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カテゴリ:国際問題
昨年2023年10月7日、イスラム組織ハマスのイスラエル急襲にイスラエルが報復反撃することで開戦したハマス/イスラエル戦争が、今日で1年と8日目。戦争は終結するどころかイラン、イラク、レバノンを巻き込んで中東戦争へと拡大しかねない状況である。
すさまじい破壊と殺戮の報道が毎日つづいている。両者の「戦争犯罪」が国際社会から指摘されている。民間人や傷病者への攻撃、そして子どもへの残酷な攻撃。その犠牲について両軍関係機関は、「狙ったことではなく、たまたま巻き込まれたのだ」というような弁明を繰り返している。 はたしてそのとおりであろうか? イスラエル軍がガザ地区の病院や学校を次々と空爆しているのは、たまたまであろうか? たまたまな軍事作戦などあるだろうか? アムネスティー・インターナショナルがイスラエルの作戦を「集団的懲罰」と指摘し、イラン最高指導者はイスラエルの「民族浄化」だと指摘し、さらに南アフリカ共和国は「ガザ攻撃はジェノサイド」だと国際司法裁判所に提訴した。それらの国際社会からの非難に対してイスラエルは「反ユダヤ主義」と反論を繰り返す。 私にはユダヤ系の知人もいるし、パレスチナ系の知人もいる。私は決して「反ユダヤ主義」ではない。また「反イスラム主義」でもない、私は私自身が疑問に思う世の中の事柄について考えを述べ、また、書きもする。しかし、それは政治的な立場を取っての考えではない。私は政治の集団的な力学を十分承知しているつもりだし、その力学を否定しはしない。なぜばら政治は今ここにある案件を問題として、良い方向へか悪い方向へかはともかく、現実を動かす動輪だからである。しかし私が見つめるのは未来の人間像だ。夢想空想にならないほどに現実を直視しつつ考えをめぐらしているつもりだが、政治的な考え、党派的な考えではまったくない。したがってハマスを批判するにしてもイスラエルを批判するにしても、政治的な主義主張ではない。 そこで、じつは私はハマス/イスラエル戦争が始まったときから、(陰謀論ではないと思う)報道記事を丹念に収集している。現在、約1,100件の記事が73冊のファイルになっている。 その報道記事のなかから上に述べた「民間人や傷病者への攻撃、子どもへの残酷な攻撃」に関連する出来事を時系列に抜き出してみようと思う。私たちは映像メディアの発達で、ミサイル攻撃の現場やステルス爆撃機による空爆、あるいはドローンによる空爆の映像を即座に目にする。現代戦争がIT, AIによるまったく新しい世代に入っていることをよくよく知る。だがしかし、先端兵器によるそのような実態を知っているつもりながら、私たちは戦場の外にいて、ばらばらになった死体、爆弾の破片が突き刺さった目、切断されて吹っ飛んだ手足、蛆虫が沸いた傷口、内臓がボロ切れのようにそこらじゅうに散らばった、人間の無残な「戦争の実態」を目にしてはいないのである。 ●開戦1週間目 23,10,13 (金) ガザ空爆負傷者、3~4割が子ども。現地医師報告。 ●23,10 13 アムネスティがガザ民間人への攻撃は「集団的懲罰」で戦争犯罪と指摘。 ●23,10,15 24時間で300人死亡。大半が女性と子ども。ガザ保健省発表。 ●23,10,16 ガザの死者、60%は女性と子ども。 ●23,10,17 米シカゴ近郊でパレスチナ人の6歳の男児が刺殺される。 ●23,10,17 ガザ病院崩壊寸前。 ●23,10,18 イスラエル、ガザ病院を空爆。ハマス発表。 ●23,10,18 ガザ病院空爆、イスラエルから警告があったと保健当局者証言。 ●23,10,18 イラン最高指導者がイスラエルの「民族浄化」を非難。 ●23,10,19 ガザ病院空爆について米はイスラエルは関与していないと分析。 ●23,11,13 ガザ北部で機能する病院は残り1ヶ所。国連発表。 ●23,11,15 イスラエル軍がガザ最大のシファ凝胤で作戦実行。 ●23,11,17 イスラエル軍がシファ病院でトンネル発見と発表。ハマスは「根拠の無い嘘」と反論。 ●23,11,18 ガザ地区の病院・診療所、半数超えが閉鎖。パレスチナ保健省。 ●23,11,18 イスラエル軍突入のシファ病院集中治療室の患者、大半が死去。 ●23,11,19 ガザ北部の国連運営の学校爆撃。 ●23,11,22 ガザ難民キャンプ内の国連運営学校に攻撃。 ●23,11,23 ユニセフ事務局長「ガザは子どもにとって最も危険な場所」 ●23,11,24 イスラエル軍シファ病院長を拘束、「地下にハマス司令部」と。 ●23,11,28 ガザで四肢切断の子ども、推計で最多900人。 ●23,11,30 起訴も裁判もない拘禁、子どもの拘束。パレスチナ人釈放で明るみに出たイスラエル司法の実態。 ●23,12,6 イスラエル軍迫る病院に100体越す遺体。ガザ当局。 ●23,12,6 知的障害パレスチナ人、イスラエル兵と見られる3人組に銃撃される。 ●23,12,21 ガザの子ども、飲み水は極めて少量。ユニセフ。 ●23,12,27 ガザ中部への攻撃、家族全員を失った子どもも。WHO事務局長。 ●23,12,28 エジプトのシシ大統領とヨルダン国王、「パレスチナ人の運動を終わらせる、またはパレスチナ人をその領域の外や内部で立ち退かせるいかなる試みも断固拒絶することを確認した」と発表。 ●23,12,30 「ガザ攻撃はジェノサイド」と南アがイスラエルを国際司法裁判所に提訴。これに対してイスラエルは「ガザ攻撃は自衛のため」と反論。 ●24,1,8 ガザの子どもは毎日10人超えが足を失う。国際NGO。 ●24,1,8 イスラエル・ヘルツォグ大統領は「パレスチナ人強制移住は国の公式見解であない」といい、しかし「閣僚がそのような発言をしたとしても言論の自由だ」とした。 ●24,1,17 23年10月以降、ガザ地区で子ども1万人超えが攻撃で死亡。ハマス保健省。 ●24,1,19 ネタニヤフ首相「パレスチナ国家樹立の考えはイスラエルの安全保障と相いれない」 ●24,1,22 イスラエル軍、ガザで16の墓地を冒涜。戦争犯罪の可能性。 ●24,1,23 ガザ南部の病院施設がイスラエルの攻撃で壊滅的。 ●24,1,25 ガザ住民「子どもの生きる権利」訴え、停戦求める抗議デモ。 ●24,1,30 イスラエル特殊部隊、民間人や医療スタッフを装って病院侵入、パレスチナ人殺害。 ●24,2,9 イスラエル、ガザ市の病院空爆。南部の病院で看護師を狙撃。 ●24,2,15 国連特別報告者「10月7日のハマスの奇襲はイスラエルの圧政への返答」 ●24,2,16 ガザ難民キャンプ連日の空爆。子ども女性の死傷者多数。 ●24,2,29 ガザ地区、脱水、栄養不良で子どもが次々に死亡。 ●24,2,29 ガザ市民50万人以上が飢餓寸前。 ●24,3,2 ガザで子ども死亡は「人工的飢餓」と、国連。 ●24,3,9 ガザで赤ちゃん数千人が餓死のおそれ。医療従事者。 ●24,4,1 米・共和党ティム・ウォルバーグ下院議員「長崎や広島のように」ガザ衝突の「手っ取り早い」終結を、と主張。 ●24,4,13 ガザ支援物資待ちの群衆を攻撃。「小麦粉虐殺」と称される。 ●24,4,16 ガザで殺害された子ども1万3800人、1万9000人が孤児に。国連推計。 ●24,4, ヨルダン川西岸イスラエル人入植者のパレスチナ人迫害が06年以降で最悪に。昨年10月から24年4月までに700件以上になる。子ども600人を含むパレスチナ人1200人以上が牧畜などを営む遠隔地にあった居住先を追われた。子ども90人を含む180人が自宅を失った。救急車の運転手が入植者グループに銃撃されて死亡している。 ●24,4,22 ガザ犠牲者3万4千人越す。72%は女性と子ども。パレスチナ保健省。 ●24,4,23 イスラエル軍撤収後の病院で300人近い遺体。 ●24,4,23 ガザ戦闘開始から200日。死者3万4183人。 ●24,5,21 国際刑事裁判所(ICC)は、ハマス幹部ハニヤ政治局長と軍事部門トップのデイフ氏を「絶滅や殺人、人質の拘束、レイプ、拘束中の性的暴行」を理由に、またイスラエルのネタニヤフ首相とガラント国防相を「絶滅を引き起こし、人道支援物質の拒否を含む戦争の方途として飢餓を引き起こし、紛争中の民間人を意図的に標的とした」ことを理由に、「逮捕状」を請求した。これに対し、24,5,21, 米バイデン大統領は、「イスラエルとハマスを同列にして言語道断」とICCを非難した。またフランスは逮捕状せ雨級を支持した。さらに人権弁護士アマル・クルーニー氏も逮捕状請求を支持した。24,5,22, ネタニヤフ首相は「言語道断」とICCを強く非難した。 ●24,5,25 国際司法裁判所はイスラエルにラファ軍事作戦の「即時停止」を命令。ただし履行を強制する機能はない。 ●24,5,25 ラファ難民キャンプ空爆は「虐殺」と、国際社会が非難。 ●24,5,26 ラファからの避難者、3週間で100万人。国連。 ●24,5,26 EU外相会合で対イスラエル制裁を協議。 ●24,6,5 バイデン大統領、「ネタニヤフ首相は権力固執でガザ戦闘を長引かせている可能性がある」と述べた。 ●24,6,6 ガザ地区中部難民キャンプ内の国連運営の学校をイスラエル空爆。 ●24,6,9 ガザの子ども9割が深刻な食糧難で発達障害が懸念される。ユニセフ。 ●24,6,17 各国がパレスチナ国家承認したことで、イスラエルはヨルダン川西岸での入植を強化。 ●24,6,18 手足切断や大火傷をしたガザの子どもの苦しみにイスラエルもハマスも無関心、とユニセフ。 ●24,6,25 ガザの2万1千人の子どもが行方不明、と国連NGO報告。がれきの下に4000人の子どもが埋もれている可能性あり。1万7千人以上が家族と引き離され、その他の子どもたちは強制的に「失踪」させられた。拘束されてガザから移送された人数も不明で、虐待や拷問の報告がある中、家族には居場所がわからない。 ●24,7,1 イスラエル、ヨルダン川西岸の入植地5ヶ所を承認。非難相次ぐ。このような入植は国際法違反とみなされている。 ●24,7,6 イスラエル、ヨルダン川西岸で最大規模の土地収用を認める。 ●24,7,7 ガザ地区中部ヌセイラト難民キャンプ内の国連運営の学校をイスラエル軍が攻撃。 ●24,7,10 ガザ地区南部ハンスユニ近くの学校に空爆。 ●24,7,10 ガザ全域で子ども次々に餓死。国連発表。 ●24,7,25 イスラエル・ネタニヤフ首相が米議会で演説。「ガザ抗議デモはイランにとって便利な愚か者」と非難。 ●24,7,28 ガザ中部デイルアルバラの学校に空爆。 ●24,8,4 北部ガザ市の学校に空爆。 ●24,8,5 ガザ地区で2日連続で学校2校を空爆。 ●24,8,7 イスラエル閣僚、「ガザ200万人を飢えさせるのは道徳的」と発言。 ●24,8,10 ガザ地区の学校を空爆。 ●24,8,16 ガザの死者4万人超え。大半は女性と子ども。 ●24,8,16 ヨルダン川西岸でユダヤ人入植者が町を襲撃。 ●24,10,3 ガザ地区で国連学校が攻撃される。 ●24,10,10 ガザ北部シャバリヤ難民キャンプ内の病院が攻撃される。 ●24,10,10 イスラエル軍、ガザ全域の病院の至近距離に2,000ポンド爆弾投下。米研究報告。 ●24,10,11 ガザ中部デイルアルバラの避難所として使われていた学校に空爆 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 16, 2024 03:18:08 PM
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