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カテゴリ:DVD
我が家に、
TVがないのに、ホームシアターがあるのは、 単に、映画館に足を運べないからだけではない。 わたしが、DVDを好むのは、 作品の裏側や製作が、興味深く、 作品によっては、 NGシーンや、未公開シーンなど、 メイキングの全てが、特典映像として、 メニューから選べるから。 これほどまでに、映像に興味があるのを、 自覚していなかった。 わたしは、役者としては、舞台こそ本物で、 映像など、フィルムで編集されるものは、 眉唾ものだと、思いこんでいた。 「映像の役者は、 資本主義に屈しているだけだ」と語る、 昔の先輩たちの悪舌が、脳裏に根付いていた。 舞台のために、 TVドラマで、生活費や小遣い稼ぎ、 アルバイトする時代があった。 舞台こそが、いのちで、 映像は、生活のためだと。 が、 実際に、観る側としてのわたしは、 生の舞台よりも、 映画などの映像の方が、遥かに多く観ていて、 本物よりもリアリティを感じる、映像という分野に、 興味があるのを、最近、ようやく認知した。 カメラが接写してくれるので、 表情の、ほんのわずかな嘘も、見逃さない。 昔、ラストサムライを観たとき、 確かにそう思った。 フェイクやプリテンドは、通用しないと。 過去のわたしは、 たくさんのスタッフや、 シーンと関係ない人がいたり、 細切れのシーンなど、 舞台とは、全く違うシチュエーションに、 抵抗を感じていた、だけだった。 編集によって、カメラワークによって、 創り上げられるというイメージだけが、 先行していた。 即興のプレイバックシアターで、 アクターをするようになって、 役作りや、その人物への切り替えなどが、 極端に、瞬間的になった。 その役(ロール)に、出たり入ったりが、 自在にできるようになって、 より内側の繊細な感覚と、 繋がるのが、容易になった。 昨夜観た「おくりびと」には、 特典映像はなかったが、 メイキングを、想像しているわたしが、 同時にいた。 切り取られた映像、 そこに、真実があり、 反応を精緻に記録する技術が、 舞台にはない、リアルさ。 実物よりも、映像の方が、 より物語る真実があるのだろう。 肉眼では見逃してしまう、 妙味がそこにある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.11.26 09:39:19
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