着ない服をリサイクルショップへ。価値観崩壊、めまいがしそう。
ある日、ふと思い立って、スカート三つをリサイクルショップに持ち込みました。初めてのお店。大規模なチェーン店です。受付では手慣れた感じで、番号札を渡され、少々お待ちください、と。ほどなく、とても丁寧な放送で呼び出されました。買い取ってもらうのに、タブレットが登場しました。住所や名前を、付属のペンで書いていくのです。店員さんが、免許証で記載内容を確認し、免許証番号をタブレットに控えました。わずかばかりの現金をいただくのに、かくも厳密に、本人確認するのだなぁ。 ***身軽になって店内を見ます。子供服、おもちゃ、服、かばん、家電・・何でもあります。こんなにたくさん、だれかさんがいらないと判断したものたちがある、その現実にめまいがしそうでした。何か必要なものがあったら、こだわりがそうないのなら、まずここへ来れば、見つかるのでは・・?ものや、その定価に対する価値観が崩壊しそうです。冬のニットを見てみます。値札は500円ぐらいのが多く、もう1月なので半額の札がついていました。しわくちゃだったり、穴があいていたり、毛玉があったりもしたけど、しわは洗えばとれる。穴は繕うか、モチーフでもつければいい。毛玉は、毛玉取りブラシで取ることができる。そういう視線で見てみると、着てみたい服に出会えそうにも思えました。これら膨大な服たちを、だれかさんは、もういらないと決めたけど、どうか新しいだれかさんの役に立ちますように、とも思って行動したのです。この日の私のように。また日を改めて、目的を持って来てみたいな、と思いました。そして、革の鞄をひとつ、衝動買いしました。使い込まれていい感じです。スカートを買い取ってもらったときとは対照的に、一瞬で購入できました。家で確認したら、とんでもない難があることが分かりました。外側と内袋の間にじゃらじゃらと、何かが入っているのです。どうやら、割れた中敷き? です。店員さんに、返品が多いので鞄の中を確認してください、と言われた訳が分かり、価格にも合点がいきました。そして、私はこれを直せる、と思いました。何だか笑えてきて、カチカンホウカイ鞄、と呼ぶことに。前の持ち主さんはきっと、断腸の思いで手放したのではないかな。あいわかった! 任された!内袋をほどいて難を直したら、革を磨きます。どうぞよろしく。暮らしを楽しむじっと力強く天を仰ぐ冬の木々。