カテゴリ:本
父・伊勢崎博士の研究材料として、超能力を身につけた少女・遥。彼ら親子を追う謎の組織「ZOO」。逃亡と戦いの日々の中で進化・成長していく少女を待ち受ける過酷な運命---。
鮮烈なイメージと、サプライズの連続で一気に読ませるSF長編の傑作。読む人によって、いろいろな作品を思い起こさせるようですが、私は一番面白かったころの大友克洋(童夢、アキラ)とか押井守(劇場版パトレイバー)なんかを思い出しました。 導入部からすべて、話の展開が映画的で、この作品が映画化されないのが不思議なくらいです。5章構成のうち、3章までの展開は、驚きと快感の連続で完璧です。 4章、5章で多少、ペースダウンするものの、悲劇でしか終われないと思われる話に、希望の光を灯して爽やかに終わらせる手腕はさすがのものです。 私がいままで読んだ恩田陸の作品の中でも、1位、2位を争うくらい面白かった作品です。80年代から90年代前半の世界に誇れるSFアニメが好きな人にはおススメです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年04月08日 22時31分46秒
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