カテゴリ:エクストリームロングライド
おはこんばんちは。 奈良県南部の山奥にある下北山村で開催された山岳自転車イベント The peaks ラウンド11 奈良吉野に参加してきた。 走行距離は190km、獲得標高は4990m、制限時間は12時間。大台ヶ原を含む悪路のような酷道を走るイベント。 今回はなんとパンクトラブルによるリタイヤ(did not finish)となったので、その顛末を記しておきたい。 尾鷲で前泊 三重県南部、海沿いにある尾鷲市のホテルに前泊した。 尾鷲にはオダックス近畿主催のブルベで訪れたことある。 到着して腹ペコだったのでスーパーで握り寿司を購入したら大層美味しかった。 えびがえびの味するのである。東京ならえびっぽいえびしか食べられないのに。 夕飯は小洒落た飲み屋で鰹の塩辛を味わいつつ、海鮮ユッケ丼でしっかり補給して就寝。 当日は朝3時に尾鷲のホテルを出発。 会場まで最短ルートを選んだのだが、これが失敗だった。 Google先生が1時間10分で到着できるというR425を選択したのが、狭く曲がりくねった山道で速度が出せず2時間近く要し、スタート時刻の5時に到着する始末。 急いで準備し5:20のスタートにぎりぎり間に合った。 スタート 下北山スポーツ公園 - ST1 大台ヶ原 しょっぱなからバタバタだったので落ち着いて走るように努める。 ダムから川に続く平坦基調のルートを走り、上北山村役場から大台ヶ原まで本格的な登り区間となる。 思ったほどスピードが乗らず時間が過ぎていく。空気が静かになる標高まで登ると雨がパラパラ。 オフィシャルカーが背後からやってきた。 Googleジャージを着ていたので、ワタクシだと認めてくれた。 「あれ、今回はアレックスモールトンじゃないんですか?」 「モールトンはフレームがポッキリ折れちゃったので、普通のロードバイクなんですよ。」 と変な会話をして笑ってもらえた。 ちなみにモールトンんが折れたのは2度目。普通に買うと車みたいな値段の自転車だけれど。 今回は普通のロードバイクと言ったが、フレームを2分割できるデモンタブル(仏語)なんだけれどね。 ST1に近づくと、レモン姫さんが下ってきた。速いな。 滋賀県の自転車仲間であるTさんともスライド。やはり速い。 ST1 大台ヶ原には計画から20分遅れの7:40分に到着。 途中で写真撮りながら補給食食べていたのも遅延の要因だろう。 おにぎりを2個食べたら出発。 ST1 大台ヶ原 - ST2 行者環トンネル東口 身体のアップが終わったようなので、登りが随分楽になった。 無理のないペースで登る分にはあまり疲れない。 ところが細い道に入ると道路をグレーチングが横切るだけでなく、タイヤがはまって転倒するくらいの穴がぽっかり空いている箇所もちらほら。そして、路上には落石も多く、早くもパンク修理の参加者を見かけるようになった。 前の人と距離を保ちつつ、路面の障害を避けるように慎重に進める。 途中で斜度10%を超える激坂が現れ苦戦する。 ST2の行者環トンネルまで思ったより距離があったものの、無事通過。
ST2 行者環トンネル東口 - CP1 下北山スポーツ公園 昼に近い時刻になってきたので眠くなってきた。 ダム沿いの平坦路になってもまるでスピードが出ない。 直線の平坦路を走ると、路肩で倒れている参加者を2度も見かけた。なんでもないところでどうしたんだ?他の参加者が集まっていたのでそのまま通過。 女性を含むトレイン一行様がすごい勢いで追い抜いていくが、マイペースでCP1 下北山スポーツ公園に到着。予定より20分遅れから15分遅れまで5分挽回。 The peaks名物、カレーと味噌汁をいただく。塩おにぎりをカレーにつけて食べる。バナナとオレンジジュースも食べる。補給時には持参した岩塩タブレットを服用して失ったミネラルを補給しないと足を攣る。最後にカフェインを入れて出発。 CP1 下北山スポーツ公園 - CP2 空中の村駐車場 しっかりお昼を摂ったので、お腹が重いもんだから走り出しはゆっくり。ちょうどいいペースの方について進む。 カフェインが効いてくると目もぱっちり。細い道でもハンドルを抉るダンシングでグリグリ登り、遅れた分を取り返す。 今回は雨予報だったのでSPDサンダル履いて参加した。 