つれづれなるままに

好きで始めたスポーツが「面白くなくなっていった」
昨日の日大（元）アメフト選手の会見で私が、最も印象に残る部分である。

今回問題となっている「悪質極まりない反則行為」
この加害者宮川君（どのように表記するか迷ったところであるが、君を選択した）はの会見は聞いているこちらが、「痛々しい」と思わせられる会見であった。

私は、少なからぬマスメディア等が宮川君の「アメフト選手としての将来」に言及していたが、私はかなりの違和感がある。「アメフト選手」としては断じて行ってはならない行為であり、これを情状を酌量し許すなどとなれば、スポーツとして成り立たなくなる。

厳しいように思われるかもしれないが、世間の空気が「復帰待望論」に傾いたとしても、「選手としての復帰」に私は断じて賛同しない。このような迎合癖は、やはり間違っていると思う。

当然、今回の会見により、宮川君の将来には光が差し込んでいる。このことを否定するつもりはないし、彼の将来が、今回の一件で「閉ざされてはならない」とは思う。

ただ、私が宮川君に望むとしたら「もう一度あの好きだったアメフト」に対する愛情を取り戻し、将来ある子供達に「アメフトの魅力」を語って欲しいということである。

2018.5.23 05:03更新
【主張】
日大選手会見　スポーツ界最大の悲劇だ

　日本スポーツ界最大級の悲劇である。行き過ぎた勝利至上主義や上意下達など、大学運動部の悪（あ）しき部分が凝縮し、噴出したものだ。到底、看過できるものではない。

　アメリカンフットボールの定期戦で関西学院大の選手を負傷させた日大の宮川泰介選手が会見を開き、関学選手側に謝罪するとともに、悪質なプレーが監督やコーチの指示によるものであったことを明確に説明した。

　これほど悲痛な会見を見たことがない。「顔を出さない謝罪はない」と自ら語ってカメラの放列の前に立ち、深々と頭を下げた。質問者の目を真っすぐに見ながら、必死に言葉を選び続けた。

　何より許せないのは、アメフットを愛し、日本代表にも選ばれた選手に「アメフットが好きではなくなった」「この先、競技を続ける権利はない」といわせたことである。監督、コーチらが寄ってたかって１人の選手を追い詰め、危険なタックルを強要し、選手生命を奪おうとしている。

　宮川選手は、関学選手を負傷させた加害者であるとして何度も謝罪の言葉を重ねたが、一方で彼は日大アメフット部の被害者でもある。その罪は、首脳陣の方がはるかに大きい。

　反則による退場後、事の重大さに泣く宮川選手に、内田正人前監督は「相手のことは考えなくていい。周りに聞かれたら『おれがやらせたんだ』といえ」といい放ったのだという。

　ところが社会問題化後は指示の有無について明言せず、「いろいろな臆測に対応し切れない。心外だ」とまで述べていた。

　内田氏は監督を辞任したが、大学の実質ナンバー２である常務理事の職は続行する。教育に携わる資格があるのか。日大は相当の決意をもって大学や部のあり方を見直さなければ、社会的存在意義さえ問われる。

　関東学生アメリカンフットボール連盟の１５大学は２１日、この問題を受けて共同宣言を発表し、「日本のフットボールが将来も存続し得るか、極めて強い危機感を持っている」と懸念を示した。日大は「判断できない」として名前を連ねていない。日大こそ、極限の危機感を持つべきである。

　宮川選手は、十分に反省している。痛いほど、それは伝わった。なんとか彼が、競技を続ける方策はないだろうか。

以上産経ニュースより引用

宮川君が十分反省している。彼の中で未消化の部分は当然あろうが、今日に至るまでの「心の整理」も十分に伝わるものであった。

しかし、やってはならない行為を行った人が「選手として復帰」することは、本当に本人のためなのだろうか？「日本のアメフトの将来」のためなのであろうか？

やはり私にはそうは思わないのである。

この会見を受けて、「日大」「日大アメフト部」は、どのような姿勢を取るつもりなのであろうか？

世間の一般的な風としては、内田氏の理事解任、コーチ陣の一新が求められる。ということになるであろう。

ここで「コンプライアンス」という言葉についての解釈を改めてさせていただくが、「コンプライアンス」とは、「法令遵守」などではなく、「組織防衛」という意味合いが強い言葉なのである。

「守るべき組織」は決して「日大アメフト部」ではない。
そう私は、「日大アメフト部」は、無期限活動停止が望ましいものと思っている。（廃部と同程度の措置である）

このような行為が宮川君にとって非常に辛い措置となるであろが。。。
（ＯＢや出身高校の選手などに大なる迷惑をかけることになる）

宮川君は、最後まで内田氏やコーチ陣に対する思いを語らなかった。
（私は、この件について彼の生きざまを見たような気がするし、彼のプライドでもあったものと思う。）

この思いに内田氏、コーチ陣は率直に応えるべきである。

文責　上田　和哉