テーマ:今日の健康状態は?(10620)
カテゴリ:イタリアンなお話
今朝わたしは会社に着くと財布の中身を見た。
61ユーロ。 これで来月の給料日まで乗り切らねばならない。 でも電車の1ヶ月定期代が41ユーロ。これは来月はじめまで取っておかねばならないから、実質20ユーロで約3週間を乗り切らねばならないのだ。 もうキャッシュカードは使えない。 翌日引き落としのクレジットカードもほとんど使い果たし、もうおっととステファノのワゴン車の給油代ぎりぎりしか残ってないので使ってはいけない。 幸い日本の母に頼まれたものを送ったときに立て替えたお金が100ユーロあった。これは禁断の我が父のご家族カードから、好きに使っていいとのお達しがあったので、1週間分の食料、いや切り詰めたら2週間分ぐらいは買えるな。。。 そんなことを悶々と考えていると、アンナ「わたし朝ごはんまだなの。ねえ、バールでカプチーノ注文しない?」と聞いてきた。 うげ。 いつもなら「うん!」とそばの電話に手を伸ばし、いつものバールに「カプチーノとクロワッサン2つずつね。」と言うところだ。 だいたいカプチーノとクロワッサンのセットで1,8ユーロぐらい。カプチーノだけだと1、2ユロ。 「。。。。えと、今朝はなんかコーヒー飲みたくないからいいや。」 アンナ「そう。。。」 彼女はひとりで何かをすることが出来ないタイプだ。 悪いことしたな、と思ってみていると他の同僚たちにも「バールに電話するんだけど、誰か他に注文ない?」と聞いて廻り始めた。 マッシモ「うう~ん、いいや。」 ジャンピエロ「ぼくはエスプレッソとクロワッサン。」 チロ「ぼくはジャム入りクロワッサン、コーヒーはいらないよ。」 こうしてアンナが注文を聞いて廻っていると社長が来た。「ぼくはコーラをレモン入りで頼むよ。みんなの分、経費で払っていいから。」 え? マッシモ「う~ん、やっぱりぼくにもエスプレッソとクロワッサンもらおうかな。」 ああ、マッシモずるいっ!! わたしはあんな言い訳を言った手前、頼むに頼めない。 やがておいしそうな匂いをたてて、みんなの朝食が運ばれてきた。 わたしは息をとめてやみくもにPCのキーボードを叩き続けたのであった。 あまりケチケチすると、幸運も廻ってこない。。。。。ふう。涙 ********************* ところで最近、本格的な不育症の治療を始めたので、いろいろな婦人科系の検査をしている。 昨日は乳がん検診で病院の待合室で待っていたら、わたしの2人前に診察室に入った50歳代ぐらいの女性が泣きながら看護婦に支えられて出てきた。 イタリアの乳がん検診は泣くほど痛いのか。。。と憂鬱になった。 わたしは10年ほど前、日本で市の保険所で催された無料の乳がん検診を受けたことがある。 そのときは男性の産婦人科医がしかめっつらしておっぱいをぎゅ~っと掴み、もみもみこねくり回してめちゃくちゃ痛かった。その痛みは数日続いた。(こんな文章書いたらどこかのエロサイトの検索でヒットされそうだ。汗)しかし涙は出そうになったけど泣かなかった。 それが泣くほどなんて。。。よっぽどイタリアのはこれ以上にむごい掴み方なのかもしれない。 泣きながら上着をはおる女性を横目でチラチラ見ていると、携帯が鳴った。 なんと大阪お住まいで、現在ローマに展示会のため来伊している画家のお友達Mikkuさんが電話を下さったのだ。ちょっと前に電話番号は渡したのだけど、まさかかけてきてくれるとは思わなかった。 先日のへたれ日記のことでいろいろ励ましの言葉と教訓をいただき、ありがたいことである。 もっともっとたくさんお話したかったのだが、診察室に呼ばれてしまって切らねばならなかった。 そして診察室に入るなり、あの女性が泣いていた理由が理解できたのである! 今の日本もそうなのかもしれないが、このイタリアでは乳がん検診は「もみもみぎゅ~」ではなく、最新型のレントゲン機械なのだ。横には大きなモニターを備えた専用のコンピューターがあって、撮影するそばからおっぱいの中身がすぐにわかるのである。 ということはあの女性、何か悪いものが発見されたってことだ。。。 しかしレントゲン医師は先刻何事もなかったかのように「は~い、次は横を向いて顔を上げて下さいね~。」と穏やかな調子で左右のおっぱいあわせて6枚写真を撮る。 レントゲン医師「次は向こうの部屋のベッドに横たわって別のセンセが来るまでお待ちください。」 言われるがままに横たわって待っていると別の女医が出てきた。 レントゲン医師はPCにすでに取り込まれた写真を見せてなにやら女医と会話し「もう一度、右のおっぱいを拡大で撮り直しますから来て。」という。 拡大で撮り直し?ってことは何か悪いものを発見したってこと? OOOOOOOOOOOOOOOOOOOHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH,NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!?????????????????? 鳥肌が立った。もうこれ以上、悪いもの、抱えたくないんですけど!? 心臓がばくばく鳴る。レントゲン医師は無言で手際よく写真を撮り直し、わたしがベッドに横たわると女医はすぐに冷たい青いジェルをおっぱいに塗りたくって、エコーのようにていねいに小さな機械でなぞりながら(この部分もエロサイトヒット入り)別の機械のモニターをのぞく。 そういえば、右側を特に念入りに見ているような気もする。。。。 ずいぶん長い時間に感じられた。 女医はやっと機械から目を離し、わたしにおしぼりを渡しながらニコニコと「はい、何も異常はありませんでした。これでおしまい。きれいにおっぱいを拭いて帰ってね。」 _| ̄|○_| ̄|○_| ̄|○_| ̄|○_| ̄|○ はあ。。。。。なんだったんだ、あの右のおっぱい撮り直し?寿命が縮んだぞ!! 貧乏でもとにかく健康第一だ。異常が発見されなくてよかったよ。 給料日まであと14日。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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