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カテゴリ:博物
17日午後、きわめて細かい小雨が降る中、北大博物館で開催されている「ファーブルに学ぶ」展を見てきました。 「昆虫記」刊行百周年を記念しての日仏共同企画で、札幌のあとは東京、北九州、滋賀、兵庫と続きます。 ☆「ファーブルに学ぶ」公式サイト http://www.museum.hokudai.ac.jp/exhibition/kikaku45/ 札幌は今日が最終日なので、万難を排して行ってきました(笑)。 まず、風格のある博物館(旧・理学部)の正面玄関をくぐり、アインシュタイン・ドームの天窓から洩れくる光にウットリしつつ左に折れて会場へ。 沢山の小学生や中学生くらいの子供たちがお父さん、お母さんと一緒に興味深げに見入っていました。 ファーブルが実際に採集した昆虫の標本の数々をこの目で見るのは初めてだったので、何だかジ~ンと震えるような感動がありました^^ こんなの子供のときに見れていたらな~と思いました(笑)。 中でも、ずっと見たいと思っていたキノコなどを画いた水彩画が肉眼で見れたのは涙が出そうでした! 震えるような繊細な線と奥ゆかしい色使いがしてあって、ファーブルの自然への愛情が伝わってきました。よっぽど自然が好きだったんですね~。 とにかく水彩画には、ファーブルの息づかいが聴こえてきそうで、ファーブルがすぐ近くに居るような錯覚をおこしそうでした(笑)。 ファーブル所縁の品々を観て回っているうちに、ファーブルの子供時代のある出来事がオーバーラップしました。それはこんなのです。ファーブルは子供の頃貧乏(けっこう後年まで続きますが)で、いろんなアルバイトをしてました。ある時、街の本屋で見かけた詩集が欲しくて、食事代に当てる筈のアルバイトをして貯めたお金をはたいてその詩集を買ったのでした。その日はお腹は減っていましたが、嬉しくて、夜中までその詩集を読んで感動していたという、お話でした。 さらに、僕がまた見たことがなかったファーブルの写真が沢山展示されていました。高齢の頃のファーブルの顔は、一生を自然の観察に奉げた人の持つ気品があるようです。どことなく哀しさみたいなものも感じました。 それから、「昆虫記」の歴代の翻訳者の紹介もありました。みなさんは、「昆虫記」第一巻の初代翻訳者が無政府主義者・社会主義者の大杉栄だったってご存知ですか? その大杉の顔写真と解説を見たときは不意をつかれたようにジ~ンときました。僕は、個人的に大杉栄は非常に思い入れが深いのです(のちほど、日記にしますね)。 ということで、今日は非常に有意義なものを沢山見れて、良かったです^^ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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