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HONEY PIE'S SILVER SHELTER

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Jan 9, 2006
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カテゴリ:斜め読みの時間
記憶の女神は、ムネーモシュネー。
芸術をそれぞれ司る、ムーサイの母である。

ギリシャにおいて、記憶それ自体が神格化された。
生まれた神の名の羅列こそが、ロゴスである。
英雄の逸話も列挙され、そして人の記憶するところのものとなって、
ロゴスは機能しうる。

記憶は寿ぎであるばかりではない。

一度記憶されたからこそ、忘れ去ることへの不安が生じ、
つまりこれが、書物やら墓石に記そうとする人の動機ともなる。

忘却の女神は、レースモシュネー。
レーテーとは三途の川。この水を飲んで人は前世を忘れ、
生まれ変わるという。
レーテーは生と死の両岸を隔てながらそれを結びつけるもの、
境界である。

そして忘却の末に思い出すことの不幸。

冥府訪問の説話。
死んだ妻を忘れられず(記憶の呪縛)冥府に降りたはいいが、
「見るな」の禁を犯して(つまり、つい忘れて)遁走する。

浦島太郎説話の成り行きも、これに似ている。

記憶の幸不幸、忘却の幸不幸が絡み合って、
神話の登場人物の運命に、決定的な輪郭を与えるのだ。

神話の文脈の中で、両義性・両極性は「対極の一致」を示し、
記憶/忘却の関係は、生死に相似する。
両項は、相補的であり、可逆的である(←神話の理法)・・・

・・・はて。
これは、いったい、なんのレジュメなんだろう?
自筆ながらすっかり忘却しているのだが、捨てる前にここに記しとこ。

これは、幸か、不幸か?(笑)





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Last updated  Jan 9, 2006 06:52:05 PM
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