コンセント、入っていますか？

というわけで釜めしを食してすっかり体力も回復。

10時を過ぎると風向きは南からとなるので少しでも早めに出発したい。

が、横川を出発したのは9:50だ。

下り坂を気持ちよく駆け下りても復路は往路と違いちょっとだけ山岳コースを走ることになる。

ちょっとだけ・・　と事前調査では思っていたのですが結構急峻な登りと下りが細かく続く。

こういうところで脚を使い切らないようにペースをまもって走る。

上信越鉄道や八高線など普段はまったく縁のない路線の近くをひた走る。

山と言うよりも丘に近いアップダウンがちょこっとあったりする。

本庄辺りまではこんな感じだろうなぁ・・

と思いながらも走るが実際は東松山に入るまでだった。

国道140号線から荒川を越えて国道254号線に乗り換える部分は昼間だからわかるが夜はわからない。

自転車は車道を走れないので設置されている歩道橋を利用するのだけれどもとくに案内もない。

歩道橋は自転車を担いで登って降りるという相変わらず無茶苦茶な道路の作り方をしている。


そんなアップダウンも決してキツくはないのだけれども釜めしを食べたあとはやっぱり眠くなる。

そういえば昨夜も3時間しか寝ていないので睡眠時間が少々足りないはずだ。

前回のサコライド御前崎で睡魔に襲われたら仮眠するのが一番ということをよくわかっていたので、

自販機でもコンビニでもいいから休めそうなところでピットインするに限る。


嵐山渓谷入口交差点近くにあるファミリーブック嵐山店の自販機でアイスコーヒーを購入して自販機のそばで寝入る。

ウトウトと5分程寝てアイスコーヒーを飲むと見事に眠気はさやうなら。

フツーに心拍数を目標値で維持できるし下り坂でも30km/h以上で下れるぜ。


国道254号線も東松山を超えればフラットだ。

風は相変わらず進行方向から吹きつけてくるが追い越していくクルマが巻き起こす負圧のお陰で30km/h前後を維持できる。

それでもやっぱり日差しが強いので体力をそがれる。

今回からメガネをやめてコンタクトレンズ＋アイウェアを採用したのだが正解だ。

アイウェアはルディプロジェクトのMagsterというフレームにグレーの調光レンズを組み合わせたもの。

夜間も日中も視界は良好でよかった。

なによりもメガネと違って日差しが隙間から目に入ってこないので紫外線で目が焼ける心配がないことが素晴らしい。


川越付近でこの日初めて自転車に抜かれた。

向こうさんはバリバリのカーボンTTバイクだ。

こっちもすでに200km近く走ってきている脚だが頑張って後ろに張り付く。

でもやっぱり向こうさんは巡航速度こそ大きく変わらないものの加速力がぜんぜん違う。

こっちが全力で加速しないとあっというまに離されてしまう。

もちろんいつまでもTTバイクにくっついていけるわけもなく、途中の歩行車・自転車用回避路で見失ってしまう。


折角の向かい風よけを失ってしまったがまたしばらくすると別のローディーを捉えた。

ワタクシが一度前に出るとピッタリとくっついてきた。

加速は向こうさんのがいいのですが、巡航速度に達するとこちらのが伸びる。

追い抜いたり抜かれたりしながら延々と走っているとそろそろ脚がやばくなってきた。

ここまで来れば残りは40km程度。

あと1時間半程度で40kmを走りきればなんとか13時間以内にゴールできるかもしれない。

もともとこのサコライド釜めしは13時間という制限時間だったが、

280kmをその時間では厳しかろうということで16時間になった経緯がある。

だがやはり13時間という初期設定時間は絶妙な時間だなとは思っていたのだ。

それがひょっとしたら達成できるかもしれない。

そこでここが最後のコンビニストップとしてセブンイレブン富士見市バイパス店に滑りこむ。

ポカリスエットはもういい加減いらないので水1リットルとバーンエナジードリンクでドーピングする。

先程のローディさんも同じく休憩を入れてたので軽く挨拶。

「ひょっとしてブルベですか？」

と聞かれたがサコライドと言っても通じないだろうから

「下北沢から横川まで往復16時間以内に走破するイベントなんですよ」

というと驚いていた。

そのローディさんも巾着田まで行っていたそうな。　　

この時14:43だったのであと90分弱でなんとか40kmを走れば13時間以内達成ということで気合を入れて再出発。

同時に先行していたTTバイクもスタートを切った。


国道463号線にぶつかるT字路からは自転車道路もなくなりクルマと一緒に走る。

所沢インターの看板が見えるとこんな遠くまで来たのかと感じる。

昔、所沢というのは電車で延々と乗って高校生クイズに参加した土地だからである。

それが今では自転車ですぐの距離なんだから不思議だ。


新座あたりからはまたアップダウンが続く。

しかし速力は落とさない。上り坂もギアを２つ上げて車体を左右に振って登り切る。

途中でオダックス埼玉のジャージを着たの二人を追い抜く。

ブルベじゃなくって試走だろうか？

かなり疲れた様子だった。


調子よく和光のホンダR&Dを過ぎて笹目通りに合流するところで痛恨のコースミス。

荻窪方面に向かわなければならないところを戸田方面に曲がってしまった。

すぐに気がついてコースを修正するも交差点の横断に時間が掛かる。

実はこれが致命傷だったのだ。

流石に休日の午後は道路も混んでいる。

心拍数のリミッターを解除しガンガン加速する。

garminが心拍数９０％を超えているとピーピー鳴っているが構わない。

Stop＆Goが多いので都心部の平均速度は18km/h台である。

加速しては赤信号で停車してしまい一人でハァハァゼイゼイしている。

井の頭通りに入ってからはロングスプリントだ。

もうメーター類を見るのはやめて、前方を見て漕ぐことだけに注力する。

永福を越えて首都高をくぐったところでピストバイクのお兄ちゃんに阻まれる。

ブレーキのついていない自転車の後ろを走るのは嫌なので一気に追い抜くも大原二丁目交差点でまたしても赤信号。

もう時間はないはずだが計器類は見ないでひたすら青信号になるのを待つ。


シグナル・ブルーになったらダッシュして北沢中学校の交差点を右に曲がればサコッシュまでもうすぐ。

休日で人通りの多い下北沢のサコッシュになんとか到着。

タイムは・・・・

ご褒美編に続く


　【Tacx□タックス】 ANTARES アンタレス 三本ローラー台



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