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テーマ:映画館で観た映画(8570)
カテゴリ:邦画
基本的にジブリ作品好きなんです。でもって原作も読み尽くしたし、この大作をジブリがどう2時間に料理するのか、とっても興味津津に出掛けました。 それに、丁度メインに引用されている3巻の「さいはての島」を読んでるときに、訳者の清水真砂子さんの講演会を聞くことができ、彼女の作品に対する思いなども少し伺っていたので、より作品への興味は深まっていました。 やっぱり原作を見てから行ったのは正解でした。 原作を読んで自分の中に描いた壮大なスケールは、やはりスクリーンの中に押し留めることはできませんものね。そもそも竜からして、私のイメージするものとは違いますもの。 原作の「ゲド戦記」は長年に渡って書き綴られたものなので、「ハリーポッター」のようにとりあえず1話ずつ完結するストーリーになってはいます。が、やはりそれぞれの流れを踏まえてしか全体として存分に楽しめない物語だと思います。そこでジブリは、とりあえずのそれぞれの巻のメインキャストを登場させ、全体を縮小して完結にその作品の思いを伝えることにしたようです。 原作の特に5巻で感じる最後の鳥肌が立つようなゾクゾクする感動とは流石に遠いものが有りましたが、伝えたいテーマはとりあえず伝わる作品になったとは思います。 1巻から「影」、2巻から「テナー」、3巻から「アレン」、4巻から「テルー」、そして5巻から「テハヌー・竜」を連れてきて、一堂に会させてしまいました。よって、それぞれの設定には、原作とは大なり小なり違う点が出てきてしまうわけですが、それはそれで理解できるものでは有りました。例えば、時間的なギャップが起こりますので、原作の5巻で同じように全員が一堂に会した時とは、年齢的なズレが大きくて違和感ありました。でも、おかげで原作には無いアレンとテルーの素敵なロマンスが見れて、その点においては最もジブリらしくて満足です。 ただ、それぞれの人物像の描き方については、あまりにも小奇麗で簡単過ぎてもの足りなさは感じてしまいますけど・・・。 そして、最も違和感があった点といえば、映画全体が今までのジブリ作品の総集編みたいで、せっかく初めて息子の吾朗氏の手によるものということだったにしては、独創性は全く感じられませんでした。 まぁ、今までの宮崎作品は、どれもゲド戦記からのソースを取り入れて出来上がっているということですので、それも致し方ないのかもしれませんが、皆どこかで見たことのあるキャラクターばっかりなのです。ゲドは「ナウシカ」で見た風で、「ラピュタ」の軍人、「もののけ」からはジコ坊やアシタカ・エボシ御前・ヤックル、「千と千尋の神隠し」からカオナシ、カオナシのドロドロ感、「ハウル」の街並みなどなど。声優人もほとんどが今までと同じ風体に同じ声が充てられているので、それまでのインパクトが強すぎて、今までのジブリ作品とかぶってしまってストーリーに集中できなくて・・・。この映画の独自性を感じるキャラクターは、1人もいなかったのではないでしょうか。 絵的にも、繊細なジブリらしいシーンと、えっ?と思えるような簡単なタッチの部分も混在していて、今までに無くジブリにしてはやっつけ仕事になってしまったのかなぁと思ってしまいました。 でも取っ掛かりとしてはいい作品です。映画ではちょっと分からなかった部分をもっと知りたいと思うのではないでしょうか。そうしたら是非、原作を読んで見てください。原作には原作に対しての不満な部分が無いわけでもないのですが、とっても深く重く心にしみてくる壮大なファンタジーの世界です。 大人に読んで欲しい物語だと思います。 ←ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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