テーマ:0歳児のママ集まれ~(7667)
カテゴリ:妊娠子育て中の話
先日ある日本の友人が「これでRyuちゃんにおもちゃでも買ってあげてください。」とお祝い金を送ってくださった。
「おもちゃ」。。。久しぶりにそんな単語を見てわたしの中に熱いものがこみ上げてきた。 考えたら、イタリアに来てから、というもの留学生時代は少ない貯金からやりくりしなければならなかったし、 結婚してからは働いても働いても高い税金や光熱費、食費の上、裁判まで続けているものだから、貧乏極まりなく、「おもちゃ」なんてなくても生きていけるものは、削除し続けてきたわけである。 わたしはおもちゃが大好きだ。 ビデオゲームとかは出来ないので興味が薄いが、 懐かしのブリキのおもちゃとか、アンティ-クのテディベアとかも大好きだけど、 特撮系の新しい仕様のついた武器なんかを見ると、もうついつい財布のひもがゆるんでしまっていた。 立体のデザインは苦手だったからおもちゃ会社に就職はしなかったが、ファンシーグッズデザインで楽しんでいた。 イタリアに来る前までは毎年、東京に住んでいたときはもちろん、実家に帰ってからも東京幕張で開かれる「おもちゃショー」に出かけて新しいおもちゃを見てドキドキしていた。 これはきっと幼い頃、サンタさんにいくらゲームやおもちゃをお願いしても、クリスマスの朝に枕元に置かれていたのはぶ厚い百科事典とか、蛾やかまきりの昆虫標本とかだったから、その反動が強いに違いない。 話を戻して おっとは小切手の額を見て「ああ、ちょうどよかった。これでRyuの新しい服が数着買えるね。今までのはあっという間に小さくなったし。」 わたし「でも友達は『おもちゃ』って書いてきたんだよ。」 おっと「お金なんだから、自由にRyuに必要なものを買えばいいじゃないか?」 わたし「この子に必要なのはおもちゃだ!」 それからは週末の買出しが強制的なものから楽しいものに変わった。 今までは「このコーナーに近づいたら、自分がつらくなるだけだ。」とか、 「いい年しておもちゃ見て舞い上がっていたらおっとにバカにされるな。」とか、 「お金ないのに、こんな余分なもの、見るだけでも罪だな。」と後ろめたさを感じ、避けていたおもちゃ屋やスーパーのおもちゃコーナーに正々堂々とおっとを連れて見にいけるのだ! そういえばおっとは、こんなわたしの本当の姿を知らないと思う。 わたしもわたしでいったいどれだけおっとの本当の姿を知っているだろうか? 。。。とまた脱線してしまったが、 こうしてわたしたちは、Ryuのおもちゃを探して何軒も店を廻った。 わたしの中で「赤ちゃんのおもちゃといえば、お約束はメリーだろう。」というものがあったのだが、意外に売っていないものなのだ。 まだ寝返りすら出来ない赤ちゃん用にねこの形をしたボタン次第でメロデイの変わるものとか、売っていてもなんだか可愛げがないというか、けばけばしいデザインとか。 商品企画していたときには会社の方針や先輩の教えでベビー用品はニュートラルな色を使って丸みの帯びたデザインを鵜呑みに守っていたけれども、消費者側、というか買う両親の立場になってみると確かに原色や角のあるデザインは危険なスメルがして買う気になれない。 ミラノの街中にでも行けば、いろいろあるのかもしれないが、こんな田舎町ではこんなものだ。 やっと赤ちゃん用品の大型チェーン店、CHICCOでまあまあ満足のいくものを見つけた。 パステルカラーの4つの妖精が優雅なクラシックミュージックや小川のせせらぎなどの音にあわせて廻る。 さらに月齢が大きくなると、それらの音楽を赤ちゃんが自分でボタンを押して楽しめるようになっていて、 さらにさらに月齢が大きくなると、4つの妖精のぬいぐるみと家の形をしたボタンの箱で積み木が出来るのだ。 一台で3つのお得である。 おっと「ちょっと大げさすぎない?もうちょっと考えようよ。こんな高いものを買って、Ryuが気に入らなかったらお金の無駄だよ?」 以前の携帯電話で懲りたわたしは、ここでおっとの言葉はもう聞かなかった。 めちゃくちゃ久しぶりに現金でこんなに大きなものを買ってしまったのであった。 レジで並んでいるとき「これでいいよね、いいんだよね?」と何度も自分に言い聞かせた。 家に帰るとわたしが箱を開ける前におっとがもう開けていて(実はおっともうれしかったらしい。)、組み立ててベビーベッドに取り付けると、思ったよりずいぶん大きくてちょっと後悔した。 いろいろボタンを押して音楽を試していると、その真下で寝ているRyuはモロー反射(赤ちゃんが驚いたときにぱっと手を広げる反射行動)をしっぱなしである。 おっと「やっぱり、失敗だったんじゃない?」 確かに。さらに後悔した。 次の朝。 Ryuがいつものクマちゃんたちであやしても何をしても、いつまでもグズグズしているのでメリーのスイッチを入れてみた。 すると前日とは打って変わって急に機嫌がよくなり、いつまでもメリーが廻るのを見つめている。数分してメリーが止まると「ア~。」と催促するので付っきりで止まるたびにスイッチを入れなければならないのが午前中いっぱい続いた。 今日などはこれを利用してわたしは数分の間に朝食を済ませたり、歯を磨いたりしてなかなか楽なものである。 買ってよかったな。2ヶ月のお誕生日おめでとう。 この辺って、赤ちゃんおもちゃの王道? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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