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カテゴリ:ありえない話
フランスは好きです。
が、フランス文学がどうも理解できません 歴史史実は好んで読みますが(特にマリー・アントワネットねた)、文学の粋に入ると本当に理解できません。 思い起こせば初めてフランス文学に触れたのは高校生の頃。 日本語訳カミュ「異邦人」 ちんぷんかんぷんでした。 そして 日本語訳デュラス「ラ・マン」 共感どころか理解不可能な世界。 フランスに住むようになって仏語で再挑戦するも数ページで挫折。 有名どころ、コレット「青い麦」をまずは日本語で試したら… 無理です 30を過ぎた未亡人が16歳の少年に手を出すという、別にわからなくていい世界でした…ってデミ・ムーアとか最近のセレブは皆そんな感じですが ところで子供向け童話も、グリムやアンデルセンに代表されるように、オリジナルはなかなかグロいものです。 そんな中で、最近かなりショックを受けた話がこれ。 「Pau d'Aneポー・ダンヌ(ロバの皮)」 馬好きの娘が最近図書館から借りてきた絵本なのですが。 読み進めていくうちに驚愕し、読み聞かせるのを躊躇した頃、眠りについていたのでホッ。 その驚愕する内容とは? でははじまりはじまり~…。 ※( )内はpidooのコメントです ============================ 「・・・昔々、あるところにそれはそれは国民思いの賢い王と、優しくてそれはそれは美しい王妃がいました。 二人は深く愛し合っていて、やがてそれはそれはかわいらしい女の子が生まれ、とても幸せでした。 王国には金を生む一頭の耳の長いロバがおり、王はこのロバを愛で、特別待遇をしてました。 そんな幸せなある日、王妃が病気に倒れます。 臨終の時、王妃は王に約束させます。 「私以上に美しく賢い人と再婚してくださいね」(そんな遺言もあったものか…??) 王妃の死後、王は悲しみにくれます。 見かねた家臣たちは近隣の王女を再婚相手に、と紹介しますが 「みな亡くなった王妃の美しさにはかなわない」 と首を縦に振りません。 そんなある日、美しく成長した王女に亡き王妃の姿を重ねた王様はこともあろうか自分の娘である王女に恋に落ちてしまうのです。(のっけから人類のタブーに挑戦ですか!????) 悩んだ末、王は大臣に相談します。 すると王の憔悴をみかねた大臣は、「それは良いお考えです!」と二つ返事でGOサインをだします。(おい待て、大臣!!) その日から猛烈なアタックが始まりました。(すごいいやだ) 王女は困り果て、代母の妖精に相談します。 (注:キリスト教の洗礼式に立てる、後継人のようなもの) すると妖精は「できないものを要求すればいいのよ」と言い、「太陽の色をしたドレスが欲しいとねだりなさい」と助言します。 (ええ~~、なんて場当たり的な助言・・・) すると王は国一番の仕立て屋に、「失敗したらつるし首だ」と前打ってドレスを作らせます。 (首がかかってたら仕立て屋だって頑張るよね) 出来上がったドレスはそれはそれは美しい、まさに「太陽色のドレス」でした。 王女が妖精に泣きつくと、今度は「月色のドレス」。その次は「虹色のドレス」。 どれも素晴らしい出来栄えで非の打ち所がありません。 困り果てた妖精は、「それならば王が大事にしているロバを殺し、その皮を持ってこさせなさい」と言います。 (えっ!ちょっと!??) 自分の娘への恋に狂った王はやすやすとあんなに愛でていたロバを殺し(!!!)、皮をはいで娘である王女に得意そうに届けるのでした。 (絶句・・・) 後がない王女、妖精は言います。 「あなたを守り続けるから、このロバの皮をかぶって城を出なさい」 王女は行く先々で「汚い、みにくい」とののしられながらもロバの皮をかぶり続け、ようやく親切な村人が提供してくれた小屋に落ち着きます。 その頃には「ロバの皮」と呼ばれるようになっていました。 (ひどい、何でこんな目に・・・) 妖精が持たせた魔法の小箱には王からもらった様々なドレスや宝石が揃っています。 王女は人目を忍んではそのドレスや宝石を身に着けて自分を慰めておりました。 そんな中偶然その国の王子が鍵穴から美しく装った「ロバの皮」を見てしまいます。 一瞬で恋に落ちる王子。しかし相手は醜い「ロバの皮」 両親はとても許してくれそうにありません。 恋の病にかかった王子はある日我慢できずに「ロバの皮に」タルトを焼いて持たせるように命じます。 タルトを作っている最中、「ロバの皮」は生地の中にうっかり高価な指輪を滑らせてしまい、それを見つけた王子は宣言します。 「この指輪が合う娘と結婚する」と。 町中の娘たちが指輪を試しましたが誰の指にも合いません。 最後に嘲笑を受けながら試した「ロバの皮」にはぴったりはまり、王女はようやく醜い「ロバの皮」脱ぎ、美しい容貌を見せることができました。 (良かったね) 王子の両親である王とお妃は大喜び、隣国の王を呼んで婚礼パーティーを開くことになりました。 招待客の中には実の娘である王女に求婚した父王もいます。 不安な中その日を迎えると、王は王女が行方知れずになっていた間に新しい妃を迎えて幸せに暮らしていたのです(どのツラ下げて!!!!!?????) 娘と再会した王は結婚を祝福し、いつまでもみな幸せに暮らしました。 終わり。 ======================= その後のネット検索で作者は「青ひげ」のペローと発覚。 なるほど、そういうことか… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.12.03 08:19:20
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