森下晶子著「ゆっくり ゆっくり」「しんちゃんのやまのぼり」
今日はとても素晴らしい本を2冊ご紹介致します。
現在10歳のダウン症の男の子を育児されている
森下晶子(もりしたあきこ)さんが今までの育児経験を
まとめられた手記、「ゆっくりゆっくり」と、
ご子息のしんちゃんが、初めて山登りをしたときのことを
絵本で表現された「しんちゃんのやまのぼり」です。
しんちゃんはダウン症という障がいと、
重度の合併症を持って生まれてきました。
困難な手術も今まで計8回も頑張って乗り越えてきました。
このようは苦難を乗り越えて、大人でも息切れする山を、
1人で登りきったしんちゃん。
今までのしんちゃんの努力を知っている方にとっては
それはきっと奇跡だったに違いありません。
この本は、しんちゃんへの思いはもちろんのこと、
しんちゃんを育てている道のりで森下さんが知り合った
たくさんの方々、そして道半ばにして天国へ旅立たれたお友達、
そのような方々への思いがたくさん詰まっています。
それらの思いが、"しんちゃんのやまのぼり"を契機として、
著者の中から一気に湧き出た本のようにも感じられます。
要所要所で写真も使いながら、ご家族やしんちゃんの様子が
分かりやすく描かれていますので感情移入もしやすい本だと思いました。
重度の障がいを持って生まれてきても、そう悲観することでは
ないんだという気持ちがとても良く伝わってくる本でした。
そればかりか、とても素晴らしいことの数々を森下さんは
しんちゃんから受け取っているようです。
私や妻がこの2冊の本を読んで思ったことは、
私たち夫婦も含めてですが、ダウン症のお子さんを授かった方
はもちろんのこと、ダウン症のお子さんを育てていく過程で
思い悩んでいらっしゃる方にもとても励みになる本だと感じました。
またしんちゃんだけでなく、兄弟への障がい児育児の影響などに
ついても著者の反省が書かれていて、私たちにもとても参考になりました。
この本には5曲入りのミニアルバムが添付されています。
驚く事に、CDだけの為にこの本を買っても良いと思うくらいの
曲や歌が入っています。CDの曲が素晴らしい1つの理由は、
著者や障害児の親が子への思いを詞にされている曲が
含まれているからかもしれません。
森下さんが作詞された「ゆっくり ゆっくり」は、
作曲、歌を音楽家の深田八重さんが担当しています。
この方の歌声は透明で、聞いていてとても心地よく癒されます。
本及びCD共にかなり充実した内容だと思いました。お勧めです。
★深田八重さんのHP:やえのMusic Box
http://music.geocities.jp/yaepon2007/
「ゆっくり ゆっくり」に添付のCDアルバムも単独で
発売していらっしゃるようです。
「SONGギャラリー」より全曲試聴可能!
森下さん作詞の「ゆっくり ゆっくり」も試聴出来ます~!(^^)♪
実は森下さんはひろくんが所属している
日本ダウン症協会(JDS)の岡山支部の会長をされています。
だからこの度ご著書をご紹介するのでは決してありません。
本当に素晴らしいものをただご紹介させていただくに過ぎません。
ご本はそれぞれ1000冊ずつの販売になるようです。
品切れになる恐れもありますのでお求めになる方は
お早めにご購入下さい。
私は、楽天ブックスでネット注文しましたが、
吉備人出版に直接申し込む方法もあります。
★吉備人出版HP
http://www.kibito.co.jp/index.html