|
カテゴリ:カテゴリ未分類
便秘の症状
小腸では腸内容は肛門側へ送られるだけですが、大腸(結腸と直腸)は入口(口側)から肛門側に腸内容が送られるだけでなく、逆方向にも送られるという複雑な動きをします。よって便秘の原因となる部位は大腸がほとんどです。 * 従来の分類 ※従来の分類では臨床症状を基に分類しています。 (1) ケイレン性便秘 大腸の緊張性が高まり、腹痛を伴うような腸管のケイレン性収縮が発生して便が肛門側へ送られない状態になります。便も兎の糞のように小さく細切れになります。しかしケイレン性収縮は長くは続かず、3日以上も排便がないということは少ないようです。この状態は過敏性腸症候群の便秘型で多くみられます。 (2) 弛緩性便秘 大腸の運動能力が低下して腸内容が肛門側へ送られずに、腸管移送時間遅延型の便秘となります。この場合は直腸の知覚も低下していることが多く、便が貯まっても便意が起こってこない場合が多いようです。 (3) 直腸性便秘 直腸に便が貯まっても便を出せずに残っている場合をいいます。便の排出が障害されているわけですが、直腸と肛門の機能障害によって排泄できない場合と、便が硬くてだせない状態や腹筋の力が弱くて出せない場合も含まれます。 * 大腸肛門機能検査に基づく分類 ※大腸肛門機能検査に基づく場合は一定の条件下での機能を評価します。レントゲン写真に写る5mmぐらいのマーカーを使用したり、一定の濃度のバリウムを直腸内に入れて検査したり、内圧測定器と呼ばれる器械を使って直腸や肛門の圧を測定したりすることで大腸と肛門の機能を評価します。 (1) 腸管移送時間遅延型便秘 マーカーを飲んで、いつものように食事をしたり、動いてもらってもマーカーが3日以上肛門から出ない状態をいいます。マーカーが大腸内をゆっくり移動している場合もありますが、便秘が高度の場合は盲腸や上行結腸といった右側結腸から動いてないこともあります。 (2) 便排出障害型便秘 排便は毎日あるのだけど、便がうまく出せずに残便感があると訴えます。直腸の中にバリウムを入れX線の透視下で見てみると、便を出した後にも確かにバリウムが直腸内に残っています。これは力むと直腸の前方にポケットができて、その中にバリウムが取り込まれている場合、肛門括約筋が緩まない場合、小腸やS状結腸が直腸の前方から蓋をしている時のような場合があります。 (3) 混合型便秘 マーカーが大腸内から排出されない状態と直腸に貯まった造影剤が排出されない状態を持っている場合をいいます。 次回は、便秘の診断です。お楽しみに!!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年05月12日 15時16分34秒
コメント(0) | コメントを書く |
|