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カテゴリ:TV番組
何十年も田舎暮らしをしてきたオカンも、病院に通いながら内職したり老人会に通ったりして、都会の生活に少しずつなじんできた。
自分であちこち買い物にも行く。 そして、ボクに名前入りのお箸や、ご飯粒の付かないしゃもじや、身頃にどでかいトラの顔がある真っ赤なセーターを買ってくる。 「巣鴨で買うたンよ~♪」 相変わらずオカンの周りにはボクの友人たちが集まってくる。 バカボンとスーファミでぷよぷよやったり、レオくんと一緒に料理を作ったり。 ご飯を5杯もお替わりする徳本、恋人までもがオカンとべったりくっついているのを見て、ボクはちょっと面白くない。 「な~んであげなオバちゃんのまわりがいいんかねぇ~」 ・・・・・ 「気づいちゃうからね。お母さんに触れるとあったかすぎて、ホントはずっと寂しかったんだぁって」 みんな母親との物理的・精神的な距離に傷ついていた。 オカンはみんなの母親。明るくて、お節介焼きで、あったかくて。 ボクは得難い宝物を持っているのです。ボク自身は近すぎて分からないけど。 楽しい日々の裏で、着実にその日は近づいていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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