カテゴリ:エクストリームロングライド
朝5時に目覚める。 起き上がるのが辛いが、気合でベッドから這い出て身支度をする。 GPSの地図をセットしたり、ボトルを洗って水を汲んだり。朝6時からホテルの階下で朝食をいただけるそうなので、ありがたく頂く。 コンビニ食事は健康的とは思えないところに、この食事はありがたい。もりもり食べて出すもの出して再起動する。 昨夜はauのレッカーサービスにより、倉敷から岡山まで23kmほどを搬送していただいた。これでは完全走破にはならないけれど、この程度でリタイヤするわけにはいかない。社畜のゴールデンウィークは勝ち取ったものなのだから。「まだ終わらんのだよ」とツイートし、朝7:30に岡山を出発した。 Day4は岡山県岡山市からゴールである滋賀県近江八幡市までの走行距離距離:262km 獲得標高:2046mとなる。岡山市からR2で姫路まで走り、そこから北上し六甲山の北側を走って宝塚を抜け、高槻から京都を斜めに突っ切る。 さて、天気は小雨。最終日である4日目ではあるが2日目以外はずっと雨。なんだかなぁ。岡山市街をゆるゆると抜けてR2で東へ走る。備前市に入ると山陽新幹線沿いの道路となる。東海道新幹線には毎年何十回も乗車するが、山陽新幹線はほとんど乗車したことがない。なので、見知らぬ車両がビュンビュン駆け抜けていくのが見える。珍しい車両もチラホラ。 岡山県備前市から船坂峠を越えると兵庫県赤穂市に入る。さらに鯰峠を越えると雨がほぼ止んできた。青空も見えてきたのでこれは雨が止むかもしれない。レインウェアを着込んでいると空気抵抗が大きく疲れるので早く脱ぎたいところ。坂を下っているとちょうどいい屋根のある神社を見つけた。大避神社というそうで、立派な屋根があるので、そこでレインウェアを脱いだ。ついでにツイッターを眺めると本州一周TTで走り続けているのはワタクシ一人だけのようだ。なにがあったのかこの時はよくわからないが、前に進むしかない。 レインウェアを脱ぐだけで20分も消費するのもどうかと思うが、走り始めると羽が生えたように前に進む。レインウェアの空気抵抗は大きいかの。ちなみに、備前から相生に抜けるのに山側を走るR2と海沿いを走るR250がある。海沿いは景色がいいのだが、赤穂と相生の間には高取峠という難所がある。ワタクシは試走でそれ知っていたため、それを避けた。 ここまでくればようやく知った道となる。鼻歌まじりにダンシングで自転車を前に進められる。姫路市街も車の流れに合わせて加速してビュンビュン走る。走行距離も出発から1000kmを超えた。姫路を過ぎると山の中を走ることになるので、ここらで休憩する。 ファミリーマート姫路東郷町店でちょっと遅めのランチ。サイコンを眺めると今日はまだ80kmくらいしか走っていないのだ。コンビニで食料買い出したのに、店を出ると補給食用のチョコレートを買い忘れたりと手際が悪い。これではますます遅くなる。確実かつ無駄なく補給しないと、時間を無駄にする。特に疲れてくると頭が回らなくなるので、買い物リストを用意しておくべきであろう。 補給を済ませて出発する。姫路の市街地を北へ抜け、R372で北上し、大柳町方面へ抜ける。姫路市街は晴れのち曇りの天気だったのに、山へ踏み込むと途端に雲行きは怪しくなる。空は黒くなり小雨が降りはじめる。六甲山を抜けるまではこのような天候になると予想はできたが、実際に雨だと気分はしょげる。 レインウェアを着ると天気は晴れるのでそのまま宝塚まで突っ切る気満点。なのに雨足は強くなる一方。路面はビチョビチョで後輪が刎ねあげる水しぶきがケツにかかり冷えてくる。 三原市を過ぎるとアップダウンが連続する。それも結構きつい。登りは休むダンシングで堪え、下りは下ハン握ってできるだけ速度を上げて次の登りへの勢いに繋げる。雨足は弱まってきたが、思ったほどに速く走れない。計画からすでに1時間半くらい遅れている。 今日は最終日だから自宅への帰還となるため、宿へのチェックイン時刻の心配はない。しかし、ダラダラ走れば痛い目にあうので、メリハリをつけるのが肝要だ。まずはこのアップダウンを越えて茨木まで抜け補給する。あとは慎重にゴールまで走る。 とは簡単に設定できるが六甲山の北側をヘロヘロになって登っては下るのにはかなり気が滅入る。