテリ系のいい男だ。転職のために髪を角刈りにして現れたものの、やはり身体全体から漂うアーティストの臭いは拭えない。 わたしも芸術系だから、同じにおいのひとがわかる。 芸術系というのは、自分が興味があるものには夢中にのめりこみ、損得を考えずに突っ走ることも多々あるのだが、興味がないものには、最初は手をつけてみるものの飽きてすぐに辞める。 うちみたいな零細ガテン系企業で、そんな簡単に辞めるようなひと、困るんだけど。。。 わたしはおっとに「このひと、どこで見つけたの?」 おっと「道で。彼、他の運送会社に最近バイトで入ったのは知ってたんだけど、ある日BARに入ったらこのひとも入ってきて、そこで友達になって話が決まったんだ。」 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。なんか、そんなに気軽でいいのかっ!? そういえば、このひとの前にもサントドミンゴ人を連れてきて「昨日、駅前の切り売りピザ屋で友達になったんだ、このひとを雇うことにしたよ。」と言って、書類などを作成していたのに、その間に彼は音信普通となり、やっと捕まえると「ごめん、やっぱり運送業、興味ない。」と向こうから断られたのである。 そのサントドミンゴ人だけじゃない。 その前にはルーマニア人、日本人(日本から電話で問い合わせをして来る人までいた!!)、フィリピン人。。。いろんな国籍の人が、試験的に採用され、さまざまな問題でボツ、となった。 おっとはそれを「きっと厄年だ、今年は運がないんだよ。。」となげくのだが、 わたしははっきり言って、おっとに従業員を見つける運が悪いのではなく、やりかたが悪い、と断言する! そんな突発的な雇い方で、長続きするほうが奇跡だ。だから今回のステファノもいつまで続くかわかりゃしない。 「スペイン人は走ったあとに考える。」 おっとはまだやっとスタート位置についたところだ。きっとこれから何が起こるかなんて、考えもしてないだろう。 わたしはこんなおっとにすっかり嫌気がさしていた。 話は戻してこの朝はただ、ステファノとワゴン車を取りに行くだけかと思いきや、保冷バッグにいそいそと戸棚にありったけのビールを詰めている。 ああ、用事を言い訳にまた飲んでくるんだな。 わたしはよほどのことがない限り、南米人の集まりには行かなくなった。 なぜなら、昼に行くときは公園に男共がビールを片手に集まって、ベンチに腰掛けてダラダラと喋っているだけだ。女は飾りのようにそばでじっとしているだけ。 夜に行く場合は、帰りは絶対遅く、どころか次の日の朝になるし、ビールをわんこそばのように絶え間なく飲まされ続けながら、ボリュームいっぱいにあげたラテン音楽の騒音の中で訳のわからないスペイン語の会話を黙って聞いているだけなんて、ちっともおもしろくない。 わたしはたまに日本人ばかりの集まりにおっとを連れて行くときもあるのだが、そのときわたしの友達はみんなおっとに気を使ってイタリア語で会話してくれる。が、未だに男尊女卑の気風のヤギたちなんて、女でしかも中国人も日本人もわからないガイジンのわたしに気なんて使わない。おっともこの中に来ると、群れの中のただのヤギになる。 最近はおっともわたしを誘わなくなった。 長い雨の後、やっと晴れ上がったこの日曜日、わたしはまたもや朝から家に独りで取り残された。 あ~、何しよう? 洗濯、掃除、皿洗い。。。やろうと思えば平日にやっていなかったことがいくらでも溜まっている。しかし、この日はまったく何もする気が起こらなかった。 もうずっと前から考えていたことだ。 やっぱりおっとも南米で生まれて育った南米人なのだ。一時期まさに「魔がさして」結婚までしてしまったが、やっぱり典型的日本人のわたしには、とうてい乗りこなせるヤギじゃなかったのだ。 別れよう。 わたしはいかにも南米人的突発行動に耐えられない。それよりも伴侶がいるという状況での孤独には耐えられない。 別れれば、それこそ本当の孤独にはなるだろうけど、こんな蛇の生殺し状態より、そのほうが気が楽だ。 別れを決意するに際して、ずっと悩んで引っかかっていたのは、ちっとも前に進んでいない家の裁判だけど、この際クソ食らえだ。なんとかなるだろう。 わたしは家をおっとに残して日本に帰ろう。もう、どうでもいい! 決意したら、泣けてきた。 シーンとした家の中で大声で泣いた。最初に「わ~ん!」と声を上げたときは、それまで吠えていた隣の家の犬がびっくりして鳴きやんだほどだ。 一通り泣いたら、クールでニヒルなわたしはかなり落ち着いた。しかし、夕暮れの孤独感が一気に押し寄せ、気を紛らわすために日本人の友人に電話をし、関係のない話から始めたのに、またまた感情が昂ぶって、半泣きになりながら訴えるような口調で愚痴を聞いてもらう羽目となっていたのだった。 もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。もうダメだ。 友人に迷惑も顧みず訴え続けていたら、おっとが気まずそうな顔をして帰ってきた。 わたしは慌てて電話を切り、涙を袖でぬぐって、わたしの横におずおずとおっとが座り込むと同時に席を立ち、外に干してあった洗濯物を取り込みに行った。 もうおっとの顔を見たくなかった。 わたしは夕食も食べず、その日はシャワーを浴びて布団に入った。 布団に入る際にわたしは家中の電気をバチバチ消したので、おっとは真っ暗なリビングに座ってじっとTVを観ていたが、やがて外に出て行った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.10.10 23:58:36
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