063256 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

トンちゃんのラジオ&… とんとんトン吉です!さん
題未亭 キャビン85さん
3度の飯より音楽好… harurollinsさん
HONEY PIE'S SILVER … PIE_さん
JAZZ JAZZ… ブッコロリーさん

Comments

コメントに書き込みはありません。

Freepage List

Profile

ぴけっと

ぴけっと

2004/07/04
XML
テーマ:Jazz(1977)
カテゴリ:エヴァンス
■Affinity / Bill Evans(1978)


こんヴぁんわ。
祇園祭関連の仕事で毎年この時期はバタバタ。
ロクに落ち着いて音楽を聴いたりも出来やしない。
毎年のことだが、7月はこんな調子だ。

MPSサンプラー盤がようやく手元に届いた。
箱入りの3枚組みLP、程度はまあいいほうか。
56,000円…同時に落札した8,000円のLPが安く感じるな(笑)
たった1曲のエヴァンスのために出す金額ではないかもしれないが、満足している。
”エヴァンス馬鹿”OKOK。
馬鹿になりきれるものを私は持っている。
全世界で200枚限定とも言われているこのLP、今回手に入ったのは偶然。
忙しくしていてしばらくチェックしていなかったヤフオクを久しぶりに見たところ、落札期限まであと1日のこのLPを見つけたのだ。
即、1発目の入札、軽く50,000円上限で。。
で、翌日の夜10時過ぎが期限だったので1時間くらい前からチェックしていたところ、狙っている人が2人、入札。
で、残り10分を切ったところで再度入札して、あとは10分間が過ぎるまでの時間の長かったこと・・・
リーダー作5枚、サイドメン約20枚
いつになったら揃えられるかな。
そう簡単に揃えられても面白くないが、まだ自分の知らないエヴァンスを聴いてみたいという願望のままに進んでみよう。

このアルバム、今まで一度も取り上げてなかったか…
一時はよく聴いていたのだが。
カシオペアの野呂さんもこれをよく聞くということが、以前ジャズ批評誌の別冊に載っていたな。
”イージーリスニング”と軽く見るジャズマニアもいるだろうが、こういうポップ路線もいい。
”ハーモニカおじさん”トゥーツ・シールマンスとの共演。
マーク・ジョンソン、エリオット・ジグムンドとの、この時期のレギュラートリオにマルチリード奏者ラリー・シュナイダーと、前述のハーモニカおじさんが加わる。
トゥーツとの絡み、そこに加わる隠し味としてのシュナイダーが丁度いい。
「ジャズ界でハーモニカを演奏するのは彼だけなんだ。」
「そして私は彼が音楽とメロディに向ける全体的な感覚が大好きなんだ。彼がハーモニカでそれをどうやるのかは、きっと誰にも判らない。その答えを見つけようとするのはもうやめたよ」
とはエヴァンスの科白だ。

ポール・サイモンの曲『I Do It for Your Love』
この曲は以前にポールと仕事をしたことがあるトゥーツが、この曲がエヴァンスのピアノに合うと考え選曲したもの。
二人の濃密な時間…エヴァンスのアコースティックピアノがつむぐハーモニーは、ただただ綺麗だ。
美しい。
3曲目は再びアコースティックに戻って、スローに『This Is All I Ask』
もう酒を飲まなきゃやってられない。
部屋の照明を暗く。
夜の闇の中にそのまま消え去ったかと思ったら、再び目の前に出現する二人。

『Days of Wine and Roses』
酒とバラの日々は過ぎてゆく

この杯に注いでくれ
どうぞなみなみ注がしておくれ
花に嵐の例えもあるぞ
さよならだけが人生だ

テーマを吹くトゥーツのハーモニカは様々な感情を思い起こさせる。
悲しみのようでもあり、愛のようでもあり、暖かな視線のようでもあり。
トゥーツのあとを受け、ラリーが。
このラリーが音を引き締めてくれている。
甘さばかりでは酒は美味しくない。
ソロイストのバックをコンピングで受けるエヴァンス。
ただただ美しい。
この美しさはどこから来るものだろうか。
彼の胸を去来するものはなんだったのであろうか。
これ以上は出来ないくらいに贅肉をそぎ落とした音で、ここまでのものが伝えられるのかという驚き。
この音楽を聴けることに感謝。
涙もろくなるのは酒のせいだけではない。
まもなく滅びようとしている男の肉体が最後の輝きを放ちだしている。
この音楽を伝えきれない自分の文のつたなさがもどかしい。

ローズとそのエフェクターが効果的な『Other Side of Midnight (Noelle's Theme)』
「カクテルピアノだね」と自嘲的に笑うシニカルなエヴァンスが見えるような。
いやいや。
エフェクターに頼るでもなし、ここまでスローなのにメロディを見失わせないこの表現の深さはなんともいえない。
新たな『Blue in Green』の姿。
フレーズの置き換えが彼のこの時期の重要な命題だったのか。
『Body and Soul』
この時間が永遠に続くかのような錯覚。
永遠などハナからないと判っているはずなのに。
この濃密な時間が永遠に続いて欲しいという願望か。



01.I Do It for Your Love
02.Sno' Peas
03.This Is All I Ask
04.Days of Wine and Roses
05.Jesus' Last Ballad
06.Tomato Kiss
07.Other Side of Midnight (Noelle's Theme)
08.Blue in Green
09.Body and Soul


”POP路線”と侮るなかれ。
私はまだまだ彼の音を理解しきれてない。
理解などとは無駄な努力か。
聴くたびに違った側面が見えてくる。
そのトリップをまだまだ感じたくて彼の音を探す。
自分の中の深い部分からの願望として。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2004/07/04 10:56:06 PM
コメント(0) | コメントを書く
[エヴァンス] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X