そのため、参加者から 「SPDサンダルだ。カッケー!」 「シューズ忘れたんですか?」 「サンダル!? 漢だ」 と様々な有難〜い反応を頂いた。 標高があがり雨が降り出してきた。昼頃に雨が降るのは予想していた。峠となる白谷トンネルを通過して下りに入るとパンクしている参加者を見かける。ほとんどがリム打ちパンクだろう。 CP2 空中の村駐車場まで残り4kmの地点の下りで突如目の前にソフトボールサイズの岩を認めた。 雨粒でアイウェアが見えにくく、岩の発見に遅れた。 避け切る余裕はなかったので、ケツだけ上げて抜重するのがやっとだった。 両輪でガツんと踏んづけ直後にリアタイヤがパンクした。 転倒を免れただけでもラッキーか。 すぐに山側の路肩へ退避。 リアタイヤのチューブを交換。フロントも空気圧が下がっている。 CP2までわずかなのでそのままゆっくり降る。 「CP2はココ」という看板のところまで来てフロントタイヤの空気がなくなった。 しかたなく自転車を押してCP2にチェックイン。 パンク修理したにも関わらず予定より15分早い。 しかし、フロントもパンクなのでまずはパンク修理。 前後のチューブになんと6ヶ所も穴があいていた。 チューブを交換してなんとかしたが、これで手持ちの予備はなくなった。 他の参加者も同様にパンク修理している。 おにぎりを食べてしっかり補給する。 予備のチューブを持たずST4まで行くのはリスキーだ。 無念だがここで折り返すのが安全と判断。 ゴール地点に向けてリタイヤの走りを始める。 CP2 空中の村駐車場 - ゴール 下北山スポーツ公園 体力はあるのにパンクで引き返すのは悔しい。 脚を残してきたので、スイスイ登ることができるのに、これ以上パンクできないため、慎重に走らざるおえない。 そんなことで登っているとRoun6 熱海2で一緒に走った29erの方が停車していた。 聞けば、パンクして落車し、機材の調子まで悪くなってしまったそうな。 この方、熱海でトップを走っていた方である。そのような方が安定度の高い29erでもコケるのだ。 ちょっと心配だが、先に進ませてもらう。 白谷トンネルを過ぎて下り坂となる。路面は相変わらず荒れているので、ゆっくり下る。 順調に下っていると、一緒に参加しているS氏の家族の車とすれ違う。 パンクしてチューブの予備がないことが伝わったので様子見に来てくれたそうな。有難い。 あと15kmほどだから大丈夫だよ・・ と言ってすれ違って走り始めた途端にフロントタイヤの空気が抜けていることに気がついた。 はぁ? こりゃいかん。路肩に避ける。スマホを取り出すが、アンテナは1本も立たない圏外だ。 そりゃ奈良の山奥だものな。 しかたがなく自転車を降りて押し安全な場所を探し求める。 下っていく親切な方にチューブわけましょうか?と声をかけてもらえたところで、S氏の車が折り返してきた。捨てる神あれば拾う神とはこれだ。 手を振って事情を話し、回収してもらう。 「大丈夫」と言ってわかれた直後にパンクしたと打ち明けると、どんだけツイていないんだと笑われた。 思えば今年1月にスキーで胸骨骨折。3月は右膝損傷。7月に胸骨と鎖骨を多発骨折の上、肺にまで穴があいた。回復して走れるようになったらモールトンのリアフレーム折損。で、久々に参加したThe peaksはリタイヤってなんだよ。何か憑いているのか? ゴール地点で下ろしてもらい主催者にリタイヤ宣言した。 リタイヤで終わった・・・ それもパンクで。 ラウンド1から参加して完走を疑うことなかったから、この現実を受け入れられず放心状態だった。 自転車をざっと拭き、関係者へDNF連絡し、ワタクシのThe peaksは終わった。 今回の教訓は、自分だけでなく同じ走る方も助けられるようにしたい。 ・アイウェアには撥水処理 ・チューブは3本 ・タイヤブート・パッチは多めに だろうか。 途中で声をかけて下さった方々、主催関係者ありがとう。次回のラウンド 12 赤城山に向けて備えるよ。 ほいじゃーの。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.09.09 05:31:58
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