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カテゴリ:インド・出来事
去る9月27日、28日の両日、東京の代々木公園に於きまして、国内でのインド系イベントとしては最大級の規模を誇ります「ナマステ・インディア2008」が開催されました。
私も2日間会場にいたのですが、その初日、突如野外ステージからとてもノリの良い曲が流れ始めました。 私はその時ステージが見えない場所におりましたので、なんとはなしに聞き流していたのですが、曲中に繰り返し出てくる「おろろん~おろ~ろん」という箇所が気になり始め、ついには我慢しきれなくなりステージの見える場所に移動してみたのであります。 するとそこには恰幅のいいターバン姿のインド人が、若い女性(おそらく小中学生くらいかと思います)ダンサー(?)を率いて歌っておりました。 あっ、あの人は・・・あゝ、あの人は・・・ そう、かつて日本で活躍していたインド人演歌歌手のチャダさんじゃああ~りませんか! な~んてね。本当はプログラムを見て知っておりました、チャダさんが来るっていうことは、はい。 なんでもチャダさんは30年ぶりに新曲を引っ提げて日本に帰って来たとのことでした。そして先ほどからステージで歌われている曲こそが、その新曲なのであります。 *この画像はチャダさんの公式HPから勝手に拝借致しました。でもこの後新曲の宣伝とも思える文章になって行きますので、関係者のみなさんどうぞご勘弁下さい。 チャダさんは私が小学校の高学年の時によくテレビに出ていました。 そんなチャダさん出演のテレビ番組の中で私がよく覚えているのは、司会者が「チャダさんはどうして日本に来られたのですか?」というごくありがちな質問をしたのに対し、「ワタシははじめノーギョーのベンキョーでニホンにきました。ミカンのサイバイのベンキョーだったのですが、そちらはミカンセイにおわりました」というシャレを交えたものだったものですから、チャダさんは私の脳裏に深く深く刻まれ現在に至っているのであります。 とまあ、そんなチャダさんなのですが、今回引っ提げて来た新曲というのが、この不況にあえぐ元気のないニッポンに活力を与えようとい内容のものなのです。 で、こちらも公式HPにあった歌詞の一部を許可なく転載させて頂きますと・・・ 世の中、暗いねー、みんなブルーだねー とてもさみしいねー、夜の大都会 こづかい減ったよねー、おかずも減ったよねー なのにお店に行けばー、またまた値上げだねー でも何にも心配ないないない、私がついてるよー インドのパワーで世直しだ、さあ、手をつなぎましょうー 踊ろう踊ろう皆の衆、やなこと忘れて一晩中 踊ろう踊ろうDancing、素晴らしきニッポンよー (作詞:ワシャシャスキー兄弟) この歌詞はやたらと語尾が延びており、特に前半は「ねー」で終わるものが多いのですが、実際日本語を話すインド人はよく「○○ね」と言ったりしますので、そのあたりの雰囲気がよく出ています。さらに語尾を「ね」にすることで、話者の独り言にもならずまた相手への一方的な投げかけにもならず、お互いが同じ問題を共有しているように感じられ、ごく素直に心に入って来るのであります。 そのように現在ニッポン(の庶民)が抱える諸問題を提起した後は、一転して明るく胸を張り「でも何にも心配ないないない」と、まるでシブガキ隊のように「ない」を3回も繰り返し、さらには「私がついてるよ」と、自らこのニッポンに救いの手を差し伸べてくれているのであります。あー、ありがたや、ありがたや。 で、この「何も心配ない」というのが、インド人がよく使う「ノー・プロブレム」なのです。 とかく「ノー・プロブレム」は、こちらからのクレームに対して言われるケースが圧倒的に多く、「おまえにとってはノー・プロブレムでも、こっちにとってはビッグ・プロブレムだあ!」と怒鳴ってしまうことも多々あるわけですが、逆にこちらが心底困り果てている時に、相談に乗ってくれたインド人が発する「ノー・プロブレム」という言葉は実に心強く思え、本当にありがたく感じるのものなのであります。 そして曲はいよいよ佳境に入り、「踊ろう踊ろう、皆の衆」と来まして、「素晴らしきニッポンよー」と締めくくるのです。 私の耳に「おろろん~おろ~ろん」と聞こえたのは、この「踊ろう踊ろう」だったのですね。 まあ踊ることで問題が解決すんのかよ!とも思いますが、もうどうしていいかわからない状況に陥った時には、一度その問題から離れてみるのも必要なのです。山で道に迷った時はやみくもに下るのではなく、一度見晴らしのいいところまで登ってあたりを見渡すというのと同じなのです。 とまあこの曲は、長い長い不況のトンネルで出口を見失ってしまったようなニッポン人に元気を与えてくれ、ひとつの光明をもたらしてくれるものになったらいいなあと思った次第なのでありました。 チャダさんの新曲発売日の11月19日は、みんなCD屋へ走れ!(宣伝) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.09.13 11:30:25
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