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テーマ:猫のいる生活(138414)
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今月26日開催予定のパリオリンピック、開始までいよいよ秒読みになりましたね。
バレーボール女子日本代表主将の古賀紗理那が今回のオリンピックを最後に現役を引退すると表明したり、選手村の選手個人部屋に扇風機は設置されてるけど、エアコンご所望の向きには各国自費で設置してくださいとか、いつもながら開催までにも話題はつきない。 欧米の人の中にも、この決定には疑問を呈してる人も多いとか。 なんせブレイキンはストリートダンスの1つですから、もともとそのファッションからしてクラシックな思想の持ち主には受け入れるのがムツカシイ。 なんでスタンダード&ラテンを差し置き、ブレイキンが正式競技なの?となるワケです。 なんせ社交ダンスにもダンススポーツと云うジャンルが存在するのですから。 それと似た現象が1900年代後半に同じパリで起こってます。 このとき、やり玉に上がったのは「タンゴ」です。 そう18世紀後半にイベリア半島で発祥したダンスが19世紀後半にアルゼンチンやウルグアイに輸入され発達したあのタンゴですね。 そのタンゴは1983年、パリで「タンゴアルヘンティーノ」と云うショーが初演され大人気となります。 その後、ニューヨークのブロードウェーをはじめ世界各地で公演を成功させた歴史的なショーです。 反面、クラシックな思想の持ち主にタンゴは他の社交ダンスと比べて、極めて下品に映ったようです。 「胸は触れ合い、足はお互いの脚の間に入る」とか「とても思わせぶりで、エッチなダンスだ!」とか。 こうした批判は上層階級の人々の間で喧伝されましたが、その下品さにもかかわらず、あるいは恐らくそのためか、タンゴはすぐにモンマルトル地区の労働者階級のクラブで人気を博したのです。 そして、それが燎原の火のように広がって、あれほど批判してた上層階級にまで及んでいったのですね。 それでもタンゴに対する懐疑論者が依然として残ってました。 1913年、教皇ピウス10世は「タンゴは不道徳でありカトリック教徒のダンスホール立ち入りを禁止する」と宣言し、パリ大司教アメット枢機卿はタンゴ教師を市内から追放したのです。 ところが現在のローマ教皇フランシスコ(ブエノスアイレス出身)は、アルゼンチンで青年時代にタンゴを踊ったことを懐かしんでるのです。 いつの時代も強固な懐疑論者と云うのは、自分の考えに固守して、まわりが見えてないんですな。 だから、こんどのオリンピックでブレイキン採用に批判の目を向けてる人も、時代が経つにつれ自身が古物に成り果ててることに気づくのです。 そう云えば、昔「ラストタンゴ・イン・パリ」と云う衝撃的な映画がありましたな。 マーロン・ブランドとマリア・シュナイダーが主演で、イタリアのベルナルド・ベルトルッチが監督した。 観方によってはかなり卑猥な映画なので、ストーリーは差し控えますが、この作品でマーロン・ブランドはアカデミー賞主演男優賞にノミネートされました。 アルゼンチン・タンゴと対局にあるヨーロッパのタンゴを「コンチネンタル・タンゴ」と呼んでますが、この名前は日本だけで通じる和製英語なんですな。 英語では「ヨーロピアン・タンゴ(European Tango)」です。 そのヨーロピアン・タンゴも、フランスではフレンチ・タンゴ、他にはジャーマン・タンゴやダッチ・タンゴと国ごとに微妙に違うのですね。 1997年公開の映画「タンゴ・レッスン」のリベルタンゴを踊るシーンを。 みごとな足さばきです。 出演者は全員、プロのタンゴダンサーです。 Pablo Verón & Sally Potter dance Libertango お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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