サンチャゴ巡礼の資料
今年の2月に空き巣に入られ、現金とパソコン、それにパスポートを持っていかれました。おまわりさんを待つあいだ、頭にあったのは「神さまが持っていったんだなあ~」という思い。というのも、昨年読んだカレン・キングストン『ガラクタ捨てればが自分が見える』(小学館文庫)にあった次の一節が非常に強く印象に残っていたからです。(ここは著者オリジナルの文ではなく、別の人の本からの引用です)「あなたが持っているものは全て、神の意思からの贈り物です。あなたが帰宅してステレオが無くなっていたら、大騒ぎをせずに『ステレオを取りに来たんだ』と言ってください。それは神の意思で戻っていったのです。今ではほかの人が、それの所有者になったのです」「あなたの人生には、新しいステレオが入ってくる余裕が生まれました。あるいは、もうステレオなど必要ないかもしれません」実際に「神さまが持っていった」と思い、そう口に出すと、動転することもなく自分でも意外なほど冷静でいられたのです。警察の人が指紋や足跡を採取する光景に、「テレビドラマみたいだなあ」なんて感じるゆとりさえありました。被害総額のおよそ7割は保険金として返ってきました。現金に対しても補償金が出ます。これにはびっくりしました。ありがたいことですね。●サンチャゴ巡礼2002(その3・資料)サンチャゴ巡礼に関する日本語のガイドは『地球の歩き方/スペイン編』に数ページあります。けれども、いつ、どこから、どのように歩いたらいいいのかという具体的な情報は、ネットに公開されている体験者の巡礼記がいちばん役に立ちました。先駆者の体験はほんとうにありがたいものです。巡礼路の全行程を詳細に解説したガイドブックが英語・スペイン語・フランス語・イタリア語などで出ています。わたしは英語版をイギリスの書店に注文しましたが、手違いで船便で送ってきたため、その到着を待たずに出発することになりました。少しでも荷物を軽くしようと、『地球の歩き方』や『トーマスクック鉄道時刻表』の必要な部分だけをコピーして持っていきました。ただ終わってみれば、「現地に行けば必要なことはわかる。だれかが教えてくれる」というのが実感です。