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カテゴリ:本
怖い絵 名画にまつわる怖~いお話や絵にこめられた風刺・深い意味などが分かる美術エッセイ。 ドガ『エトワール、または舞台の踊り子』 ティントレット『受胎告知』 ムンク『思春期』 ブリューゲル『絞首台の上のかささぎ』 ルドン『キュクロプス』 ボッティチェリ『ナスタジオ・デリ・オネスティの物語』 ゴヤ『我が子を喰らうサトゥルヌス』 ホガース『グラハム家の子どもたち』 ダヴィッド『マリー・アントワネット最後の肖像』 ジェリコー『メデュース号の筏』 ・・・・・等20作品 結構ショッキングな絵もあったりして・・・でも興味深く読めました。 普通のソフトカバーなので、掲載されてる絵が小さいのがちょっと残念だったけど。 やっぱり私はアントワネットさまが刑場に引かれて行くときの姿を捉えたダヴィッドの絵の説明に一番ひきつけられました。 私は常々アントワネットさまの最期の肖像となったこの絵について、いろいろ考えていました。 「ロココの女王」と称えられた人の末路があまりにも醜く描かれており、その絵からは何ともいえない悪意が伝わってくるのですが、この本を読んで「ああ~やっぱりそうだったのね~」と納得。 ちなみにこのダヴィッドという画家は「ナポレオンの戴冠式」などで有名ですが、その時々の権力者にすり寄っていた「風見鶏」みたいな人物だったそうな。 ロベスピエールと並ぶ革命家のダントンが処刑されるときもその寸前の姿を写し取っていますが、民衆に混じってスケッチしているダヴィッドを、ダントンが「卑怯者!」と呼んだとか呼ばないとか・・・ ロベスピエールも処刑されたあとはナポレオンに取り入って、白馬に乗ってアルプスを越えようとするナポレオンの肖像画(ホントに乗ってたのはロバらしいですけど)などを描きましたが、ナポレオンの失脚とともに彼も追放されたらしいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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