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カテゴリ:読書日誌
【シモーヌ・ヴェイユ~「神への愛のために学校の勉強を活用することについての省察」より】 もし本当に注意して幾何の問題を解こうとしながら、一時間たっても、はじめからちっとも進んでいないとしても、その間の一分ごとに、もっと神秘的な他の次元で進んでいるのだ。それと知らなくても、感じなくても、外見では実りのないこの努力は、魂の中により多くの光をあたえている。実りはいつか後になって祈りのときにみとめられよう。 もちろん実りはまたそのうえに、何か知性の領域に、おそらく数学とはまったく縁のない領域にもみとめられよう。 おそらく、いつか、この効果のない努力をした人は、この努力のゆえに、ラシーヌのある詩句の美しさをいっそう直接にとらえることができるだろう。 けれどもこの努力の実りが祈りのときにみとめられるに違いないということは確実であり、何の疑いもない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.03.09 15:55:16
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