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テーマ:★今日のハイライト★(570)
カテゴリ:思うこと
日々感動し、生きて行けたらどんなに素晴らしい事か… 人との出会いでそんな感動をもらった時は特にそう思います。 私、また、素敵な人と今日、初めて出会いました。 月曜に行かない代わりに今日、娘と一緒に 実家の父母の様子を見に行きました。 父は来る早々、 『正月も近いことだし、お母さんを散髪に連れて行ってやりたい』 と言ったので、4人で車に乗り込みました。 『どこの散髪屋さんにいくわけ?』 と私が聞くと『全く決めてない』とのこと。 少し、離れた親戚の家に寄って、届け物をしてから 町の方へ出るつもりでした。 用事が終わり、さて、どこの散髪屋さんに行こうか? と思案していたら、父が急に思い出したように 『あれはしげちゃんか?』と言ったのです。 窓の外を見ると一人のおばあさんが草むしりをしていました。 父の知り合いだろうと思っていたら、 『しげちゃんのことをすっかり忘れていた』と車を止め 『ちょうど良かった。しげちゃんにしてもらおう』と言ったのです。 私は『えっ、なにをしてもらう訳?』と思ったら、 しげちゃんは『散髪屋さん』だったのです。 『あんなおばあさんにしてもらうなんて大丈夫だろうか?』 と心配するほど、しげちゃんはお年よりでした。 はっきり言って、とても不安で、手元が狂うのでは思いました。 でも、わたしの不安は数分で打ち消され、 それが感動へと変わって行ったのです。 しげちゃんはなんと85歳で現役の散髪屋さんだったのです。 その確かな技術はうなるほどでした。 はさみとバリカンを交互に操りながら、見事に母の髪をカットしていき、 スマートに仕上げていったのです。 しかもきれいに顔そりまでしてくれました。 その後、父の髪もカットしてくれました。 もちろん、髭剃りもして、さばけることと言ったら、 そのへんのテレテレした若者なんて及びもつかないほど! しかも、巧みな話術。 『学がある』と言うのはこう言う人のことを差す と改めて思いました。 『白砂青松』と言ったとき、 『娘がハクシャセイショウ』ってなんですか? という問いに笑いながら、 『今ではもう失われつつあるものだよ。国語の先生に聞いてごらん』と言い、 『もうこの言葉も死語になったねえ…』 と寂しそうに父と懐かしい昔の島の思い出を語っていました。 27歳で戦争未亡人になってから、はさみを持って 幼い子ども2人を育ててきたそうです。 父の母方の親戚になる人のようです 生き生きと仕事を続け、手を休めない。 『やめたいけど、あんたがおらんと困ると言う 年寄りがいるからやめられん。』 という、しげちゃん。 その見事や手さばきを見ながら、 『大丈夫だろうか』と言う気持ちを持った自分を恥じた。 しげちゃんは『今度は私が家まで行って散髪してあげるから』と 体の不自由な母を見て言ってくれた。 そして、どうしてもお金を受け取らないのだ。 父が2人分だと差し出した4枚の千円札は2人の間を飛び交い、 しまいには、私のポケットにしげちゃんはお金を入れる始末。 とうとう、1000円だけ受け取ってもらった。 車に乗り込み、帰る時、振り返ると見えなくなるまで そこに立ち、手を振ってくれた。 『生涯現役』という言葉があるが、 まさにそれを地で行く人に今日は出会えた。 だから、私は感動で包まれている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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