夢の話はすまいと思うけれど、今朝、起床直前に見た夢はめずらしい夢だった。
私は夢のなかで一葉の写真を見ていた。子猫が写っていた。毛布のようなものをかぶって顔だけ覗いていた。なんだか毛が濡れたあとのようだった。「ミミかい? ミーコかな?」私は写真を見ながら、誰だろうかと一瞬迷う。そして、30年前に死んだ愛猫の顔を忘れかけていることに些か愕然とした。・・・目がさめた。
何をめずらしいと思ったかというと、夢の中で写真を見ている、ということである。夢のなかに私自身の姿があるわけではないが、観念的には夢の影像は二重構造になっていた。つまり夢という影像のなかに写真という影像が入れ子状に組み込まれていて、その全体を私は夢として見ているのだった。
猫の子や夢の写真で会いにけり 青穹(山田維史)
春猫に夢の写真でみつめられ
逝きし猫夢見に春の雨に濡る
逝きしのち春や朧の子猫かな
逝きし猫春や朧の夢に立ち
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Last updated
Apr 24, 2023 03:14:46 PM
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