カテゴリ:小説
修ちゃんへ
きのう一方的に別れようと言われ、わたしは どうしても納得できません。 確かにここ、2ヶ月くらいは忙しいからと あまり会っていなかったけど 修ちゃんが社会人になって環境も変わり 仕事に慣れようと頑張っているのに 邪魔しちゃいけないと思って 会いたい気持ちを我慢していました。 わたしってバカだよね。間にうけちゃった。 久しぶりに会った修ちゃんが きのうは別人のように冷たく感じ すごく悲しかったです。 やっぱり学生と社会人では上手くいかないのかな。 あまりにもありがちな展開で笑っちゃいます。 でもわたしはピンをきたよ。 修ちゃんがよく話していた同じ課の先輩だよね? 気になってる人って。 その人はどんな人ですか? きれいな人?やさしい人? でも修ちゃんはこのままでいいのですか? わたしはどうしてもどうしても このまま修ちゃんと別れることは出来ない。 だったら、あの時赤ちゃん生んでいればよかった。 二人とも学生だったから諦めてしまったけど 修ちゃん、言ってくれたよね。 僕が社会人になって落ち着いたら一緒になろうって。 あれは嘘? こんな手紙書いてる自分って あまりにも陳腐で情けなくなるけど いてもたってもいられない。 今こうしてわたしが思っている間にも 修ちゃんは違う女の人と会っていて 楽しい時間を過ごしていると思うと 気が狂いそうになります。 わたしのどこかいけないところがありますか? もし嫌なところがあったら直します。 修ちゃんの気になっている女の人に 負けないくらい頑張っていい女になる。 わたしのこれからの人生に 修ちゃんがいないなんて、全然考えられなくて 本当に途方に暮れているのです。 息が出来ないくらい苦しいって こういうことなんですね。 法子 <つづく> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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