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カテゴリ:歌舞伎
日曜日、2ヶ月ぶりの歌舞伎座へ行ってまいりました。
今回は私が時々ブログ(楽天以外)に訪問させていただいている方が偶然同じ日の昼の部を観劇なさるということを伺い、一緒にお昼を食べました♪ 今回の席は2列の5番。まさに花横です。 しかも七三のすぐ脇なので、花道から出てきた役者さんがみんな私の目の前で止まって見せ場をつくるんです~ 十月大歌舞伎 「赤い陣羽織」 スペインの笑劇(ファルス)「三角帽子」を下敷きにした木下順二の作品。 器量良しのおかかと仲良く暮らすおやじと、赤い陣羽織を着て威張り散らすお代官。 身分は違うが、二人は顔や背格好が瓜二つだった。 ある時、以前からおかかに目をつけていたお代官が、こぶんや庄屋を使っておやじを捕らえてしまう。 何とか逃げ出してきたおやじが家に帰ってみると、戸は破られ、お代官の赤い陣羽織が囲炉裏の上に干されて、着物が脱ぎ散らかしてある!! おかかを寝取られたと思ったおやじは、何を思ったかお代官の赤い陣羽織を着て一目散にお代官の屋敷へ・・・ な~んて書くと、とんでもない泥沼が!?と思われるかもしれませんが、中身は悪い人なんか一人も出てこない(お代官もこぶんもどこか憎めないし)笑い話です♪ 新派で何度か上演されたほか、歌舞伎では先代の勘三郎さんが演じたものを今回何十年ぶりかでの復活上演だそうです。 4月に襲名した錦之助さんが、7月の十二夜でのみやびな大篠左大臣とは打って変わって、田舎の人のいいおやじを好演。おかか役の孝太郎さんといいコンビでした。 おかしかったのは、水たまり?に見立てた花道で、おやじもおかかもみんなすってんころりん♪とするところ(皆様目の前でしりもちついてくださいました♪)で、おやじの飼ってる馬・孫太郎(役者さんが2人入って「脚」をやってます)だけが慎重に立ち止まってピョン♪と跳び越えたこと。 昔は馬が舞台で見せ場を作ると「馬の脚!!」という声が掛かったとか。粋ですね~♪誰か掛けてくれたら面白いな♪ 「恋飛脚大和往来 封印切 新口村」 「封印切」 鴈治郎はん、もとい坂田藤十郎さんの忠兵衛、時蔵さんの梅川。 しっかし藤十郎さんはホント若いな~70歳以上とは思えませんよ・・・ 梅川に逢いたいけど懐に預かった公金が入ったままだし、どうしようどうしよう~と逡巡してるとこや、梅川と裏の離れでじゃらじゃらするトコとかも可愛らしかったですね~ 梅川が若かったせいもあるかも~(汗) そして、げじげじで総すかんのはっちえもん@三津五郎さん。関西弁はやっぱりつらかったのでしょうか・・・忠兵衛をいたぶる様子に迫力があまり感じられませんでした・・・ だからかな、封印切の場面までちょっとだらだらして・・・ 我當さんとか仁左衛門さんと比べてはいけないとは思いますが~また頑張ってください~ はっちえもんにからかわれ、懐に預かっている公金を、梅川の手前つい見栄をはって出してしまって引っ込みがつかなくなってしまった忠さん。 はっちえもんともみ合っているうちに公金の封印が切れてしまいます。 「切れる」のは成駒屋系の演出ですが、偶然のようでいて実は必然だった、という人間にはどうしようもない運命の非情さを感じます。 過失?とはいえ公金の封印を切るのはご法度、封印が切れたとたんに忠さんの心の糸もプッツン。 後は野となれ山となれ~とばかりに茫然自失、自棄になって半べそかきながら小判をばらまきます。 忠さんが身請けしてくれる♪と幸せの絶頂の梅川ですが、このあと忠さんの告白で一気に不幸のどん底へ・・・ 「新口村」 公金の封印を切るという大罪を犯した忠兵衛と梅川は、降りしきる雪の中を死出の旅へ・・・ 比翼紋のおそろいの黒い着物で向かうは忠さんの生まれ故郷・新口村。 一面の雪景色、ちらちらと舞う雪、いい感じの音楽・・・ ・・・あまりにも気持ちよくて気が遠くなりかけました(汗) 「羽衣」 舞踊劇。 漁師の伯竜@らぶりんが浜辺を歩いていると、松に美しい衣が掛かっていました。 持ち帰ろうとすると、どこからか美しい天女@玉三郎さんが現れて、それは自分の衣だから返してほしいと訴えます。 伯竜が天女に衣を返すと、天女は衣をつけて優雅な舞を見せ、またどこかへと消えていくのでした・・・ 玉三郎さんの美しさは天女を通り越して魔性の域に達しましたな・・・ らぶりんも良い勉強が出来たでしょう~ たぶん今年はこれが見納め。来年1月の国立まで我慢してお金を貯めます・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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