テーマ:海外生活(7774)
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そもそも、おっととの出会いは、というと、わたしが留学生時代、シェアしていたアパートを引っ越したときだ。
わたしと入れ替わりに元わたしの部屋にサルデーニャ出身の女性チンチアが入居した。チンチアは一緒に住んでいたペルー人の男性と離婚して、引っ越してきたというわけだ。 その引越しに数名の南米人の男の子が手伝いに来ていたのだが、この時点では誰の顔も覚えていなかった。 チンチアは出て行くわたしにとてもフレンドリーに「ここで知り合ったのも何かの縁だから、今度一緒に遊園地にでも行かない?」と聞いてきたので、快諾した。 遊園地の日。詳しいことは面倒なので省略。 ここで、やっと引越しの日のメンバーをちゃんと見た。これは絶対チンチアの趣味なんだろうけど、みんな揃ってマッチョである! その中で特にマッチョだったおっとに、真文化系のわたしは正直、うげ~っと思った。 聞けばエクアドルではジムのインストラクターのバイトをしていたらしい。 筋肉ばっかり鍛えているような奴らなんて、い や だ !! 。。。と心底思っていたのに、運命のいたずらとはおそろしいものである。 *** 昨日はすごいバレンタインデーだった。 朝、おっとが出勤後、ピンクの花柄の小さな紙袋がテーブルの上にあったので「おっとめ、また、どこかのおばちゃんのお客からなんぞもらってきたのか?(時々おっとは意味不明のブレスレットやら、携帯電話を「お客から。」といってもらってくる。怒) と、中を見るとわたしのデータが記したA4の紙2枚。 読んで見ると、なんとおっとの通うスポーツジムの年間契約書ではないか!? びっくりした。 年始にそのジムの「会員ご家族様15日間無料キャンペーン」のチケットをもらって、真面目に毎日通った。 1年前にオープンしたばかりのジムは広くてきれいで、何がわたしをとりこにしたかというと、そこの地下にある種々さまざまなお風呂。ジャグジー、トルコ風呂(日本のHなスタイルではなく、湿度の高いサウナ)、乾式サウナ、アロマ入りのミストシャワー。明るく天井の高い風呂場でお湯につかっていると、貧乏なのに、とてもリッチな気分になった。 毎日1時間ちょっと運動して、2時間ほど風呂に入っていた。 我が家では面倒なので、ほとんどシャワーで済ますのだが、ここで風呂に入っていた15日間でガサガサだった肌はうるおいが戻って、髪もツルツルになった。 やっぱり日本スタイルで湯船にゆっくりつかるって、いいんだなあ、としみじみ思ったのだ。 だから15日間が終わって「あ~あ、残念だなあ。」としきりにぼやいていたのが良かったのか? おっとにいつも「その出っ腹なんとかしろよ。」といわれながらも「あんたみたいにジムに通ってないモンね~。」と嫌味と言い訳で逃れていたのがよかったのか? おっとはとにかく自分の肉体を鍛えるのが趣味なものだから、わたしのだれきった肉体が気になって仕方がなかったのだろう。 しかしわたしは大いに混乱した。こんなすごいプレゼントをもらってしまってどうしたらいいんだろう? とりあえずチョコレートケーキを焼いてみた。 でもでも、これじゃ釣り合いが取れない。 来月はおっとの誕生日だ。おっとはその日にこれに見合う何かを期待しているのか? う~~~~ん、どうしたらいいんだ? いつも貧乏を強いられていて、たまにこんなすごいものをもらってしまうと、素直に喜べない自分が哀しい。。。 PS.その後、昼休みで帰宅したおっとに大げさすぎるほど喜んでみたら、ここ数年来見たことのない、いい笑顔を浮かべたのだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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