テーマ:婦人科の病気(1169)
カテゴリ:イタリアお役所戦記
おとといは子宮ガン検診に行ってきた。
あれ?どうして?? 前回のストーリー。 先月クリスマス後、やっとコルポスコピア(子宮ガン検診の第2段階)の結果が出たのでとりに行くと、今度は看護婦はこの間のねぼけ野朗だったけど、あのいじわるそうな女医ではなく、ものわかりのよさそうな医者が座っていたので内心ホッとした。 名前を言って「結果を取りに来ただけなんです。」と言うと、まあまあすぐに診察室に入れてもらえた。 さっそく医師は出来上がった結果の書類に目を通して「おや?」という顔をしたので、わたしはどぎまぎした。 医師「う~ん、おかしいなあ。」 わたし「。。。は?」 医師「結果から言うとね、子宮ガンの疑いはゼロ、真っ白なんですよ。」 わたしはたちまちホッとして「。。。そうなんですか、よかった!!」 医師「いや、おかしいんですよ。第一段階の検査では、子宮ガンの原因となるウイルスが検出されているんです。で、第2段階の検査では、その痕跡すら見つかっていない。」 わたし「。。。はあ。」 医師「どうもどちらかの検査に誤診の疑いがありますので、もう一度念のため、第一段階の検査(PAP TEST)を受けてください。」 わたし「えええ!!!???」 わたしにはすぐどちらが誤診か検討がついた。あのいじわるいい加減女医に違いない。あ、でも。。。ひょっとするとものの1分ほどで終ってしまって拍子抜けしたPAP TESTかも?? わたしはムカムカしながら医師をにらみ「。。。誤診ってことは、その。。。予約を一から取り直して、検査費をまた払ってやり直しってことですか?」 医師はサラサラと赤紙に記入しながら「そういうことですね。」とのたまった。 くっそうっ!!!! わたしは医師の横に気まずそうに立っている看護婦を思いっきりにらんで乱暴に立ち上がる。 その態度にちょっと慌てた医師は「早い目に再検査をして、結果が出たらすぐにぼくのところに来なさい。」となだめるような口調で言ったのだが、このときわたしの中では「もう絶対この病院の産婦人科に来るもんか!!」と決意は固まっていたのであった。 しかし。 このまま中途半端な状態で放置しておくには「ガン」であるゆえ、やはり心配だった。←風邪や湿疹程度なら行かなかったけど。 しかたなしに、わたしは元日1月2日早々に会社から一番近いところにある、あの「ミラノ最大病院」にしぶしぶ予約を取りに行ったのだった。 ここはとにかくミラノ中の病人が集中するところだ。以前はここに不妊治療に1年間通って、あまりの患者の多さと、朝の早さにうんざりして行くのを中断してしまったので、またこの病院に行くのは気が重たかったのだが、家の近所の病院は、↑のようなことの上に、近所だってのに交通の便の不便さから半日がかり。 それを考えると、仕事中にちょっとだけ抜け出して行ける気軽さと、広い割りにすでに知り尽くした病院なので迷うことなく行ける、という理由での選択。 家の近所の病院は第一段階の検査が予約から4日後に取れたのに、ここは20日後。しかたがない。 大急ぎの病気でもなかったので、待った。 そして、おととい。 昔馴染みの産婦人科に行くと昔馴染みの医師や看護婦とすれ違って「ああ!」とお互い懐かしさに目配せする。 彼らはこのあと「あれ?なんで来たんだろう?」と首をひねっていたことだろう。 しかしPAPTESTの診察室には知らない医師ばかりでホッとした。 幸いわたしの前には誰もいなくて、すぐに診察室に呼ばれる。 ひとりの老医師と4人の看護婦。 わたしは診察台にあがる前に看護婦にこれが2回目のPAPTESTであることを説明したおかげか? 検査の仕方が近所の病院よりなんだか丁寧な気がした。 終って医師の前に座ると「1回目の書類は持ってきた?」と聞かれて差出し、看護婦がそれを見ながら医療用語を今回の検査表に注意書きとして書き加えている。 看護婦「じゃ、結果は2月7日に出ますから朝一番で取りに行ってすぐここに持ってきてちょうだい。」 わたし「あの。。。先生のお名前は?予約は取らなくていいんでしょうか?」 看護婦「わたしたちはいつもここにいますから大丈夫よ。予約もいらないわ。」とにっこりと微笑んだ。 その微笑にちょっとホッとして診察室を出た。 近所の病院と同じことを言っているには違いないが、言い方と態度が違うだけで大違いだ。 しかし広大な病院内を出口に向かって歩きながら考えた。 。。。。。イタリアってその場しのぎが多いんだよな。 さっきはあんな親切なことを言われて油断したけど、実際2月7日に行ったらあの4人はいなくて、意地悪な医師に「何だね君は!?予約もなしに診察なんて受けれるわけがないだろう!!」なんて叩き出されるかも。 わたしはイタリアに来て、素直に親切を受け入れられなくなった。 結果が。。。うざいな。なんで2回もこんなこと、しなきゃいけないんだろう? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[イタリアお役所戦記] カテゴリの最新記事
|
|