10月1日から郵便料金が値上がりした。25g以下の定形郵便物が84円から110円に。ハガキは63円から85円に。30%の値上がりである。
じつは2日にハガキを一通受け取った。額面は旧行の63円。消印は10月1日だった。なるほど料金改定直前に投函されたのである。まるで記念のハガキを頂戴したかのような思いになった。
料金改定の理由とされたのは電子メールの利用によって郵便が激減したからだという。私自身も電子メールを使用する頻度が格段に多くなったが、さて、はたして料金値上げによって日本郵便の経営が上向きになるかどうか。私は、むしろ却って郵便の利用が減少するのでは、と思う。一般の利用は従来と変わらなくとも、・・・つまり減少傾向のままさほど増減はしないかもしれないが、企業等の大口郵便はむしろ減少するのではあるまいか。企業経営にとって郵便料金の30%値上げは大きい。痛手となる経費ではなかろうか。いや、一般人にとっても、たとえば季節の挨拶状や年賀郵便を考えると、大きな出費となることは必定だろう。日本郵便にとって今回の大幅値上げは背に腹は代えられぬ事情があったにせよ、手段は異なるにせよ業務内容がおなじで対抗しているときに値上げで苦境は乗り切れないのではあるまいか。郵便料金の値上げは失敗策だったかもしれぬと、私は思う。
10月2日に届いた1日消印の
額面63円のハガキ