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カテゴリ:インド・伝統、風俗、風習
11月13日(日にちは毎年変動しますので「今年は」ということですが)はシーク教の開祖グル・ナーナックの生誕祭です。
シーク教徒というのはインドの全人口の2%にも満たない超少数派なのですが、頭にかっちりとしたターバンを巻き、髭を剃らずに伸ばしている人が多いのでとても目立つ存在です。そのため、あたかもそれが「インド人の典型的スタイル」と印象づけられてしまうほどです。 とまあ、ターバンと髭は確かにシーク教徒(の男性)の象徴であるのですが、じゃあ絶対にシーク教徒は必ずターバンに髭面かといえばそうでもありません。 私が毎回チャーターするタクシーのドライバーはターバンをかぶっておりません。それどころかある時髭をきれいに剃っていたので、こちらが驚いて「どうした?」と尋ねたくらいです。 そうしたら彼の答は「暑いから」という至ってもっともなもので、でもそんなことで戒律(皮膚に直接刃物を当てないという)を破ってもいいのかい?あんた仲間から袋叩きにあったりしないんかい?と心配になってしまいました。 さて、この写真は3年前、たまたま訪れていたメインバザールで、グル・ナーナック生誕祭のパレードに行き遇った時のものです。 パレードはやかましいだけであまり上手いとはいえないブラスバンドに先導され、狭いメインバザールの道を人を押しのけながらゆっくりと進んで来ました。 行進している人たちは当然みなシーク教徒なのでしょうが、水色の制服姿のジョシコーセーたちなどもいてなかなか華やかでした。しかも彼ら(彼女ら)はお菓子を配りながら歩いていて、私もチョコレートのおこぼれに預かることができたのであります。 そしてそんなパレードの中でもひときわ目を惹いたのが、白馬の一団でした。 おそらく馬に乗っているのはシーク教の高僧なのでしょう、長く伸ばした髭は白馬に負けないくらい真っ白になっていて、それがまた威厳があってカッコいいのです。 「写真を撮っていいか?」というリクエストにも、ただ静かにうなずくだけで、いやあ本当に威風堂々としたものだったのであります。 さすが少数派でありながら、インドの首相(現マンモハン・シン首相)まで排出してしまう勢力なだけのことはあります。 でも、今ちょっと電卓で計算してみましたら、インドの人口の2%弱とは言っても2000万人くらいはいるんですね。 あー、あとこれはまったくの余談ではありますが、ニューデリーの空港から悪名高きタクシーに乗り、ドライバーとその助手(?)が良からぬ考え(マージンの入るホテルや旅行社へ連れ込もうとするなど)を起こす前に、こちらから定宿であるカロルバーグ地区のその名も「グル・ナーナック通り」というごく細い通りの名などを口にすると、「むむ、こやつかなりデリーに詳しいな」と、犯行を思いとどまったりするのであります。 ということで、 いろんな意味で、すごいぞシーク教とそのみなさん! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.09.13 11:36:05
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