テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:エクアドル人のおっとを持つと
おひさしぶりです。何もかもが宙ぶらりんなこのごろですが、いろいろと忙しく動いてます。
こちらのGWとも言える長い飛び石連休も終ったと思えば、ひさびさに豪雨が降って、「ああ、これで夏まで休みがないんだなあ。。」と感傷に浸りながら日記を書いている現在。 GWはさんざんだった。 Gwが始まる前日に社長の緊急命令で大きなパネルにスプレーでペンキ塗りをしたときから喉が痛くなった。社長、マスクぐらい支給してほしかった。 そのあと、しばらくペンキと同色の青い咳が止まらずGWの間、ノンストップで咳が出続けたので肺も喉もすっかり弱りきってしまった。 しかし、連休だからと言ってゆっくりもしていられない。 来週には恐怖のお嬢母が再び来伊するので(前回は家を引っ越してすぐ)家の整理に大騒動だったのだ。 お嬢母「前回はシャワーカーテンもなかったから買っておいてちょうだい。」 わたし「ご心配なく。もうついてますよ。」 お嬢母「今回も同じ部屋で寝させてね。」 わたし「あ。。。今あの部屋はわたしたちの寝室になっているので2階で寝てもらおうと思ったんですが。」 お嬢母「あの部屋がいいのよ、おトイレも近いし。2階なんかに足腰の弱い老人を寝かせて、階段で滑ったらどうするの!?」 わたし「。。。わかりました。部屋を移動させておきます。」 お嬢母「この前みたいにいろいろな布団の寄せ集めはゴメンだから、今回はちゃんと布団のセットを買っておいてちょうだい。お会計は禁断のカードを使っていいから。」 わたし「は。ありがとうございます。」 それ以外にも2年間放置していた窓のカーテンをつけたり、風呂場の壁を塗りなおしたり、休みなく働いた。 しかしおっともおっとでお嬢母に負けず、変なところで追求型のB型なので布団セットひとつ買うにしてもなかなか決めれない。 「あのお義母さんなんだからヘタに安物なんて買ったら怒られるよ。」 とどんどん高級布団を追求していき、「マットレスも買わないと。」と某高級メーカーの最高峰のマットレスに手を出しそうになり、その値段にたまげた。 すぐに母に電話で確認したところ「わたしは布団が欲しいと言ったのよ!誰がマットレスまで買ってと頼みました!?」と言われ、ハッと我に返ったのである。 わたしは恐怖の勢いで、まんまとおっとに洗脳されかけていたのであった。怒 そんなおっとに振り回されたのはわたしだけではない。 貧乏暇ありのエルトンもそうである。 彼は居候家族にすっかり家を占領されてしまい、家になるだけ居たくないという。 というわけで、休日おっとのワゴン車は会社の車庫にしまっているので、マットレスを買って運ぶためにエルトンは彼のワゴン車でわたしたちと一緒に2日間、寝具屋廻りにつきあってくれた。 壁のペンキ塗りも手伝ってくれた。 おっとが「ベネチア様式(ムラのかかった塗り方)の壁がいいな。」というので、アーティストぶって張り切ったエルトンは専用の刷毛まで買ってきた。 キッチンを大掃除しているわたしにずっとうんちくを垂れながら、居間の壁を塗ってくれたのだが、どうもやっぱり仕上がりが気に入らない、というか節約のために風呂場と一緒のペンキを使ったので色がいまいち気に入らない。 おっと「。。。やっぱり今週末別の色で塗りなおすわ。」とエルトンが帰るなり言った。 それは大賛成なのだけど、可哀相なエルトンはまさに骨折り損である。 話は替わるが、そんなエルトンは少し前に大決心をしたのだ。 エルトン「居候家族を追い出して、家を大改造する。」 あの居候家族、一番年上の同じ家族だと思っていた19歳の娘は実は別口の女の子で、ソファを貸して寝泊りしていたのだが、エルトンが家賃のことでうるさく言い続けていると、とうとう一銭も払わずにある日、姿をくらませてしまった。これでひとり消滅。 しかし、もう一組の2人の小さな娘のいる家族は、すっかり居座ってしまって出て行く気配がない。 そりゃあそうだ。エルトンの嫌味攻撃さえ上手にかわしていれば、何もせずにとりあえず屋根と食べ物は確保できる。 最初は仕事を探していたような旦那も今ではすっかりぐうたら生活に慣れ、朝は11時起きの結構な身分のようだ。 エルトンは毎日のように「ぼくはただの大海の真ん中で漂流しているゴムボートだよ。これは君たち4人を乗せていつまでも長持ちしない。