雨で靴の中までビショビショで気分はよろしくない。水分補給したものだから、トイレが近くなる。ラッキーなことに公衆トイレを見つけられた。 六甲山裏側の登りをセコく走ってやっとこさ登りきり、1062km地点の宝塚駅前にたどり着く。思ったよりも時間を要している。そしてここにきて右膝が痛むようになってきた。なんでやねん?とペダリングを観察していると、右足クリートの取り付け位置が内股寄りなのである。そういえば先週末にペダルが壊れて、手配したペダルに交換したのだ。そのため、以前よりも足の可動領域が狭められたため、右膝にキタということか。なんという失敗であるかな。 そんなこともありつつ、ここでクリートのセッティングを変更しても痛いのには変わりそうもないので、前に進む。 雨もあがりすっかり乾いた高級住宅地を抜け、R171に乗り換えたところで交通量もぐっと増える。1台のスーパーカブがゆるゆる追い抜いては、赤信号で追いつく。ナンバープレートを見ると福岡とある。装備からして彼もまたロングライダースなのだろう。タンクのないカブで長距離を走ると腕が疲れそうではある。 大阪府の西端にある池田市から茨木市に変る頃になると無性にラーメンを食べたくなったので、適当なラーメン屋へIN。これが見事に外れた。美味しくないラーメン「マズラーメン」だったのだ。どのお店とはやや書きかねるので伏せるが、トイレはいつ掃除したんだ?というレベルで、ハタチ前後の若いのが威勢だけでバイトさせられている感じである。 そう言いつつGoogle mapを眺めて、あとどの程度で切り抜けるか想像する。ここからは大きな山もない。残り90kmを無理をせずに走っていけば23時にはゴールである安土に到着できるかと推測しツイート。 再出発すると時刻は18時。汗かいて走ってきたので汗冷えするが、走り始めるとすぐに暑くなる、大阪の平地まで来ると随分と暖かく、この世の極楽を感じる。 R171で高槻を抜ける。夕方なので追い越していく車も多い。彼らの負圧を利用して速度を維持する。どういうわけだか前述のカブにまた追いつく。向こうもまた夕食のため、どこかに立ち寄っていたのであろう。淀川を渡る頃には遠くに消えてしまった。 宇治川沿いに滋賀県へ向けて北上する。川沿いは街灯がないので路面状況がよくわからない。犬の散歩して始末をしない御仁がいるから嫌なんだよな。途中から自転車含む軽車両通行禁止の看板が見えた。あれ、こんな標識あったっけ? 滋賀から大阪へ行く時に使わないルートを走ったので、こんなことになった。ゴールまであと50kmなのになぜか道に迷い、伏見の商店街を抜けて六地蔵へ。山科川沿いに北上する。学生さんがママチャリで坂を駆け上がるが、ワタクシも膝の痛みがあり無理しない回すペダリングで登る。すると、いつのまにか学生さんに追いつき追い抜いてしまう R1の追分までくれば最後の登坂路になる逢坂を越えて京都から滋賀県。ゴールまでもうちょっとだ。下りの勢いがなくなると、さて夕飯どうするかな?と考える。このまま帰宅すると23時前に到着だが、食料難民になりそう。するとガストが見えてきた。これだよこれ。大津のガストで夕食のためIN。すると、なぜか店内には大勢の客がいる。時刻は22時なのに。そういえば通りにもずいぶんと人がいたな。 牛タンステーキを食べてラスト30kmに備える。ここからは気を緩めず走ることに注力します。野洲までR8で北上し、そこからは県道2号線でさらに北上します。 滋賀県は南部以外は夜になるとどこも真っ暗である。それでも県道を走る車は絶えず、路面を照らしてくれる。 「膝が痛いなぁ」と膝をかばいつつ、やっと近江八幡駅のイオンが遠くに見えてくると「帰ってきた」と感じる。県道から安土駅前の交差点が最終コーナーとなり、ゴールである安土駅にスーッと惰性で流れ込んで23時37分に到着。3日と21時間37分であった。 Day4は257km 16時間05分でした。 西日本一周としては総走行距離1161km、タイムは3日と21時間37分。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019.06.09 18:01:36
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