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カテゴリ:サンチャゴ巡礼2004
■第12日 モンテ・ド・ゴソ~サンチャゴ・デ・コンポステーラ 4km 10月8日
モンテ・ド・ゴソからサンチャゴまではたった4kmしかない。 最後の日は明るくなってからひとりで歩く。 ゆっくりと、大地を踏みしめて。 丘を下るとすぐに市街地が始まる。 心なしウキウキしてきた。 路地の向こうに大聖堂がのぞいた。 「見えた!」 とうとう着いたのだ。 サンチャゴ・デ・コンポステーラに! 旧市街に入ると建物にさえぎられて大聖堂は見えなくなってしまう。 標識をたどっていくと知らない間に大聖堂の前に出ていた。 ザックを背負ったまま大聖堂に入っていく。 ミサの最中だった。 感動? よろこび? 大聖堂に入ったとき、特別な感情はわかなかった。 「これが大聖堂? 本当に着いたのかな? ここでいいのかな?」 サン・ジャン・ピエ・ド・ポーから歩いてきた800kmの道がここで終わった、という実感はなかった。 聖堂のなかをウロウロしている間にミサが終了した。 パイプオルガンの音が鳴り響く。 「栄光の門」にあるサンチャゴ像に到着を報告し、祈りを捧げるための行列に加わった。 大聖堂を出たところで村上くんに再会する。 巡礼事務所の場所を教わった。 1階でスペイン人のカップルと出会う。 セブレイロからほとんど毎日、どこかで顔を合わせていた2人だ。 「着いたのね! おめでとう!」 「上で少し待つと証明書をもらえる。 簡単だよ」 「ありがとう!」 2人と固く握手する。 巡礼事務所には20人ぐらいの列ができていた。 待っている人たちのなかには「どこかで見たことがある」という人が少なくない。 順番がくるまで30分以上待つ。 氏名・年齢・職業・巡礼を始めた場所・巡礼の方法…。 登録が終わると巡礼証明書が発行され、巡礼手帳(クレデンシャル)に最後のスタンプが押される。 最後に事務所の女性がいう。 「おめでとう!」 わたしのカミーノは終わった。 ▲壮麗なサンチャゴの大聖堂。 ▲サンチャゴ像の台座に手と額を当て、祈る。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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