|
テーマ:ミニカー大好き(3286)
カテゴリ:ルマン24h
2023年のF1、レッドブルのシーズン全勝を阻んだのはカルロス・サインツ駆るフェラーリSF-23で、それは価値ある一勝と言えなくもないが、シリーズチャンピオンを獲ってこそのF1では、たったの一勝かよの感は否めない。
では、今やフェラーリのモタスポ活動のもう一本の柱となった耐久レースはどうかと言えば、ル・マン24時間レースは499Pが、ニュルブルクリンク24時間レースは296GT3がそれぞれ制覇している。 特に、世界三大耐久レースからは外れるものの、車種のるつぼであるニュルブルクリンク24レースを勝ったことは、なかなかに感慨深い。こんなこと言っちゃなんだが、日本では「走行中の車が炎上」のニュースがあれば、それはフェラーリ(かランボルギーニ)というのが定番。速いが信頼性乏しく長時間走行なんてもってのほかというイメージが出来上がっているからね。トラブルフリーのドイツ勢を押しのけての勝利は一勝以上の価値があるように思う。 実は、同じ心臓(120度V6ツインターボエンジン)を持つ2台。プロト用にスペシャルエンジンを作らず、市販車エンジンを持ってきたことがル・マン勝利の一因だったかも。 ルックスマート1/43 フェラーリ499P 2023年ル・マン24h 優勝 #51 ジェームズ・カラド/アントニオ・ジョビナッツィ/アレッサンドロ・ピエール・グィディ シリンダ容積を車名にするというフェラーリ(レーシング)スポーツカーの伝統に則り499と名付けられた58年ぶりのワークスマシン。 トヨタオンリーだったル・マン・ハイパーカー・クラスにポルシェ、プジョーというル・マンお馴染みブランドやキャデラック、ヴァンウォールという新参者がエントリーして、やっとコンペティションが戻ってきた感のあるル・マンで勝利をもぎ取った。 それをレース十日前に実施された不可解なBoPのおかげと言うのは簡単なれど、それと24時間壊れずに完走するのは別問題。まぁ100周年の記念大会を「トヨタ6連覇」よりも「復活のワークス・フェラーリ、58年ぶりの優勝」で飾りたいといういう下心がACOやFIAにあっただろうことはアホでもわかる。ライバルが出揃うまでハイパーカーの屋台骨を支えたトヨタからすれば、そりゃねえだろぉなハナシだが、ルール遵守を美徳とする日本と違いムービング・ゴールポストは彼ら彼女らの常套手段だからね。 その58年前の優勝車250LMと。実車と違ってこんな具合にホイホイと時空を超えてツーショットが撮れちゃうのがミニチュア蒐集の醍醐味(笑)。ところで、250LMはN.A.R.T.からのエントリーなのに、伝統の白字に青ラインじゃないのはなんでなんだろ? そしてニュルを制した最新ピッコロ・フェラーリ(サイズ的には全然ピッコロじゃないけど)とも、ちょっこし関連があるのです。 60年代後半のディーノ以来のV6エンジンを背負った市販フェラーリの296GTBは、公式ページによると250LMのデザインエッセンスを取り入れている、と。垂直リアウインドウを含むBピラーの処理や、リアフェンダーのエアインテークなどがそれにあたるが、素の296GTBはともかくも派手なカラーリングにエアロ武装されたGT3では、それはあんましって感じ(汗)。 ルックスマート1/43 フェラーリ296GT3 2023年ニュルブルクリンク24時間 優勝 #30 アール・バンバー/ニッキー・キャッツバーグ/フェリペ・フェルナンデス・ラサー/デビット・ピタード 前述のように296の心臓は499Pと同じV6ツインターボのティーポF163で、市販車の命名法に基づいて2.9ℓの6気筒で「296」。しかしねえ、実際には1気筒499ccの6倍で2994ccって最早3リッターじゃん(汗)。本来「フェラーリ306」とすべきところだが、プジョーが306とゆーか「真ん中がゼロの三桁数字すべて」を商標登録しているところから、したくても出来なかったなんだろう(ポルシェ911も同様)。 この296は、お馴染みのAFコルセじゃなくて、地元でニュル常連のフリカデッリ・レーシングチームのクルマ。チーム創始者クラウス・アッベレンの実家の稼業は食肉加工会社(アッベレン)で、そこからチーム名を「フリカデッリ(ドイツ料理のミートボール)」とした思われ。そしてアッベレンのCIカラーである白地に赤(多分「赤身肉とサシ」をモチーフにした)のリバリーがなかなか新鮮だ。 前年までポルシェで参戦していたチームが、どういった経緯でフェラーリにスイッチしたんだろ?もしかしてニュルで勝ちたいフェラーリ側からのアプローチがあった?なにせフェニックスやブラック・ファルコンなどの有力チームは、ドイツメーカーと強固な関係を築いているから、フェラーリの付け入る隙はない。そこで選ばれたのがベストセカンドのフリカデッリだった、とかね。まぁ真相はもっと単純で、参加数の多いポルシェで戦っててもなかなか浮上のきっかけは掴めないから、だったらフェラーリにでもスイッチしてイチかバチかのギャンブルにでたろかってな具合だったんじゃないかしら。ま、どういう経緯にせよフェラーリへのスイッチは大正解でニュル初戴冠とあいなった。 ル・マンにせよニュルにせよ24時間耐久レースでの一勝ってのは、F1と同じ一勝なのに何故か特別視してしまうね(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.10.15 04:50:54
コメント(0) | コメントを書く
[ルマン24h] カテゴリの最新記事
|