勇気を出して海に飛び込み、陸地を探すことだ。」と彼らを説いているらしい。 わたし「そんな甘っちょろいやりかたではいつまで経っても出て行かないと思うよ~?期限を決めて、期限になって彼らが新しい住居を見つけられなくても、彼らの荷物を外に放り出して追い出すぐらいの冷酷さが必要だよ。」 エルトン「昨日も下の子(1歳)が夜泣きして眠れなかったんだ。」 わたし「夜泣きするのは赤ん坊の仕事だよ。それをわかっていて受け入れたんだから文句は言えないよ。」 エルトン「。。。。」 エルトンは昨日我が家の壁を塗っているとき、どのように家を改造するか語ってくれた。「キッチンをI字型からL字型にしてテーブルをもっと小さいものに替えるんだ。で、ダイニングの真ん中に柱を一本作って、それを境にキッチンとリビングの区切りをつけて、壁はもっと暖色でこんな風にベネチア様式に塗って。。。」 わたし「そうか。。早く彼らが出て行くといいね。」 このときわたしは独り暮らしなのに前向きなエルトンに感心した。もしかして、新しい彼女でも出来たのだろうか? エルトン「彼らは出て行くしか仕方なくなったよ。ぼくが夏にはいなくなるからね。」 わたし「えええ!!??それ、どういうこと??」 エルトン「カナダに移住することに決めたんだ。イタリアに居てもよくないことばっかりだし。1年前に仲の良かったブラジル人の友達がイタリアからカナダに移住して、そいつ、今は定職にもついて家を買って、イタリアに居たころよりもよっぽどいい生活をしているんだ。で、そいつがこの前「お前の部屋も用意してあるからいつでもこっちに移住して来い。」って誘ってきたんでちょっと迷ったけど決めた。」 ウイリアムに引き続き、エルトン、君もか。 わたし「そんな。。簡単に言うけど言葉や滞在許可証の問題は!?」 エルトン「向こうもミラノと同じ人種のるつぼだからイタリア語やポル語だけ喋っていても問題なく生活ができるらしい。で、素晴らしいのがイタリアみたいに人種差別がない。滞在許可証は。。。取得がイタリアみたいに甘くないからずっと闇で滞在することになる。そして出入国は厳しいから、一度入国したら、もう二度とイタリアにもブラジルにも行けないだろう。一度出てしまったらもう2度と入れないからね。だから夏にブラジルに帰って家族に最後のお別れをして、秋からカナダに行く。」 わたし「じゃあ、何のために家を改造するの?家は売っていくんでしょ?」 エルトン「家は売らない。不動産屋に管理を任せてずっと貸して収入を得るつもりだから、少しでも高く貸せるようにちょっと改造を加えないと。」 一度もイタリアに帰らないで家を管理なんてできるんだろうか? エルトンはイタリアに来てから悲劇続きだったし、逃げ出すことに反対はしないけど。。。 ヤギってどうしてこんなに身軽に動けるんだろう? おっとはまさにうらやましそうに「いいなあ、ぼくらももういい加減、搾取だけされるイタリアに嫌気がさしているんだ。カナダに行きたいなあ。」 わたし「そりゃあ、カナダのほうが他の人の話を聞いていても数倍住みやすそうだけど。。。」 エルトン「本気か?本気なら、ぼくが向こうで落ち着いたら君たちがすぐにでもあっちで住めるように動くよ?」 おっと「本気、本気 ♪」 わたし「そりゃ、行きたいのはやまやまだけどさ。。。」 わたしはこう言ってから動揺した。 エルトンなら、きっと本気でわたしたちのために動くに違いないだろう。しかし、ちょっと冒険すぎる気がする。 そんなに簡単に住む土地を変えれるものなのか?というか、土地を替えただけで今までの諸問題がクリアされるものなのか?? 仕事は?滞在許可証は?? 闇移民ってことは、わたしたちも一度カナダに入国したら、もう2度と日本にも帰国できないってこと? OOOOOOOOOOHHHHHHHHHHHHHHHHH,NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!! 。。。そんな話、わたしのまわりの日本人から聞いたこともないよっ?! なんか世界が、次元が違いすぎる。こんなに簡単に返事をしてしまっていいのか、わたしたち?! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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