長く長く着てきたフリルシャツの襟を大手術
あれは確か、2006年のこと。ふらりと入った神戸のお店で、なんともナチュラルかつエレガントなフリルブラウスに出会いました。フリルの流行する少し前くらいです。ピンストライプ×襟フリルという、見たことのないかわいらしさに、どうしても着てみたくて衝動買い。単体でも、羽織りものと合わせても、セーターの襟元からちらりとフリルが見えても様になり、オールシーズンせっせと着てきたブラウスでした。2017年。ある春の日、袖に腕を通したら、びりっああ・・なんということでしょう。わきの下が、破れてしまったのです。手に取ってまじまじと見ます。襟周りのフリルが、ところどころ擦り切れています。全然気づかなかった。そりゃ、そうだよなぁ。めっちゃめっちゃ、着たもの。しかしながら、ここで、ありがとうさようなら、と言えないほど、今でも愛着があるのです。長くお裁縫とともに歩んできた、その道のりを信じて、わきの下、直してみよう。フリルも、何とかしよう。 *** わきは、似たようなローンを裏からあてて、かけ綴じ縫い? をしました。仕上がりはいまひとつだけど、何か羽織れば大丈夫。襟周りは、大手術しました。思い切ってフリルを取り払ってスタンドカラーに、とも考えたけど、それではエレガントさが失われてしまいます。そこで、幅2・5cmほどあったフリルを、部分的に1・5cmほどに縮めることに。フリルの擦り切れたところを、縫いしろに押し込めよう、というわけです。傷んだ部分を含む襟周りを、すべてほどきました。襟は、2ミリに満たない縫い目が何重にもなっていました。襟立てには、接着芯が貼られていました。とても丁寧に作られているのだなぁ。フリルの傷んだ部分を襟立てに押し込み、少しずつ幅が変わっていくよう、バランスを見ながら待ち針で固定して、今度は手で、一針ずつ細かく縫い合わせていきました。できた。自己満足だけど、直せました。もう布地を破かないように、ウタマロ先生でそっと洗いました。元通りとはいかないけれど、十分よみがえりました。 ***30代をともに歩んできたブラウスに、さらなる愛着がわいたようにも思います。気づけば40代になってしまいましたが、もう少し、お付き合い願いましょう。いとおしみ、よくよく状態を確かめながら、着ていきたいと思います。暮らしを楽しむリメイク大好き